ポケモンRSE トライメモリーズ Vol.1

彩波風衣
@huui_saiha

第3話「ジムリーダーの娘・ラカイ」




 リクガに色々教わった後、クウヤはコトキタウンの隣町、トウカシティに来ていた。 穏やかな気候に緑の多いその町でまず彼が目にしたのは、トウカジムと書かれた施設。 まるで道場を思わせるそのジムの前でクウヤは唖然としていた。


「でっけぇ……ここって多分…ルネジムと同じ、ポケモンジムだよな? どっちがでかいんだろ…」

「ちゃもー」

「ここって、どこから入るのかな……」


 入り口を探すためにジムを見ながら、その周辺をまわるクウヤとアーチ。 すると、そのジムの奥には一軒家のようなものがあることに気付き、そっちに向かう。


「父さん!」

「あなた…」

「2人とも、久しぶりだな!」

「?」


 すると、ジムの奥にある家から話し声が聞こえたので、クウヤはそれに思わず耳を澄ます。 声からして男が1人と女が2人のようだ。


「ラカイ……久し振りだが、ジョウト地方で元気に良い子にしてたか? ポケモントレーナーとして、ちゃんと修行していたか?」

「ふふ、あたりまえでしょう!」

「リコも………無事に両目が見えるようになったんだな……よかった」

「ええ……にしても久し振りの一家団欒なのね……私、嬉しいわ。 その光景を見ることができて…」

「一家?」


 家族で話をしているのかな、と背伸びをして窓から家の中をのぞき込むクウヤ。 だが。


「まずっ……わっ……わぁぁっ!?」


 ずっとつま先だちをしていたせいか、派手な音とともにクウヤは後ろの転んでしまった。 その音や声で、ジムの外に誰かがいることに気がつく。


「!?」

「誰かそこにいるのか?!」

「あわわわわわ………」


 急いでどこかに隠れようとしたが、簡単に見つかってしまった。 クウヤを窓から発見したのは、黒い刈り上げの短髪に赤い服の男性と、茶色の長い髪にメガネをかけた女性だった。


「キミは?」

「あ……・ぇ……えっと…」


 動揺を隠せないクウヤだが、悪いことをしようとしていたわけではないのだから、彼の言葉には返事しなければと思った。 だから、しりもちを持ち上げ立ち上がり土を払うと、名前を名乗る。


「えーとおれ、クウヤっていうんだ……。 つい最近トレーナーになったばっかで……それでこの町にきて、んでせっかくだから、ここによってこーかな…って…おもって………」

「そうか、それで……さっきの話聞いてしまったのか?」

「う……うん」

「「…………」」


 その間に流れる気まずい空気。 それを遮ったのは一人の少女の声だった。


「ああもう、別にいいじゃない? 彼もわざとじゃなさそうだし!」

「ラカイ」

「クウヤくん、と言ったわね! 今の話は内緒よ、分かったわね?」

「わ、わかった………」


 顔を出し彼に話しかけてきたのは、青い瞳を持ち、長い茶髪をポニーテールで纏めた少女だった。 服装からしても、活発な性格だというのがぱっと見てすぐにわかる。 おまけに、先程の物言いの姿勢からも、気が強いということが伝わってくる。


「でも内緒ってどういうこと? えっと……」

「私はラカイ。 この人はセンリという私のお父さん、そして……このジムのジムリーダーよ」

「へぇ、ジムリーダーか……えぇ!?」


 そこにいるのが、このジムのリーダーである男だと知ったクウヤは驚く。 そんなクウヤをみて、センリというその男はクウヤに事情をはなしておいたほうがいいかもしれないと考え、彼を家にあげることにした。


「まぁ、取りあえずあがってくれ」

「おじゃま…し…ます……?」


 一応礼儀正しくそう言ったクウヤだったが、言葉がたどたどしかったので、それにたいしラカイはくすっと笑った。


「あなた、絶対敬語苦手でしょ」

「あぅ…」


 図星をつかれて、変な声を出してしまったクウヤ。 そう話を続けながらクウヤはジムの裏にある彼等の実家に上げられリビングまで案内された。



1 / 4

著作者の他の作品

こちらはポケモンxyの二次創作長編です。主人公はクレドという少年です。オリ...

本日からこちらにも、活動の幅を広げていきたいと思っています。手始めに、こ...