チョコレートの遊園地、ティラミスの時計塔

ルーフス@低浮上を極める
@Seto_Kurona

遊園地へ

「あの遊園地では、毎日子供が消えている。」

話を聞いたのは、3日前のことだった。

病み上がりで、もう他の仕事に手をつけていた社長に代わって、電車とバスを乗り継いで約1時間半。

被っていた帽子をもう一度深く被り直して、クリーム色のショルダーバッグをひとつポンと叩く。

叩いたバッグの中には、事務所から持ってきた、ありとあらゆるこの遊園地に関しての資料が詰まっている。

上着のポッケにはペンが3本刺してあって、メモもすぐ取り出せるズボンの大きなポッケに入れた。

「よし。」

と一言呟いて門内に足を踏み入れる。

もう調査内容は決まっていた。

まずは、“クマのヌイグルミを探すこと“だ。

少し向こうの方に見えるメインロードの人混みを気にしながら、前もって取ってもらっていたチケットを窓口に渡して、手渡されたバンドを軽く右の手首に巻きつけた。

それから急いでメインロードの方へ向かおうとすると、視界の隅に映った広場で、クマがバルーンを配っているのが目に入る。

もう少しのんびりできるかもなんて思って、少し空かせていたお腹をさすりながら、広場へと急いだ。

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