ゴートゥホウエン

佐渡惺
@sat0rusq

第3話、トウカシティのハルカ


 ラルースシティの案内を、シュウにしてもらっていたシトロンたちは、楽しそうに会話をしていた。




 シトロン「へえ、シュウはいろんな地方のポケモンコンテストに出て旅をしているんですね」




 シュウ「ああ、トップコーディネーターを目指しているんだ。君は相変わらず発明にハマっているのかい?」




 シトロン「はい、まあ。僕はポケモンが幸せになれる発明家になるのが夢でして。はは、夢を語るのって何だか照れくさいですね」




 シュウ「ふっ、お互い、夢を叶えようじゃないか」




 ユリーカ「男の子二人でロマン語っているのって『いい感じ』だね」




 ロケット団のムサシ・コジロウ・ニャース「ヘックショイ」←ここで無理矢理出していますが、彼らは登場しません(笑)




 セレナ「でも、そっか。シトロンがあの子、あの子言うものだから、てっきりガールフレンドだと思ってたよ」




 シュウ「それは君、勘違いってものだね。ガールフレンドとは君のことを指すんじゃないのかい?」




 セレナ「へ? 誰の?」

 セレナは目をパチクリさせていた。




 シトロン「シュ、シュウ!」

 と、シトロンは恥ずかしそうに叫んだ。




 シュウ「冗談さ。旅の仲間ってことぐらいわかっているよ。じゃあ、今いないあともう一人の仲間のガールフレンドか」

 それがまさか、サトシと知らないでシュウはそう言っていた。




 シトロン「………」

 シトロンは寂しそうな表情になっていた。セレナが赤くなっていたからだ。




 シュウ「……ふーん」

 何となく、シュウはシトロンの気持ちを察したようだ。




 セレナ「ここって、かわいいロボットがいっぱいいるんだ」




 ユリーカ「一台、うちに欲しーい」




 シトロン「昔から変わっていなければ、この辺にいるロボットたちは警備ロボットですよね? シュウ」




 シュウ「まあね」




 セレナ「こんなにかわいいのに、警備ロボットなんだ」




 ユリーカ「欲しかったのになー」




 シトロン「あ、みんな、見て下さい。あの子」

 シトロンが顔を向けた先に、カイナシティのモノレール乗り場のときに見かけた、赤いバンダナの少女がいた。大量に買った弁当を食べているところだった。




 シュウ「!」

 シュウは赤いバンダナの少女の姿を見た瞬間、気まずそうな顔をしていた。




 ユリーカ「シュウ、どうかしたの?」




 シュウ「いや、やっぱり、来たなって」

 気まずそうな顔をしていたと思ったら、次は嬉しそうな顔になったシュウ。




 セレナ「シュウくん、あの子のこと知っているの?」




 シュウ「うん、よくね。三人とも、ちょっと、ごめんね」

 シトロンたちにそう言ったあと、シュウは赤いバンダナの少女のところへ行った。




 セレナ「私たちも行ってみない?」




 ユリーカ「うん!」 




 シトロン「ちょ、邪魔をしない方が……。聞いていませんね」

 シトロンもゆっくりセレナたちについて行ったのだった。





 ???「お弁当、おいしいきゃもぉー」




 シュウ「………」

 近くに来ると、シトロンたちが見かけた赤いバンダナの少女とちがい、シュウはものすごく引いた顔をしていた。




 ユリーカ「あー、モノレール乗り場にいたときの人とちがう!」




 セレナ「そうよね、格好は同じだけど、髪の色がちがう。モノレール乗り場にいた子は、髪の色は茶色だったもの。紫色じゃなかったわよね」




 シュウ「ハーリーさんですか……」




 ハーリー「うふふ、ハリカでーす。お弁当、おいしいかーもー」

 その通り、ハーリーだった。ちなみに、彼は男性である。




 ???「見つけたわよ、ハーリーさん!」

 すぐに、本物の赤いバンダナの少女がゴンべを連れ、現れた。




 セレナ「あ、あの子がそうだ!」




 シトロン「ですね!」




 ハーリー「あら、カモちゃんにもう見つかっちゃったの」




 ???「人のご飯を取ってしかも、ちょっと食べられてるし、ショックかもー!」




 ハーリー「ふん、いいじゃない、ちょっとぐらい。生意気にたくさんお弁当買っちゃって。そんなに食べたら、ふ・と・る・か・も!」




 ???「もー、食べるご飯の量は私の勝手でしょう!? 余計なお世話かも! しかも、私はそんなしゃべり方、しません!」




 ハーリー「ふふ、ごちそうさま、カモちゃん。コンテストでまた会いましょう。シュウくん、あんたもね」




 シュウ「………」

 ハーリーを軽く睨んだシュウ。




 ???「んもー、ハーリーさんたらー。人のお弁当、勝手に食べちゃって」

 ハーリーが去ったあと、空になった弁当をゴミ箱ロボの中に捨てていた赤いバンダナの少女。




 シュウ「それらみんな食べるつもりだったのかい?」




 ???「シュウ?」

 シュウの声に気付いた少女は、シュウのところに駆け寄った。




 シュウ「あの人ハーリーさんの言っていたこともわかるよ。食べすぎはお腹こわすよ」




 ???「まさか。お弁当の一個はシュウに持ってきたのよ」




 シュウ「僕に? そんな、いいのに」




 ???「いらないなら、私が食べちゃうよ」




 シュウ「せっかくだから、受け取るよ」




 ???「あ、ねえ、あなたたちもこっち来てお弁当食べない?」

 赤いバンダナの少女は、シトロンたちにも声を掛けた。





 シトロン「シュウ、その子は?」




 シュウ「ああ」




 ???「私、トウカシティ出身のハルカです」

 シュウに紹介される前に自分で言ってしまった少女。




 シトロンたちも、それぞれ自己紹介をし、ハルカと話していた。




 ハルカ「セレナちゃん、ポケモンパフォーマーやっているんだ。カロスクイーンって素敵かも」




 セレナ「ハルカちゃんだって、トップコーディネーター目指しているんだよね。すごいよ」

 と、ハルカとセレナはすぐ仲良くなった。




 ハルカ「そうだ、セレナちゃんも今度やるポケモンコンテストに、私たちと一緒に参加してみない? ここにいるシュウとも」




 セレナ「うん、そのためにホウエンに来たんだもの。参加する。でも、あの、パフォーマーの参考に参加するかたちになっちゃうんだけど……」




 シュウ「いいんじゃない」




 ハルカ「そうよ、目標がちゃんとあるんだもの。一緒にコンテストに出ましょう」




 セレナ「ありがとう、シュウくん、ハルカちゃん」




 ハルカ「早速、三人でエントリーしに行きましょう」




 シトロン「じゃあ、僕はラルースシティの市長のところに行ってますので」




 セレナ「そっか、シトロンの用事! ごめんね、ハルカちゃん、エントリーって何時まで?」




 ハルカ「明日の十時までよ。わかった、シュウと先にエントリーに行ってるね」




 シュウ「シトロン、良かったね」

 と、シュウは意味深長な言葉を残し、ハルカと行ってしまった。




 シトロン「……セレナ、ハルカさんたちと行かなくて良かったのですか?」




 セレナ「コンテストの受付は明日の朝までに行けば間に合うもん。シトロンの用事、私も付き合うよ」




 シトロン「ありがとうございます。すぐ終わらせますから」




 ユリーカ「お兄ちゃん、ファイトー」



 こうして、ハルカたちと一旦別れたシトロンたちは、ラルースシティの市長のところへ歩いて行くのだった。




              つづく。








ー第3話、トウカシティのハルカのリアルタイム更新時間ー

2015年11月8日15:12 GREEより




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