天の樹〜時を超えてでも貴方を守る〜

第35章〜テンマとの再開〜

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「お、ついたー」


そう呟きながら飛蘭は冥界の入口、黄泉比良坂に落ちる。相変わらず暗く湿った所。だが今日は地面が何か違う。やけに柔らかい。死人でも踏んだか?そう思いながら足元を見ると耶人がいた。


「耶人?!何でここに?!」

「俺が落ちてきたらすぐにお前が落ちてくるんだから仕方ねぇよ!」


言い合う2人に影が差す。


「「ん?」」


見上げたふたりの目の前には既に近くに迫った綺麗な足が見えていた。

























頭にたんこぶを作った飛蘭と耶人は頭を抑えながら、ユズリハは普通に歩く。


「同じ場所に落とすなら言ってほしいな...長殿め...」

「ほら、進むぞ?」

「つーかなんでお前がいるんだ?ユズリハ」

「長がお前達を心配して送ってくださったのだ。用心に越したことはないだろう。

例え何があっても私が2人を守るさ。」

「ありがとう、ユズリハ。じゃあ2人に何かあったら私が守ろう。よろしくね、ユズリハ。」

「....私が守る」

「大丈夫だよユズリハ。長の秘蔵っ子に守られるのは申し訳ない。けど何かあったらお願いするね?」

「...ああ。」

「あとお前ら!!それは男の俺のセリフだかな?!!なんで普通に言ってるの?!!」

「?私は一応白銀だから聖衣だけで言うなら私の方が上だぞ?」

「ぐぬぬ...」


耶人が唸っているとユズリハが振り返り、忘れかけていた大切なことを告げる。


「それはともかく急いだ方がいい。天馬星座を早く見つけなければ花輪が枯れたらこの亡者と同じようになってしまうぞ。」

「!そうだね...」


まずはテンマを見つけるが先。そう思った飛蘭達は黄泉比良坂を暫く歩く。と、あるはずも無いものがあった。人工的な建物だ。


「(マニゴルドとの修行でも来たことが無いような奥深くだなぁ...)建物がある...」

「行ってみようぜ!」

「ああ!」


3人がその建物に近づくと、教会に似た円形の建物が見えてきた。横には通路のようなものもあり、全体的に荒れ果てているが使おうと思えば使える程度の荒さだった。

するとしたから聞いたことがあるような声が聞こえてきた。何か話しているようだ。

3人は顔を見合わせるとそっと天窓から侵入し、その窓の淵からそっと覗き込む。

そこには鎖に繋がれているテンマと天傷星マンドレイクのヒョードルと名乗る冥闘士がいた。


「今地上では冥界三巨頭の1人、ミーノス様の軍が聖域に向かっている。心優しい冥王様がお前の仲間達を冥界へ次々と送ってくださるのだぞ?その時を楽しみに待っているのだな。」

「ちくしょおおー!!!!!」


暴れ、叫びながらテンマは何とか鎖を外そうと藻掻く。それを嘲笑いながらヒョードルは去っていった。


「思ったよりも元気そうだね...」

「なんで死人なのにあんなにピンピンしてるんだよ...」

「まあいい。早く見つかったのは好都合だ。あのヒョードルとかいう冥闘士が帰ってくる前にさっさと解放しよう。」


その時、後ろに気配を感じる。振り向くと迫り来る紫の大鎌。


「おりゃあ!!!」


冥闘士が後ろから大鎌を降ってきたのだ。


「ったく危ないなぁ!もう怒った!初の犠牲者になって頂戴!


アクベンス!!!」


マニゴルドの使う体術、アクベンス(蟹爪)は使っているマニゴルドの技を見様見真似でしたものの、その威力は抜群だったらしい。その冥闘士の上半身と下半身はお別れを告げた。


「飛蘭?!!耶人?!!何でここに?!!

あ、そうかやっぱり死んでたんだな!ダセー」

「うるせぇ!お前に言われたくねぇよ!!」


2人の喧嘩、敵の退散。それで安心仕切った2人は気づかなかったが、飛蘭の倒したはずの冥闘士が最後の意地で2人に迫っていた。が、いち早く気づいたユズリハがストールで冥闘士を縛り、蹴飛ばしていた。

それを音で気づいた2人はユズリハの強さに呆然としていた。


(白銀は余裕じゃないかな...)

「おい、なんだあの女。聖闘士か?」


いや、違う。そう言いかけた耶人。その前にこの場にいる4人とは違う声が響いた。


「ハッハッハー、こんな死界の入口にさらにネズミが入るとは、まあいい。」


その声の主は。


「全員、死刑だ。」


ユズリハの後ろにいた。


「ユズリハッッッ!!!!」

「危ない!!!避けて!!!」


飛蘭と耶人は走る。


「脳から耳まで裂かれちまいなぁ!」


間一髪間に合った耶人がユズリハを押す。


「ストラングスシュリール!!」


ヒョードルの冥衣から大きな悲鳴にも似た音波のようなものが繰り出される。


「言ったろ?女を守るのが男なんだって。」


ヒョードルの放ったストラングスシュリールはユズリハがいた所と後ろの壁を破壊していたが耶人がユズリハを押したお陰で間一髪当たるのを免れたようだ。


「根性!!」


耶人の好戦的な視線の先にはヒョードルがいた。冥界に到着してからの第1戦はこうして幕を開けた。