僕と死神さん

カラス コンパス枠
@konpasu2017

9話 ショートストーリーと死神さん

「ふぁ〜あ…眠い」


ガラガラガラ


(この窓の音は…)


「死神さんおはy」


「………。」


(…なんか黙って窓から病室に入ってきた!なんか手に長い棒持ってるよ…なにそれ…どこにそんな木の枝落ちてたのってぐらいに綺麗な木の枝!そんでなに?なんかベッドの上にいる僕になんか…持ちやすそうな高さに持ってきたぞ…なんだ?何が望みなんだ?)


「よくぞ参られた勇者よ ▽」


(…あ、こいつついに頭がイカれたのか。現実とゲームの区別が出来なくなったらしい。なんか後ろの三角が妙に腹立つ…ゲームテキスト的なのを表現してるのかな)


「さぁ、勇者よこれを地面から引っこ抜くのだ。誠の勇者ならばこれを引き抜けるはずだ。 ▽」


(死神さんが持ってるけど一応地面から刺さってるっていう設定なのか










めんどくさいし、無視しよ)


「………。▽」


「…………。▽」


「…………………。▽」


「よくぞ参られた勇者よ ▽

さぁ、勇者よこれを地面から引っこ抜くのだ。誠の勇者ならばこれを引き抜けるはずだ。 ▽」


(最初っから言い出した!!)


「地面から引き抜きますか?

はい◀

いいえ」


(選択肢出てきた?!)


「…いいえ」


「なんだって?よく聞こえなかったもう一度問おう ▽


地面から引き抜きますか?

はい◀

いいえ」


「いいえ!!」


「なんだって?▽」


(で、でたぁーー!!聞いといて『はい』しか結局答えさせてくれないやつぅううううううう!!なぜに選択肢与えたって思うやつぅうううううう!)


「わかったわかった!はいを選ぶよ」


「うむ、よろしい…では引っこ抜くがいい」


(やれやれ…勇者ってことはこの木の棒は勇者の剣かなにかかな)


「…はい、引っこ抜いたよ」


「ジャジャジャジャーン♪」


「BGMは口で言うんだ」


「勇者は木の棒を手に入れた ▽」


「木の棒!?勇者の剣じゃないの?!僕ただ地面に刺さってた木の棒取っただけだよね?!」


「武器は装備しないと意味が無いぞ▽」


「……。そ、装備した」


「木の棒の効果により勇者の強気が+5上がった! ▽」


「強気?!まさかの心の強さが上がった!!攻撃力上げてよ!!」


「少ないがこれも持っていくといいだろう ▽」


「…え?あ、ありがとう…なにこれ」


「薬草3個と100ゼニー▽」


(薬草という名のチロルチョコと100ゼニーという名の飴玉を貰った…じゃあ木の棒も勇者の剣ってことで良くない?)


「さぁ!ゆくのだ勇者よ!魔王を倒して参るのだ!! ▽」


「……まだやるのこれ?」


「いや、もうええわ…終わり」


「雑だなぁ…突然初めて突然終わって」


「いやぁ、公園で遊んでるガキどもがこうやって遊んでてんけどな…ちっともおもろないなぁ…王様役」


(でしょうね…勇者じゃなくて王様役だもん)


「あ、飴玉とチョコやるわ」


「あぁ、ありがとう」


「せやけど…ケチ臭いよなぁ王様って100円って!子供のお小遣いかい!魔王倒しにいくのに100円って初めてのおつかいかい!!」


「確かにね」


「しかも勇者の剣は自分で探せみたいな感じで初めに渡される武器が棒って!!せめて剣くれよ!!」


「死神さんはどの立場の目線なのそれ…」


「…いや、でもただの棒じゃなかったな……。そうか!!だからや!!!」


(ん?なんか…今僕が持ってる棒に何かしだした)


「そうか…!!だから勇者ごっこは面白なかったんや!!ひのきのぼうじゃないからや!!」


「何言ってるの?結局棒って話でしょ?」


「違う…ただの棒やない…ひのきのぼう…ひの木の棒……火の木の棒!!つまり火が足りんのや!!!」


「火って……まさか!!!」


わーなんということでしょう★棒の先端がすごく燃えているではありませんか。


「ちょっと!?!?死神さんなにしてるの?!病室で火付けるとか意味わからないよ?!そんな満足そうな顔してないで早く窓開けてじゃないと!!スプr」


シャバーーーーーー!!


「…リンクラーが起動するからって…言おうと…した、のに…」


「アハハハハハハ!!ンガッ!クハハハハハハハ!!ンヒヒッイヒヒヒヒヒッ!!やばいwww腹痛いwwwwンヒッ!!勇者ごっこ楽しいなぁ〜♪」


「笑い事じゃないよ!!」


「イヒヒヒヒッwwwんwwwはぁ…うぅい〜〜ヒヒッww窓開けやなな」


「遅いよ!!もう部屋中ビョショビョだよ!!火の木の棒っていうか、火のおかげで部屋にあるスプリンクラー起動して…全く…どうするのさ!!」


「いやぁ〜まさかこうなるとは思わんかったわ!すまんすまん!」


「軽い!絶対反省してないよね?!」


「おう!」


「認めた?!」


ガラガラガラ…


「流星くん、何だかドアの隙間から水がもれ……」


「「あ」」


「魔王の手下!!ナースーが現れた!!▽」


「きゃぁああああああ!!」


「ナースーは雄叫びを上げた!!▽」


「あの、これは!!」


「流星は言い訳を繰り出した!▽」


「ちょっと、大きな悲鳴あげてどうした…の?!ってなにこれ?!」


「だが、流星の言い訳は防がれた!!ナースーは仲間を呼んだ!▽」


(ちょっと!!死神さんは黙っててよぉおおおおおお!もう勇者ごっこはいいからぁあああ!!)


「良い子のみんなも悪い子のみんなも火を使う時は大人と一緒にいる時と充分に注意するんやで★」


(お、ま、え、が、い、う、な!!)






結局、死神さんが何したかったのか分からないけど…勇者ごっこにハマったようだった。

棒はいつの間にか死神さんが回収したようで今もたまに棒で勇者ごっこをしている。


病室はびしょびょになったために数週間は別の病室で過ごすことになった…。

ちなみにスプリンクラーは誤作動ということになっている。全てのスプリンクラーがその後点検されたが異常は見つからなかった。

それもそのはず…


原因はこの死神なのだから…


「…はぁ」


「あ、ため息ついから幸せ逃げたで」

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短い悲しいお話「一生懸命」生きたい、生きたかった。少しでも誰かにこの思いが...

カラスの妄想を書くお部屋見ても引かないと約束のうえ、ご覧ください♡