秘密の部屋

中庭での騒動

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 昼休みのベルが鳴り、皆が教室を出て行く。

 ロンが癇癪を起こして、杖を机へ叩きつけたのだった。


「この役立たずめ! コンチクチョー!」

「ロンやめて、よけい壊れちゃうよ!」

「家に手紙を書いて別なのを送ってもらえば?」


 連続花火のように、ロンの杖がパンパンと鳴る。

 ハリーが提案すると、ロンは元気なく述べた。


「あぁ、そうすりゃ、また『吠えメール』が来るさ。『杖が折れたのは、お前が悪いからでしょう』ってね」


 昼食をとりに大広間に行き、グリフィンドールのテーブルについた。

 ハーマイオニーに、先ほどの授業で上手く作ったいくつものボタンを見せてもらった。サクラが変えられたボタンはひとつだけで、おまけに気持ち悪い色のままだったので、ハンカチに包んでハーマイオニーに見せた。


「ハーマイオニーのは完璧だね。さすがだね」

「サクラのもちゃんとボタンの形になってるから、大丈夫よ」

「ほんと? ありがとう」

「午後の授業はなんだっけ?」


 サクラとハーマイオニーのやりとりに、ますます不機嫌になるロン。ハリーはそんなロンを気遣って話を振った。


「闇の魔術に対する防衛術よ」


 ハーマイオニーがすぐ答えたのだった。

 ハーマイオニーも自分の時間割を取り出して眺める。それを見たロンが、彼女の時間割を取り上げたのだった。


「君、ロックハートの授業を全部小さいハートで囲んであるけど、どうしたの

?」


――ハーマイオニーの憧れる相手はともかく、ハーマイオニーかわいいな。


 ハーマイオニーは顔を赤くして、ロンから時間割を取り戻したのだった。



 昼食のあと、4人は中庭に出た。

 サクラとハーマイオニーは石段に腰掛け、ロックハート著の『バンパイアとバッチリ船旅』を読んだ。ハリーとロンは、クィディッチについて話して残りの昼休みを過ごした。

 ふと、誰かの存在を感じて顔を上げると、そこにはカメラを持った男の子が立っていたのだった。制服を見ると、グリフィンドールの生徒だった。


「ハリー、元気? 僕、コリン・クリービーと言います」


 コリンはハリーに、写真を撮ってもいいかと尋ねてきたので、どうやら彼はハリーのファンのようだった。

 コリンは、ハリーに会ったことを証明したいと、熱っぽく説明しだす。


「もしあなたの友達に撮ってもらえるなら、僕はあなたと並んで立ってもいいですか? それから、写真にサインしてくれますか?」


 そういうことならサクラが撮ってあげてもいいが、ハリーは大丈夫だろうか。

 そこへ、冷笑を含んだ声が聞こえてくる。


「――サイン入り写真? ポッター、君はサイン入り写真を配っているのかい?」


 ドラコだった。今日も腰巾着をふたり従えている。


「みんな、並べよ! ハリー・ポッターがサイン入り写真を配るそうだ!」


 中庭を歩いてきて、コリンの後ろまで来たドラコ。周りに群がってきた生徒達へ呼びかけた。


「僕はそんなことしないぞ。マルフォイ、黙れ!」

「君、やきもち妬いてるんだ」


 周りより一際小さな体でコリンが言う。


「妬いてる? 何を? 僕はありがたいことに、額の真ん中に醜い傷なんて必要ないね。頭をかち割られることで特別な人間になるなんて――」


――マルフォイくん、ひどい。本当にひどい人。


 悲しい気持ちになってドラコを見た。すると、ドラコと一瞬だけ目が合った。彼はそこで口を噤んで目をそらしたのだった。


「ナメクジでも食らえ、マルフォイ」


 突っかかるロンに視線をやり、ドラコがせせら笑う。


「言葉に気をつけるんだな、ウィーズリー。これ以上いざこざを起こしたら、君のママがお迎えに来て、学校から連れて帰るだろう」


 ロンはボロボロの杖を取り出す。すかさずハーマイオニーが「気をつけて!」と声をかけた。


「――一体何事かな?」


 サクラは、声を聞いただけでやるせない気持ちになった。ロックハートのご登場である。


「ハリー! また会ったね!」


 親しげに声をかけ、ロックハートはハリーへハグをする。ロックハートには、ハリーのそのすごい表情が見えていないのだろうか。


――見えてないんだろうなあ……。


 ドラコはというと、にやにやしながら人垣の中へと消えていったのだった。

 そしてロックハートはハリーと並んで、コリンに「撮りたまえ!」と微笑んだ。コリンが撮りたい写真はそういうことではないのに、彼は全く気づかない。

 ロックハートが「君のためにふたりでサインしよう」と宣い、コリンが慌ててシャッターを切る。丁度そのときに、午後の授業開始のベルが鳴ったのだった。

 周りの生徒達は散り散りになり、サクラ達もこのロックハートの授業が行われる教室に向かわなければならない。

 しかし、ロックハートはハリーを抱えたままさっさと中へ行ってしまったのだった。


「ハリーが連れさられちゃった」

「彼はハリーを他の生徒から守ったのよ」


 ハーマイオニーがうっとりとしてそう述べたので、サクラとロンがびっくりした。


「彼と一緒に撮るのであれば、他の生徒がハリーを目立ちたがりだとは思わないでしょう?」

「ハリーは目立ちがたがりじゃない!」


 ロンが反論する。

 ハーマイオニーは首を振るって説明を続けた。


「そうじゃないわ。もちろん、私だってそう思ってるわよ。でも、他の人達が思ってるかもしれないでしょ」

「じゃあ、ロックハート先生はハリーのことを思って写真を撮らせたってこと?」

「彼って、何て思慮深く、思いやりのある魔法使いなのかしら」


 これにはサクラも、思わず表情を引きつらせてロンと顔を見合わせたのだった。

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