秘密の部屋

フレッジョの冗談

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 気分が最悪だとはいえ、サクラはその日の夜にカードを送ってくれたフレッジョとシェーマスとディーンにお礼を述べようとした。

 まずはシェーマとディーンに向かい、それからフレッジョの元へと向かう。

 談話室でフレッジョは、繰り返しジニーのハリーへの詩を歌っていたのだった。それを早くやめさせるためにも、サクラは早足で彼らへ寄った。


「フレッド、ジョージ。バレンタインカードありがとう! すごくうれしかったよ。まさか、ふたりからもらえるなんて思ってなかったな」

「僕達がサクラにあげないで、一体誰にあげるって言うんだい?」

「ふたりのことだから、きっとわたし以外にたくさんの子がいるんでしょ。それでね、お礼にこれをあげる。イギリスでのお返しの方法がよく分からなくて……」


 中庭から取ってきたヒメナデシコにリボンをつけた、小さな花束をひとつずつ彼らに差し出す。すると、ふたりは驚いて喜んでくれたのだった。


「まさか君から花をもらえるとは!」

「こんなの、うれしくて明日から学校中に自慢できるな」

「おおげざだよ……。あのね、この花、わたしが育ててるヒメナデシコっていう花なの。ほら、去年のクリスマス休暇のとき、ふたりに厨房を案内してもらったよね。そのときに、屋敷しもべ妖精にもらったパックに種を入れて育てようとしたの」

「へえ。じゃあ、育てるのに成功したんだな」

「ううん。あのときの花は失敗しちゃったの。これは、今年になってもう一回チャレンジしようと思って頑張って育ててたの」

「そうか、それはすごいな」

「まさか、プリンセスに花を贈られるとはな」


 フレッジョは、本当に嬉しそうにふたりで顔を見合わせたのだった。


「これは、僕達に気があるってことかな」


 そのジョージの言葉に、かっと顔が熱くなるのを感じた。


「ち、違うよ! そんなんじゃないよ! わたしは、本当にふたりからのカードがうれしくて、それで何かお礼をしたいなって思って……」

「我らがプリンセス、照れなくてもいいぜ」

「照れてない!」


――待って、誤解しないでよ! 恥ずかしいから!


「しかし、これはあれだな、兄弟。僕らでひとりのプリンセスを奪い合うってことだな」

「え?」

「そうだな。抜け駆けはなしだぞ、兄弟」

「ちょっと待って! 本当に変な意味はないから。他にも、シェーマスやディーンにも花をあげたし」


 そう告げると、フレッジョが一斉にこちらへ顔を向けて眉を顰めたのだった。


「何だって?」

「シェーマスやディーンが何だって?」

「え? だから、シェーマスやディーンにも花をあげたの」

「何で?」

「ふたりにもカードをもらったから、そのお礼に。あと他に3人にももらったけど、知らない人だから、お礼できなくて」

「そうだ」

「そうだったな」


 すると、フレッジョが渋い顔をして何度か頷く。


「何が?」

「我らがプリンセスは、大変モテるってこと」


――えっと、「我らがプリンセス」って誰だっけ?


 フレッドの言葉が理解出来ず、すぐに反応が出来なかった。


「サクラ。まさかふたりに告白されたのか?」

「え……えっと、シェーマスにだけ……」

「あいつ、調子に乗りやがって」

「懲らしめる必要があるな」

「ちょっと待って。何でそんなことしなくちゃいけないの?」

「それで、サクラ。シェーマスと付き合ってるのか?」

「ううん。ちゃんと断ったよ」

「サクラには他に好きなヤツがいるもんな」

「うん……え!?」


 それを聞いたフレッジョが、にやりと笑う。

 勢いで頷いてしまったサクラは、焦って両手を動かして必死に否定をした。


「違う! 違うの! そんな人、いないよ!」

「僕達は何でもお見通しだからなあ」

「そんなに慌てなくていいぜ」


――待って、どういう意味!? なに、お見通しって!


「もう! ふたりは本当に人のことからかうんだから。違うからね!」

「まあ、僕達がいる限り、我らがプリンセスには何人たりとも近寄らせないからな」


 フレッジョは、毎回本気のような冗談でからかってくる。そんなに自分の反応が面白いのだろうか。

 それからサクラはジニーを見つけ、ハーマイオニーと共に慰めることに徹したのだった。



 次の日、ハリーから予想だにしなかったことを聞かされた。

 昨晩、早くに寝室に向かったハリー。そこでリドルの日記を調べていたら、日記に記録されたリドルの記憶と会話が出来たという。

 何となしに日記のページへ文字を書いたら、返事のように文字が浮かび上がってきたらしい。

 リドル曰く、この日記にはホグワーツで起きた恐ろしい出来事が記されているようだった。ハリーが、今まさにその出来事が起きている、と答え、何か知っているか、と尋ねたところ、日記のリドルが、知っていると答えた。

 彼の学生時代も、「秘密の部屋」は伝説のものだと言われていたが、実はそれは嘘だったのである。彼が5年生のとき実際に「部屋」が開けられ、怪物が数人の生徒を襲い、ついに一人の女子生徒が殺されたという。

 そしてリドルは「部屋」を開けた人物を捕まえ、その人物は追放された。

 当時の校長だったディペットは、このような事件を恥じ、リドルにトロフィーを授与する代わりに真実を語ることを禁じた。

 けれどもリドルは、事件が再び起こるだろうと知っていた。怪物はそれからも生き続けていたし、『部屋』を開けて怪物を解き放つ力を持っていた人物は投獄されなかったから。


「それで、当時の犯人は誰だったの? 今も生きてるの?」


 待ちきれなくて、サクラはハリーへ訊いた。

 ハリーは、言いづらそうにしながら順を追って再度説明しだす。

 ハリーは日記のリドルに、当時は誰がやったのか尋ねた。するとリドルが、お望みなら見せましょうと答えたのだった。

 なんとハリーは、日記の中に入り込み、日記の記憶を体験したようだった。

 日付は、50年前の6月13日。日記の残るその日のホグワーツに、ハリーが行った。

 そこは校長室のようだったが、ダンブルドアでなく別の人がいたのだった。

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