敦至上主義

11話

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「おっお待たせ秀雄さ…ダ、ダーリン!」



今日ほど武装探偵社に入って良かったと思えた日は無い



目の前で顔を赤くしながらやって来る敦きゅんはニットのオフショルダーを着用しており、動かす足に合わせて揺れる長めのプリーツスカートが可愛らしい

髪の毛もいつもの白い残バラ髪の長さではなく、後ろの髪にエクステをつけている様で与謝野先生より少し長いくらい




敦きゅんがミュールを履いている事に気付き、俺の方からも近寄っていく

低めとは言え人生初ヒールは歩きにくかろう


「ごめんなさい、どれくらい待ちました?」


「俺も今来たところさハニー」


抱きしめるように俺の胸に敦きゅんを引き寄せると小声で「本当にこれで犯人釣れるんですか…?」と聞かれた





そう、残念ながらこれは任務である


最近多発しているリア充爆発事件

名前からして分かる通り、独り身の男がカップルに向かって催涙弾を投げるという虚しい事件


一番手っ取り早い囮作戦、与謝野先生が別件でいない為俺と敦きゅんが選ばれたヤッホウ

待ち合わせにしたのは街中にある時計塔の下

ここから一番出現率が高いと調査が出ている離れた公園に移動する



「敦きゅん歩ける?」


「ちょ、ちょっと待ってください」


ヒールに四苦八苦した様子で歩こうとする敦きゅんをサポートしようと腰を抱いたら手を払われた


「…敦きゅん任務だろう?」


「そ、そうじゃ無いんです!」



嫌悪で払われたと思った左腕に敦きゅんが抱き着いた



「こっちの方が歩きやすい……ので……その…」





「我が生涯に一片の悔い無し」




空いた右腕は完全勝利の為にある






思わず掲げてしまった右手の握り拳

今の俺はマリオのスター状態だ。おう犯人どっからでもかかってこいや相手にしてやんよ


敦きゅんが俺にもたれ掛かりやすいよう手にある荷物を貰い、歩く事に集中させてあげる



足首が曲がらないよう一歩一歩慎重に



惚れた欲目無しでも敦きゅんがハイパーウルトラスーパーベリー超可愛いので見た目で女装だとバレることは無いと思うが、犯人にも一般の人にも動作でバレないように風景を楽しみながらゆっくり進む





「…秀雄さん」


「分かってる」



俺達の後を付いてくる男が一人

インカムで太宰さんに連絡を入れると、そのまま人のいない公園まで連れていけと指示



ターゲットが行動するのはカップルにが人気の無い場所に移動してからだ

この先にある海が見える公園。そこまで引きつければーーーー



「ちんたら歩いてんじゃねぇぞクソ女ァ!!!!!」



叫んだ男が敦きゅん目掛けて何かを投げたのが見えたので敦きゅんを引き寄せ回避。その物体は地面とぶつかった瞬間、白い煙を吹き上げた


「催涙ガスをこんな街中で……!?」


「走って!」


ここで戦闘を始めれば騒ぎになるどころか被害者が出るだろう。敦きゅんの手を引いて走るがかかとが高いものを履いている敦きゅんの速度では犯人に追いつかれる


ごめん敦きゅん……!!



「え?わっ!秀雄さん!!」


横抱き。またの名をお姫様だっこ

前にエリスちゃんにやったなあと頭の片隅で記憶が掘り起こされるが思い出に浸っている場合では無い


てか今スカート押さえるために敦きゅんの太もも裏触ってますが!!すごいこんなラッキースケベあってもいいのだろうか!!?



『秀雄君そのまま公園まで』


「了解です!」


インカムの背後から笑い声が聞こえるけどそれ乱歩さんだろ。太宰さんと離れた所で爆笑しているのが聞こえる



「くそっくそくそくそおれの前でいちゃつきやがってよお!!!!」


『あはははは可哀想!!!』



乱歩さんあんた鬼かよ


俺も探偵社に入ってから謎の非モテを発揮しているから気持ちは分からなくもないが、だからといって八つ当たりは……


『秀雄君、そこを右に曲がって』



太宰さんの指示により公園前のビルの裏に回るよう曲がれば、目の前には今回の任務に呼ばれた太宰さんと乱歩さん。そして捕獲担当の国木田さん


国木田さん投げた閃光弾を身をかがめて避ければ背後で眩しい爆発が起きた


「標的気絶。拘束して引き渡すぞ」


「お疲れ様でした国木田さん」


「いや、ほぼお前達の手柄だ」


さすが一瞬で片付ける国木田さんはかっこいい。俺も見習わなければ

見事な拘束術に魅入っていれば俺の腕につんつんと合図。それに合わせ目線を下げれば敦きゅんがもぞもぞと居心地悪そうに言う


「あの、いつまでこうして……」


そうだ俺いま敦きゅんお姫様だっこしてんだった


「敦きゅんが軽すぎて気づかなかった」


「違います秀雄さんの筋力の問題です」


それでも敦きゅん軽いよもっとご飯食べな

本来ならここで降ろすのだろうが俺はしない。だってせっかくこんな敦きゅんを捕まえたんだから


「このままデェトしよう」


「はあ!?」


今ちょうど昼休憩の時間だし1時間だけ。軽く買い物してご飯食べようか


「離してください嫌ですこんな格好なんですよ!?」


「すっごく可愛い」


「聞いてないです!!」


「5千円までならご飯奢ってあげる」


「そんな値段いい所のお茶漬け食べれちゃうじゃないですか……!!」


うん、お茶漬けもいいけどもっと栄養取れるものも食べようよ


抵抗も止み大人しくなった敦きゅんを降ろせば走って逃げること無くなにか悩んでいる顔。どこのお店行くか決めといてね


「国木田さん、なので俺ら事務所戻るの1時になります」


「戻ったらすぐ報告書に取り掛かれよ」


「はぁい」


「えー!ずるい私も秀雄君に奢って欲し……」


「太宰、お前は3日分の仕事が溜まっているのだが?」


「ひどーい!国木田君の鬼!馬に蹴られてしまえ!」