天の樹〜時を超えてでも貴方を守る〜

第17章〜いきなりの修行〜

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「あってぇ....マニゴルドめ...」


飛蘭は頭から地面に落ち、おでこを強打していた。当たりを見回すと、不気味な所に来ていた。


「はあっ?!!!!何処よここ!!!」


飛蘭は思う。これは悲鳴をあげるしかない、と。

横を通る人々の目は虚ろで、足取りもおぼつかない。人々の体は汚れきっていて、怪我していたり、動いているのが不思議なぐらい体が欠けている人もいた。性別年齢はバラバラだが、ほぼ1列に並び、1人、また1人と列の果てにある大穴へと身を投げていく。それが当然のように。また何か大きなものに操られるように。そんな光景を飛蘭は目にした。

やがて飛蘭は生前母が教えてくれたことを思い出す。


『いいかい、飛蘭。人は死んでしまうと体は地へ、魂は黄泉比良坂(よもつひらさか)という死の国の入口へ向かうんだよ。』


正に今飛蘭がいるのは死の国の入口、黄泉比良坂だった。


(嘘、私死んだの....?!!!)

「いや、死んではいないぜ?」

「っ?!!マニゴルド?!!」


何処からか聞こえるマニゴルドの声に飛蘭はその姿を見ようと必死に探す。しかし、彼の姿はどこにも居ない。


「はいはーい、こっちだぜ?」

「ヒアッ?!!!!!」


私の首に冷たい指を触れさせてくる。やめろ冷たい!!!そう叫びそうになりながらも振り返る。マニゴルドはカラカラ笑いながらこっちを見ている。くっそこいつイケメンだな。


「何で黄泉比良坂なんかに私達いるの?!!敵襲?!」

「ははっ、違うに決まってるだろ!修行だ修行ォ!」

「ここで?」

「おう。お師匠ーーーー、教皇様からの命令でな。今日から俺がお前の師匠だ!」





沈黙。





「おいなんでお前黙るんだよ!!!もう少し反応示せ!!!」

「え?いや、私の師匠がマニゴルドってなんか違和感しか感じなかったの。ごめん」


ペコリと謝る。

はいはい、素直でよろしい、と言いながらマニゴルドが修行の内容を教えてくれた。


まずは体全体に小宇宙を広がらせるように意識する。

そして拳に拳に集中させる。

更にマニゴルドが持ってきた5m程の岩を素手で壊すこと。


それが最初の修行内容だった。


「お前は小宇宙は燃やせてるし、刀を介しているが小宇宙を1点に集めることができてた。あとは拳で壊せるか、だな。」

「うん!!!」


岩から1mぐらい離れる。そして体から力を抜き、自然な体制になる。

広げていた右手をグッと何かを握りつぶすように、強く握る。左手と左足を出しながら右手の拳を引き、半身の姿勢をとり、



一気に岩へ拳を叩き込む。



心地よい音を出しながら岩が壊れる。

が、飛蘭は気づいた。


「岩が、燃えてる....??」

「おっ、流石飛蘭、気づいたか。それはお師匠お手製のこの黄泉比良坂の岩に小宇宙を込めて作った特別な岩なんだぜ!」

「特別な岩?」

「おう!お師匠がこの蟹座の修行に合うかどうかを考えたいー、とかいいつつ作ってた余りがあってな。使ってみたんだ。大正解だぜ!」


マニゴルド曰く、教皇様の小宇宙と私の小宇宙が反応することで岩が燃え、魂を扱っても大丈夫だ、と分かるらしい。


「よく分からないけど、このままマニゴルドと一緒に修行すればいいの?」

「そういうこった!さて、こーーーんな次は優しい修行じゃないからな?」


マニゴルドは飛蘭、行くぞー、と言いながら場所を移した。

そこで私は思い知る。ここに救いは無い、と。