御坂出版物語(仮)

春原@低浮上になります
@SunoharA_aaa

その1

思わず思い出し笑いをすると、雨竜先生がこっちを訝しげな目で見てきた。


「なあ、ちゃんとチェックしてくれたんだろうな」

「はい! ちゃんと確認、っ...!」


指先に突然痛みを感じた。人差し指を見ると薄く細い傷ができていた。 紙で指を切ったみたいだ。

これ、地味に痛いんだよな。こんな小さな傷なのに。


「紙で切った?」


雨竜先生は僕の人差し指を掴み、ジッと傷口を見る。穴が開くほど見るから、僕は少し恥ずかしくなった。


「あの、雨竜先生、大丈夫ですので! こんなの舐めとけば治るので! そろそろ、離していただけると......」

「確かに舐めれば治りそうな傷ですね。」


刹那、僕の人差し指は生暖かくぬるついたモノで包まれた。それが雨竜先生の舌だと気付いたのは少し経ってからだった。


「ちょッ、えっ、何してるんですかっ!?」

ふぁめたら、なおぅんだぉ?舐めたら治るんだろ?


まるで飴を舐めるように僕の指を雨竜先生は舐める。少しザラついた舌が指の腹に当たる度、その、少し変な気分になってくる。



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