天の樹〜時を超えてでも貴方を守る〜

第4章〜死別〜

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「父上!母上!!!」


飛蘭は必死に父と母を揺さぶる。何故こうなったのだろうか。飛蘭のその疑問に応えるためには1週間ほど前に遡る。


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飛蘭達が訪れたイタリアにはとある流行病があった。その病のワクチンや治療薬はあっても大変高額で平民が買えるような値段では無い。しかも1度かかったら薬を飲まない限り、死は確実、というものだった。が、1度かかったらもうかからない、という病で、イタリアでは危険に思われている病だ。飛蘭はその流行病にかかってしまった。そんな時、母と父が自分の財産をほぼ全て投げ打ち、その治療薬とワクチンを購入し、飛蘭に与えた。



そして両親はその病にかかってしまったのだ。




「何故です?!!!私なんかに与えなくても父上母上の為に取っておけば良かったのに!!!どうして?!!!」


飛蘭は揺さぶり、必死に己の両親に問う。

2人は僅かに目を開け、飛蘭を見つめながら言う。


「勿論決まっているだろう?」

「親なら当たり前のことよ。」









「「我が子を守るため。」」






「え...??」





飛蘭の時が止まる。

そして同時に












両親の時も止まった。




それを悟るのにどれぐらいの時間がかかったのだろう。一瞬だったかもしれないし、1時間だったのかもしれない。が、どちらにせよ、飛蘭には分かってしまった。もうこの2人が目を開ける所はないのだ、と。









「あああああああああああああああ

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」




普段から泣くな、と叱られていた。が、今日ばかりは許してくれるはず。ちちうえ、ははうえ、申し訳ありません。


そう心の中で呟きながらそっと亡骸を抱きしめる。そして遺体から病などが出てはいけないので遺髪を一房ずつ取り、すぐに火葬した。


この後はどうするのだろうか。

ふと飛蘭は考える。暫く悩んだ後、刀鍛冶の父から学んだ技術を生かし、包丁や武器を作って売る仕事をしよう、と考えた。

両親に別れを告げ、飛蘭は進む。どんなことがあっても父上と母上が守ってくれる、と信じながら。