天の樹〜時を超えてでも貴方を守る〜

第5章〜天翔る白馬と孤独な少年と少女の4人〜

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幾年か両親が埋葬された地にいたが、両親の死を思い出すこの地は飛蘭にとってはやはり辛かった。なのでこの地より遥か南へ向かい、とある街に滞在することにした。


小さな街で、目立った建物も無く、平和な市で、どうやらここまでは流行病は来てないようだ。


(ここで新しい生活をするか...)


生活する為には職が必要だ。普通の人間ならこのまま娼館や軍隊入だろう。が、飛蘭には職にはアテがあった。そう。日ノ本いいた頃、父から学んだ刀鍛冶として生きることだ。軽く街を知らないなりに巡ってみたところ、鍛冶屋は無さそうだし、日ノ本の刀の切れ味はここの人々にウケるかどうか、確かめてみたかった。早速街に工房を構え、(土地とは買ったし、材料は辛うじて遺品の中にあった)刀を打つ。


カーーーン、カーーーン


工房に刀を打つ音が響く。鋼を鍛え、不純物を取り除き、作り込む。飛蘭が創るのが得意なのが長切れ。長く切れ味が保たれるが欠けやすく手入れしにくい。そんな一直線で心が傷付きやすい、と言って父の言葉を思い出す。


そうしてできた販売用長切れ第一号、名付けて『草薙の剣』。刃紋を入れた草薙の剣はこれまでの中でも傑作だった。次は母の助言を思い出し、甘切れを、作る。


....と、その時だった。


「うわあっ?!!!」


ガシャガシャーン!!!


入口から子供の声と物が倒れる音がした。


「ったく、どちら様?物を盗りに来たんだったら容赦はしないよ?」


飛蘭が入口まで歩を進めると、喧嘩(?)し合っている3人の子供がいた。


1人は女の子で、淡い紫色の短髪に鮮やかな緑眼で、ハキハキしている活発な子。

1人は長く伸ばした金髪に少女と同じ緑眼、まるで少女のような雰囲気をまとった少年。

1人は茶を帯びた黒髪に同じく茶色の瞳の少年。何処かで見たことがあるような顔だった。


今は茶色の瞳の少年と紫色の髪の少女が喧嘩し、金髪の少年が止めに入っており、そばには入荷したばかりの刀の素材が散らばっていた。ちなみに3人は飛蘭には気づいていない。


「だから覗くのはやめよう、って言ったじゃん!テンマぁ!!」

「こんな所に物を積む方が悪いんだっての!!」

「ねぇ、テンマ、サーシャ、まずは片付けよう??ね??」


その状態は正に一触即発で、余りにも金髪の少年が不憫だったので、のんびり喧嘩を見学したいが、止めにかかることにした。


「おいてめぇら、アタシの工房に、何か用?」

「「「ひいっ!」」」

「しかもそれ、ついさっき入ったばかりの最高級素材なんだけど??」


ちなみにこの最高級素材は嘘だ。


「すみませんでした!!僕が2人を止められなかったせいで...」

「っ!!アローンのせいじゃないっ!!俺が興味持っちまったから...」

「兄さん、テンマ...私も悪いんです。もっとしっかり止めていれば...」


飛蘭が怒るとサーシャ、アローン、テンマと呼びあっていた3人が一斉に謝り出す。素直でいい事だ。


「うん、いいよ。見た感じ品質は落ちてないしね。けど、作業、見たいんだろ?手伝って貰ってもいい?」

「?!いいんですか...??」

「やった!!俺、手伝いしたい!!」

「兄さん、テンマ!!おつかいどうするの?!!」

「話せば分かってくれるよ!!」


子供は素直だ。クスリと飛蘭は笑いながら話しかける。


「改めて、刀鍛冶飛蘭だ。」

「俺はテンマ!」

「私はサーシャと言います。」

「僕はアローンです」

「うん、じゃあ工房においで。そこの素材持ってね!」

「「「はーーーーーーい!!!」」」


こうして私はテンマとサーシャとアローンと会い、親しくなった。














この縁が、私を聖戦の渦へ巻き込むとは知らずに。