パシリじゃないっ!!

進一(社長)の過去

進一『俺は普通の家庭に生まれて、ガキの時からずっと勉強させられた。そんでこの顔だろ?ガキの時からずっと女が寄って来て。最初の頃は嬉しかったよ。まだ純粋だったから。高校の時はかなり遊んでて。一応、親の期待のためにも勉強はちゃんとしてた。でもストレス溜まると、そこら辺の女捕まえて遊んでたんだよ。そしたら周りの男子からイチャモンつけられて。"調子こいてんじゃねー"とか"女たちが本気でお前自身を好きだと勘違いしてんじゃねーの?顔がいいからだろ"とか。クソ雑魚共の言葉がその頃は結構痛かった。そのストレスを発散するために喧嘩もかなりやってた。そんな時に新しく入ってきた先生がいて。無駄に元気でさ。うるせーしアツいし。うぜーの来た〜って思ってたんだ。そんでまぁいつも見たく呼び出されて喧嘩してた時にその先生が来て。先生が来た瞬間、そいつら逃げて行きやがって。俺だけ逃げそびれて捕まったんだけど。

"こら!…進一くんだったね!大丈夫かい??怪我してないかい??と言いたいところだが、怪我はしてるね!!ははは"って』


夏生『え?めっちゃ今の社長じゃん…』


進一『ああ。俺も初めは頭ヤベーヤツ来たって思ったよ。だけど

"…進一くんはさ。人を殴ったりして楽しいと思っているのかい?"って聞いてきて。

"…楽しいわけねーだろ"って無駄に本心言ってしまったんだ。

"そうか…っ!!ならよかった!!君はまだやり直せるっ…!!だから諦めるな…っ!!"って…何故か泣きながら俺に言ってきたんだ。なんでお前が泣いてんだよって思ってたけど"諦めるな"って言葉がなんか無駄に俺の中で響いたんだ。そっからとりあえず喧嘩は辞めて普通に連れも出来て、遊ぶようになった。と同時にその先生を見なくなった。連れに何気にあの先生は来てないのかと聞いてみたら

"あー!あの人な!なんか持病持ってるらしくて入院しちゃったらしいぞ。なんかもうこの先長くないって言ってた…"って聞いた瞬間、俺は教室を飛び出していた。どこの病院かも分かってないのに、どっか近くの病院なら当たるだろ!と思ってひたすら探した。そんでやっと見つけたんだが…遅かったんだ。俺がついた時にはもうその先生は息をしていなかったんだ。俺、正直、誰かを想って泣いたことなかったんだが、その時、初めて他人を想って涙が出た。

その時、先生の奥さんがいて。

先生を見守りながら教えてくれた。

"私たちにも貴方みたいな子供がいたの。本当に毎日喧嘩ばっかやってた子でね…この人…教師じゃない?だから教育し直さないと!って思ったのかしら…"お前は喧嘩ばっかして楽しい人生なのか"って息子に聞いたの。そしたらね。"楽しい"って息子が言ったの。この人それで怒っちゃって。"だったらもうこの家には戻ってくるな"って。息子はそれから出て行ったきり、もう一生戻ってくることがなかったの"』


宏也『え…嫌だ嫌だっ…この展開嫌だっ…』


夏生『黙って』


宏也『…』


進一『その何日か後に交通事故に遭って亡くなったんだって。先生は凄く後悔したらしい。自分が突き放したから息子はいなくなったんだって。転勤になって、俺を見つけて、息子と重なっちゃったんだろう。だから今度こそは守りたいと思ったんだろう。って。だけど息子が死んでから思いつめたせいか、原因不明の持病を持ってしまったんだって。それでこの結果だ。俺は確かに先生に救われた。…のに。お礼も何も言えてなくて。自分が情けなくて。お礼くらい言わせろって思ったんだ。そっから何日か考えた。俺には何が出来るんだろうか。先生にはもう直接届けることが出来ないけど、何か…恩返し出来ることがあるんじゃねーか…って。勉強方面では頭は良かったかもだけど、感情面では頭悪かったからすげー時間かかった。けどたどり着いたのが…考えついたのが今の俺。ってわけ。キレたりすると素に戻っちゃうけど、なるべく先生の意思を継ぎたいと思ったから、この"何でも屋"ってのを作って、誰かこんな仕事でも来てくれたらな〜と思って作ってみたわけだ。…でも良かったよ。作って。こんなにいいヤツらが入ってくれたからな。更生しがいもあるってもんだ』


伊月『…社長。俺。ずっと社長について行きます!!!めっちゃ感動しました!!!不覚にも泣きそうになりました!!』


進一『…お前が一番更生しがいあるヤツだぞ』


伊月『…え?』


夏生『…ちょっと…ごめんなさい…そーゆー系の話は…俺も弱くて…っ』


伊月『な、なにぃ!!夏生が泣いているだと…っ?!さ、さすが社長っ…!!』


進一『いや、怖い話と言っただろう』


勇吾『社長ぉおぉ〜〜…偉い人ぉおお!!』


夏生『勇吾。社長は偉い人だよ』


宏也『……むりぃ〜……(めっちゃ小声)』


進一『なんて?』


勇吾『むりだそうですっ…』


伊月『声出なくなってんじゃんw』


夏生『じゃあ寝起きが悪いのは何でなんですか?』


進一『あ?ああ…寝起き…は元々だから…あれは見逃してくれ』


伊月『女の人と遊んでるのは?』


進一『……ノーコメント』


伊月『社長……二重人格じゃないですよね…?』


進一『…っ』


夏生『えっ…マジですか…?!』


伊月『ちゃんと言ってください!!…二重人格じゃないですよね!?』


進一『ちょっと俺にもそれは分からないんだ……本当に朝方起こったことは分からないし、女がどうとか…ってのも分からない…』


宏也『しゃぁぁあ〜〜ちょぉおおぉおお〜〜……なんでぇえぇええ〜〜』


進一『うるさいなぁ!お前は!』


勇吾『じゃ、じゃあ…怒ってる時って……無自覚ってことですか……?』


進一『あ、ああ……何か喋ってんのは自分で分かるんだが…何を言ったかまでは分からないし覚えてない…』


伊月『マジでか』


夏生『でもなんとなく繋がったよね。これからはあんまり怒らせなければ社長も恩返し出来るんじゃない?』


勇吾『そ、そうですよっ…!!僕らも居ますしっ!!あんま頼りにならないかも…っですけど…っ』


進一『いや…嬉しいよ。ありがとな』


宏也『うわぁあぁああーー!!!しゃちょぉおおおおぉ!!!!最高ですわ、あんたぁあぁあああ〜〜ぐすっ…』


進一『…キモいな、こいつ』


伊月『間違いないっす』


夏生『次は…?宏也さんか勇吾だけど…』


勇吾『こ、宏也さん…こ、こんなんなので……ぼ、僕が…っ!!』


伊月『きたきた!!待ってました!!』


進一『こいつの過去はマジ心して聞いた方がいいぞ』


伊月『…え』


宏也『えーーー!!!!もうやだーぁあぁあ!!!』


夏生『…気になる』


勇吾『う、うまく話せるか…っ分からない…ですが…っ』



続く