天の樹〜時を超えてでも貴方を守る〜

第23章〜世界線〜

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「ここは...??」


飛蘭は目を覚ます。そこはたくさんの欠片が浮いた世界。反射光が入り乱れ、自分がどこにいるかさえもよく分からない。


(敵の術中か...?)


そう思った瞬間、飛蘭の頭に誰かが問いかける。


ーー聞こえますか、飛蘭ーー

「アルケス!私を何処へやった!!」

ーー世界線の狭間ですーー

「世界線の狭間?」

ーーええ。見えますか?欠片の中がーー


そっと欠片に触れ、中を覗きみる。そこには荒れ果てた聖域。晒されたアテナ、セージの首があった。


「?!!」

ーーそれは一つの可能性。確定ではありません。他を覗いて見なさいーー


更に一つに触れ、除き見る。

そこにはマニゴルドと飛蘭がいた。が、少しおかしい。

マニゴルドが徐々に透けていくのだ。


『飛蘭、じゃあな。』

『待って、お願い、ねぇ、マニゴルドーーーーーーッッッッ!!!!』


手を伸ばしても届かない。いや、届いている。が、マニゴルドの体が無く、その手は空を切っているのだ。

それを見た飛蘭は思わず座り込む。


「うそ、でしょ...?」

ーーそれが貴方に一番近い未来。想い人を守れず、亡くしてしまう未来。それでも進むの?ーー


苦しい。守れなかった。何故守れなかったのか。命と引き換えにできなかったのか。

そんな飛蘭の葛藤がガラス越しに伝わる。


ーー貴方がいなければその未来は確定ね。けどもしも守れなかったらその絶望が貴方に来る。

それでもあなたは進むの?ーー

「...マニゴルドが生きてくれるのなら。私の命なんか無くてもいい。

マニゴルドが救える可能性があるなら絶望も受でも!!!!





私が時を超え、神の怒りに触れてでも!!!!」


飛蘭は叫びながら小宇宙を身体中に満たす。

その瞬間、空間が破壊され、暗闇になる。


「お前の覚悟、よく分かった。」


飛蘭の後ろからいきなり聞こえたその言葉。


(嘘でしょ、気づかなかった...!!)


その気配の無さに驚きながら振り返る。

黄金聖衣を纏ったその男性は獅子座の聖衣を着ていた。


「俺の名は現獅子座の父であり先代。

獅子座、レオのイリアス。」


イリアス。シジフォスの義理の兄でもありレグルスの父。恐らくアルケスはレグルスの母なのだろう。

戦闘か?そう思いながら飛蘭は拳を構える。が、イリアスは表情を変えず、頭を下げる。


「レグルスとシジフォスを、頼む。」


飛蘭は慌てながら


「何を仰っているのですか、イリアス殿。私はアテナと地上の愛と正義を守るのが務め。しかしアテナと地上の愛と正義を守ることは人々と仲間を守る事でもあります。貴方様が仰ることではありませんよ。」

「...頼んだ。」

ーーお話は済みましたか、イリアス様。飛蘭様。ーー

「あぁ。済んだ。すまないな、俺も話してしまって。」

ーーかまいませんよ。イリアス様。

飛蘭様、ご武運を。ーー

「ありがとうございます、イリアス殿、アルケス殿。私は何があっても愛おしい人を守ってみせる。」


飛蘭は2人にそう告げる。その直後、あたりは光に包まれる。











「ここは...?」


飛蘭が気づいた場所は廃墟。が、先ほど見た廃墟とは違った。ここは生き物はいない。しかも石でできた床しか無かった。


「おい、飛蘭!勝手によそに行くんじゃねぇよ!!」


何でここにいるんだ、そう悩んでいたらマニゴルドの声が聞こえた。


「ごめん、マニゴルド。ちょっと呼ばれたみたい。」

「?まぁ、いいけどよ。俺様特性の飯が準備されてるからな!飯、食おうぜ!」

「うん!」


頭上に凶星が輝く。教皇宮で事件があったことを知るのは少し先の話。