僕と死神さん

カラス コンパス枠
@konpasu2017

10話 勇者と死神さん

死神さんが勇者ごっこを始めた日から数週間後…前の病室に戻ってきたんだけど、そこで面白い夢を見たんだ。









それが今…なんと僕は勇者になった見たい…それで、今死神さんは王様にウザイほど絡んでる。


「なぁ、王様?勇者に100ゼニーってなんなん?子供にあげるお小遣いですかぁ?魔王退治行くのに100ゼニーって…え?え?え?王様…あんたは魔王退治行くのにぃ?100ゼニー渡されたらあんたはどういう気持ちになるんや?ん?」


「それは…ふざけるな……って…思います」


「せやろぉ?やったらもう少し渡すべきやろ?なんやったら玉座にあるもん売ったらええんとちゃうんか?ん?」


「あ、あの…本当に金欠なんです。勘弁してください…。隣の街に行くお金もないんです」


(…どうみても取り立て役の怖い人にしか見えない)


「やったら…せめて道具よぉ?…もうちょっとあるやろ?棒ってお前…ひのきのぼうって…お前を守る騎士はいいの付けてるやないかい…えぇ?」


「そ、それはその…」


「鎧までくれとは言わん…余ってる剣ぐらいあるやろ」


「いや、あの…装備レベルが」


「あぁん?」


「レベルが足りないので!武器は装備出来ないと意味が!」


「すぐにじゃんじゃか上がるんやからくれてもええやろ!上がるまで持っとけばいいやろぉ!剣のお金ぐらい少しぐらい節約させろやぁ!100ゼニーしかないねんぞ?!お?!」


「ひ、ひぃ〜!!ごめんなさいごめんなさい!勘弁してください!!」


(…もう一度言う。どうみても取り立て役の怖い人にしか見えない)









数分後…道を歩いているところ


「パーンパンパパーン♪パパパーン♪パーパッパーン♪パーパー♪パーパッパーン♪パーパー♪パンパンパカパンパカ」


「さっきからなにしてるの?死神さん」


「何って…見てわかるやろ?BGM」


「口で言うの?!」


「よく考えてみろ!ゲームの中の冒険は愉快な壮大なBGMがなっとるやろ…でも!実際歩いてる時にBGMなっとると思うか?!なっとらんやろ?!」


「そ、それもそうか…」


「あれはきっと…勇者が妄想した音楽や!!頭の中で妄想した音楽をなんかテンション上がるように頭の中で流しとるんや!!」


「そうなの?!BGMってそうだったのか…!」


「そりゃせやろ…棒と100ゼニーと薬草渡されてんじゃ、魔王退治してきてね〜♡って1人で行かされるんやで?そうでもせんと病むわ…めちゃくちゃ病むわ」


「勇者の闇を知った気がする…」


「結局貰ったの棒やし、100ゼニーやし…」


「まぁ、でも薬草はいっぱい貰えたし…許してあげてよ」


「勇者がそう言うならええやろ」


「ちなみにさ僕は勇者だけど、死神さんの職業はなんなの?」


「え?死神」


「え?」


「死神」


「…え?」


「死神以外無いやろ」


「魔物じゃん職業死神とか」


「ほら、死神が仲間になりたそうにこちらを見ているパターンでなんでもありってことで」


「ま、まぁいいか…僕の夢だし」


「夢の中ならなんでも出来るパターンのやつやから大丈夫や!」


「ところでさ、敵が全く出てこないんだけど…僕まだレベル1なんだけど」


「あぁ、俺が敵の魂回収したからな」


「大きな麻袋背負ってるなぁと思ったら魂か中身!!回収しちゃダメ!!返してきなさい!」


「やだ!ちゃんとお世話するからぁ〜!」


「魂のお世話とか訳わかんないよ!ってかレベル上げさせて!?」


「大丈夫大丈夫俺が一撃必殺で倒してくから★(ドヤドヤドヤァン!)」


「勇者の意味!!っていうかもう一撃必殺覚えてるの?!」


「名前ソウルキャッチ!効果…魂をキャッチする!」


「そのまんまだし物騒だし!本当に一撃必殺だよそれ!」








何だかんだあって、魔物の魂を渋々麻袋から解放した死神さん


そしてなんだかんだで魔王城。


「くっ…ここまで長かったなぁ」


「いや、多分数分だったよ?色々飛ばしまくって数分だったよね」


「その数分に長い出会いと別れがあったやろ!」


「出会って数秒で別れがあったよね?」



実は魔王城に来るまで仲間になりそうな人達がいたんだけど、死神さんが魂を奪ってしまった。魂を奪わなきゃ行けないリストに入っていたらしい。というわけでパーティは死神さんと僕だけである。


かつてこんなに寂しいパーティはあっただろうか。ちなみに僕事勇者のレベルは1…ここまで弱い勇者がいただろうか



そして何やかんやあって魔王の玉座。



「え?!もう来たnゲフンゲフン!!」


(そりゃそうなるよね数分だもんここまで)


「クックックッよくぞ参ったな…勇者たちよ…っていうか人数少なくない?2人?え?しかも勇者レベル1なんだけど」


(そうなるよね…)


「よぉ、魔王待たせたなぁ?人生…いや、魔生にやり残したことはないか?」


「クックックッ…威勢がいいな」


(…あれ?なんか、死神さんが勇者的な立ち位置じゃない?)


「よし、やるか…俺は準備バッチグーやで?」


「まぁ、まて…お前らに選択肢をy」


「いらん!!」


「え?いや、聞いt」


「いらん!!どうせはいしか選べんやつやろ!!知っとるねんぞこちとら!」


「ちゃんと進むk」


「いらんって言ってるやろ!!もう選択肢決まってるくせにはいを選べな意味無い選択はいらんねん!」


「はいもいいえもあるから!!聞いて?!大丈夫だから!大丈夫だから魔王様選択肢あげるから!!」


「…ほんまか?ほんまやねんな…?」


(…あれ?死神さん、はいとかいいえとか選んだっけ?)


「ゴホンッ…き、気を取り直して聞こう。」


「なんや?」


「我と一緒に世界を征服せぬか?共に征服したあかつきには、お前に世界の半分をやr」


「は?いやいや、は?」


「え?魔王変な事言った?大丈夫だと思うんだけど…台本通り…なんだけど」


「いや、俺に世界の半分くれたとして…残りの半分はお前なん?」


「そう、なる…だろ?え?」


「いやいや、いやいやいやいや!!お前半分もいらんやん!!」


「え?!なんで?!」


「いやだって、街を襲ったんとか…お前じゃないやん…お前の手下やん」


「でも魔王だし…一番偉いし指示も出てたし…魔物の手下作ったの魔王だし」


「でも、世界巡ったんはお前の手下やし街襲ったり崩壊させたりさせたんはお前の手下やん?お前は魔王とかいって玉座に座ってるだけやったん?え?世界うろちょろした?」


「いや、魔王は…どっしり構えてるものだし」


「つまりこれからもここの玉座でどっしり構えてるだけやろ?なら世界の半分もいらんやん。この部屋の敷地があればいいんやったらさ問いかけはこうやん…『協力するならば、お前に世界の9割をやろう』やろ?」


「いやいやいやいや!お前こそ9割もいらないだろ!?9割人間の世界にするつもりか?!魔物はどうするつもりだ!生きるなと言うのか?!」


「いや!俺達は世界回ってるやん!お前よりもなんぼも歩いたで?お前よりも世界グルングルン回って行ってるし、別に9割貰ったとしても全部人間の世界にするとは言ってませぇ〜ん!俺はそんなせこい考えじゃありませぇん」


「じゃあ!9割貰ったとして何をするつもりだ!!」


「え?そんなん決っとるやん?3割は人間だけの世界、3割は魔物だけの世界、そして残りの3割は人間と魔物が共存できる世界にするんや!!」


「なん…だと…」


(凄い…死神さん勇者みたい!僕何もしてない!というか僕忘れられてない?!)


「お前は知らんやろうな!!ヒキニートのお前には!!人間と仲良くしたいという魔物もこの世界にはおるんや!魔物を作っても心までは作れんもんやな!残念やったな!」


「ふ、ふはははははは!!妄想の話だな…人間どもはその意見を果たして受け入れると思うか?いいや!!受け入れはしないだろう!それが人間だ!自分と違うものは排除しようとする…それが人間なのだ!!」


「そんな奴がいたら……魂を奪って従わせるに決まってるやろぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


「「えぇええええええええ?!結局は力技ぁあああああああ?!?!?!」」


「……!!ま、まさか…き、貴様」


「あぁ、そのまさかや…俺に従わん魔物も人間も魂を奪う…俺には逆らえんようにするんや、死は怖いよなぁ?恐ろしいよなぁ?」


「な、なんてやつだ!!死という恐怖を植え付ける気か…!!貴様なんぞに世界は渡すものか!!」


「ほぉ…せやなぁ、お前が負けたらお前の魂と世界を貰うことにするわ」


「…!!ふん、我の魂など貴様にくれてやろう…だが我も負けるつもりはさらさらない!!世界は…我が貰う!貴様にはやらぬ!誰の魂も貴様には渡さぬ!」


「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!お前の死の恐怖に歪んだ顔を見るのが楽しみやなぁああああああああぁぁぁ!!」


「覚悟せよ!!外道!!!」



(……あれ?死神さんが悪役に見えるぞ?なんか魔王が勇者に見えない?!ねぇ!!なにこれ?!あれ?!僕勇者なのに…あ、あれ?!おかしいな?!あれれれれ?!)












「…っていう夢を見たんだけど」


「俺のイメージ最後悪すぎやん?!俺が裏ボスやん!!ちなみに最後どうなるんや!?」


「いや、そこで目が覚めちゃった」


「もう1回今から寝ろ!!続き見てこいきになるぅううううああああああああ!!」


「いやいやいやいや、もう目がぱっちりだよ!!もう寝れないよ!!」


「寝て!!お願いだからぁあああああああねてぇえええええやぁああああああああ!!!」


「むぅううううりぃいいいいいいいいい!!」



ちなみにその日を境に死神さんの勇者ごっこに飽きが来たのだった。

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