未決定

ルーフス@低浮上を極める
@Seto_Kurona

高層ビルの屋上:???

某月某日、昼時のビル街は、昼休みのサラリーマンにOL、高架下のホームレスに浮き輪を抱えた家族連れで賑わっていた。

この場所には、有名ブランドが多数入った大きなデパートや、三つ星の高級レストランに、安くて美味い居酒屋、人気グループのセレクトショップなどが並び、オフィスも多い為に、休日になるとさらに人が集まってくる。

だからみんな、さっきからつまらさそうに「休みの日にしたかったなぁ」とか、「もっと人多けりゃ良かったのに」なんて言ってるんだ。

まぁボクとしては、まだ少し残してあげた慈悲だってことにしておいて欲しいところだけど。

(風、強いなぁ。)

さっきから乱れっぱなしの髪が顔にかかってウザったい。流石にこの高さだと、気持ちのいい快晴でも風力は強くなってしまう。

周りのみんなはだいたいスッキリしたショートヘアだから、ちょっと羨ましいと思ってしまった。

そんな強面のお兄さん達と仲良くおしゃべりすること約30分。

そろそろこの風にも慣れてきてしまった頃、屋上のドアを開ける音がした。

一瞬だけ場が静まる。

それから、ドアの向こうのその人を見た奴らから、次々と歓声が上がった。

「待ってました!」とか「いよいよっすね!」とか「遅いですよ〜」とかやっぱ男子だなって感じのノリで言葉が飛び交う。

ボクもちょっとワクワクしてきたかも?

何も言わずにボク達の横をすり抜けていったその人に、自然と視線が集まった。

柵なんて無くて、一歩踏み出せば真っ逆さまのこの場所の1番隅までゆっくりと歩いたあと、右手を高く掲げて口を開いた。


「good-by,Fat man.」

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