POKEMON XY Univers'ere

彩波風衣
@huui_saiha

第2話 「家出お嬢様の噂」


 家に帰ったクレドは叔母であるサキにさっきまでのことを話し、ポラリスから受け取っていたプラターヌ博士からの手紙を渡す。 その手紙を読み、そして事情を知っていたサキは、確認をするようにしてクレドに話しかける。


「そう……それじゃあ、あなたは………かつて決めていたように……カロスを旅することに決めたのね?」

「はい。 このカロス地方を……ポケモントレーナーとして旅をしていきたいんです。 これは、博士から知らせの報がきたら実行しようと、決めていたことなのです」

「…」

「一ヶ月間、お世話になりました。 それと………勝手にこういうこときめて、すみません。 」


 そう言ってクレドは、叔母に謝罪をするかのように頭を下げた。 そんなクレドの姿はまさに誠実そのものであり、サキは笑みを浮かべつつ口を開く。


「………こうなることは、わかってたわ」

「え?」


 そんなサキの言葉に、ぽかんとするクレド。


「姉さんも……昔はポケモントレーナーとして旅してて、そのとき義兄さんにあったのよ…」

「母さんが………」


 初めて聞くかもしれない、両親のなれそめの話。 それを聞いたクレドの顔には小さな笑みが浮かんでいた。


「…旅が大好きだった、姉さん達の血をひいたあなたなら、いつかはこういう形で旅にでるんじゃないか……と思ってたのよ。 だから、遠慮なんかしないで、胸を張ってポケモントレーナーとしての旅をしていらっしゃい! それこそが、私にとっては恩返しになるわよっ!」


 それを聞いて、クレドは心が軽くなったらしい、笑顔を浮かべてお礼をいう。


「……ありがとうございます!」

「とりあえず午後は準備をして、明日の早朝に旅にでたらどうかしら?」

「はい!」


 そう答えて、クレドは旅立ちの準備を始めた。


「………よかった……」


 そして、叔母が自分がトレーナーとして旅立つことを許してくれたことに対し、また安心していたのであった。 実はクレドは、怪我が治り博士からの通達がきたら、旅にでたいと考えてはいたものの、自分のことを気にかけてくれる叔母をみていたら、言い出せるのかと不安を覚えていたのだ。 だが、それは杞憂だった。


「カーゲー」

「……そうだよね、僕も、考えすぎていたみたいだ……」


 カゲボウズに、何かと気にしすぎるところがある己の短所を指摘され、クレドは苦笑したのであった。

 そして翌朝。 クレドは傷薬やモンスターボール、その他基本的なサバイバル道具がつまった鞄をもって、玄関にたつ。


「じゃあクレド、いってらっしゃい」

「いってきます!」


 家を出てすぐにサイホーンに、いってくる、と声をかけクレドはアサメタウンから旅立っていった。 その後ろ姿をみて、サキはつぶやいた。


「あの子の成長を誰よりも望んでるのは……きっと、姉さんとその旦那よね……」



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