天の樹〜時を超えてでも貴方を守る〜

第20章〜白銀聖闘士を目指して〜

この小説は夢小説 (名前変換ができる小説) です。
キャラベルに登録してログインすると、登場人物の名前をお好きな名前に変更できます。

「おえっ、なんであんな飯食えるんだよ...」

「?父上と母上は『飛蘭のご飯は美味しい』と褒めて下さってたよ?」

「お前の両親とお前は舌がおかしい!!!なんであんな不味いものを....」

「私ならまだしも父上と母上を愚弄する気か貴様!」


ぎゃんぎゃん喧嘩をしながらもちゃんと宮の主には2人は挨拶をしていく。それを繰り返し、漸く教皇の間についた。3時にはちゃんと間に合った。


「よく来たな。飛蘭、マニゴルド。」

「は!聖闘士候補、飛蘭、ただいま参上致しました」

「おーじじいー、飛蘭連れてきたぜー」

「マニゴルド!教皇殿に向かってそれは無いだろう!」


何度か教皇の間に2人で上がったことがあるが、最早教皇の間だとこれが当たり前になりつつある。以前は慌てて門番が駆けつけていたが、今では


(また蟹座様と候補生が茶番繰り広げてる....近づいたらマニゴルド様に殺される....)


と思っているので近づいていない。


「えっと、教皇様、マニゴルドから『白銀の素質がある』とは伺っていますが、どういうことでしょうか...?」

「あぁ。その件だが、お前を白銀聖闘士に昇格させようと思う。が、その為には白銀聖衣を手に入れようとしている青銅聖闘士と戦わなければいけない。」

「....私青銅聖闘士でさえないのですが....」

「その件なら大丈夫だ。青銅も聖衣を着ずに生身でやるからな。正に公平だ。」

「異例だけどお前なら行けるだろ、飛蘭!白銀聖衣、取ってこい!」

「....はい!この飛蘭、必ずや白銀聖衣を手に入れ、聖戦でアテナ様のお力になることを誓います!」


その言葉をこっそり見ていた少女がいた。

その気配を感じ、飛蘭が振り向くと


「飛蘭....聖闘士に、なるの....?」


飛蘭に1番近い柱の影に顔だけ出したサーシャ...いや、アテナがいた。


「アテナ様、今は星座のお勉強の筈では?」

「今は休憩中なの、飛蘭が来るってきいたから...」


アテナには聞いて欲しくないのか、教皇が勉強に戻そうとするが、アテナは一向にこの場を離れようとはしない。

飛蘭はにこりと微笑み、そっとアテナに向かって振り向く。そして跪き、こう告げる。


「アテナ様。わざわざ候補生なんぞに会いに来てくださりありがとうございます。必ずや白銀聖衣を手に入れ、聖戦でアテナ様のお力になってみせましょう。その時までごゆるりとお待ち下さいませ。」

「飛蘭...!!!そんなことしないで?昔から遊んでた仲でしょ?」


アテナは飛蘭の行動に違和感を覚えているようだった。それはそうだろう。昔から遊んだり一緒に刀を作ったりした仲だ。けど今は違う。アテナ様と一介の候補生。黄金聖闘士になっても、教皇になってもこの壁は埋まらない。


「飛蘭っ....」


アテナはついに涙声になってしまった。


「今だけお許しください、アテナ....」

「....?」


思わず飛蘭はそう呟き、一旦泣くのをやめたサーシャへと更に近づくき、小声が聞こえるぐらいの距離でアテナの目を見ながらこう告げた。


「大丈夫だよ。サーシャ。立場が違っても私はサーシャのことが大好きだし、絶対サーシャを守ってみせる。だから、泣かないで?」


そして頭を優しくなで、そっと離れる。

少し呆気に取られているマニゴルドの肩を軽口く叩き、いくよ、と言った後、教皇を見て


「アテナに対する無礼、失礼しました。

しかし白銀聖衣は必ずや手に入れます。

では、失礼します。」


と言って教皇の間の大きな扉から出る。


「...私、アテナとして、頑張らなきゃ...きっと飛蘭はその応援をしてくれたんだ..,」


涙を流しながら決意し、「アテナ様」としての教養を身につけるため、アテナ神殿へと戻った。


教皇はそれを見ながら


「やはり飛蘭は凄いな....日に日に成長を重ね、強くなりつつある。白銀聖衣は見に纏えるだろう....」


そう呟き、教皇の椅子に座る。次の昇格戦を考えながら。