【セン.ラ】保健室のひみつ

□ここあ

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「ほら、乗って」



『ありがとうございます、先生』



「お礼はええから。

 …あ、そうや。これあげるわ」





そう言って手渡されたのは、缶のココア。



センラ先生は確か、あんまり甘いものが好きじゃないだとか



そんな噂を聞いたことがあった。





誰かから貰った物なら頂けないけど、



缶の温かさからして、それはなさそうだった。





わざわざ私のために、買ってくれた。





それだけで飲まなくても、心が温まった。





『ふふ、ふ』



「何や、何かへんか??」



『だって、私と先生って初対面なのに…

 今はなんか、友達みたいに仲いいなぁって』



「それはさ、遠回しに……

 …や、何でもない」



『?』



「ほい、シートベルトしっかりしめて」





先生の言いかけた言葉が、



 …話している時も、ココアを飲んでいても、家に着いても



気になって気になって、仕方が無かった。





「(名前)、お大事にせぇよ」



『は、はい』



「じゃ、明日の朝8時に此処に来るから。」



『え』





(……何なんだ、あの先生…。)



そう思いながらも内心嬉しいだなんて、信じ難い。










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