僕と死神さん

カラス コンパス枠
@konpasu2017

7話 夢売りと死神さん

「 おはようさぁ〜ん…ってもうお昼やけど」


「あぁ、死神さん」


「なんやなんや?…なんの雑誌見てるんや?」


「え、えっと…これは…その」


「……ほげぇ〜!流星くんその年でませてるねぇ〜!!やってるねぇ〜!もう大人の女にほの字か?お?お?」


「ち、違う!!変な言い方するな!…これは、その…最近流行ってるアイドルなんだって…前に他の子たちと無理矢理遊ばされた時に」


「ナースの気遣いを無理矢理って…おま、それでも人間か?!」


「……。その時にとある子がすごく僕に絡んできたんだよね。それで今日朝廊下でたまたますれ違って…この雑誌を…」


「なるほど…その子の趣味を押し付けられたと」


「そういうこと…僕アイドルとか興味ないんだけど…でも見ないのも申し訳ないし」


「こんなもんいらんわボケェぇぇえええ!!って顔面に突き返したったら良かったのに」


「そんなこと出来るわけないでしょ?!」


「俺は少年ジャボン派やねん!!人の島荒らすなやぁって!!」


「どこの怖い人だよ!!穏やかじゃないよ!!」


「ところで、人間はどんな女が好みなんや?……どれどれぇ〜お兄さんに見してみぃ〜」


「え、見るの?…別にいいけど」


「……。ふーーん、どれも同じ顔やなぁ…なんなん?人間は清楚系が好きなんか?ってかこんなに清楚系ばっかやったら個性もクソもないやん」


「僕に言われても知らないよ…」


「……ん??……ん???こいつ見たことあるなぁ」


「え?!見たことあるのどこで?!」


「ホストクラブ」


「…な、なにそれ」


「男に金貢ぐとこ」


「……へぇ、そこでこの人見たことあるの?ってなんで死神さんそんなこと知ってるの?行ったことあるの?」


「そこに用事がたまたまあったからな、直ぐに終わらせてさっさと出たわ……思い出しただけでも……あぁ〜人間って怖!!身震いブルブルやわ」


「へぇ…」


「ってかこの女『お、男の人とどう接していいかわからないんですぅ〜』って書いてるけど、バリッバリ経験あるやん!!むしろそこで欲求発散しまくってるやん!どこが清楚やねん!嘘で塗り固められた清楚なんて清楚やない!!それに心の中で男って…本当に単純すぎて思い通りすぎるwあぁ〜ウケるぅ〜って言ってるんやで!?清楚ってなんやぁ!」


「お、落ち着いて…」


「そんでこっちの女も見たことあるで?!『…あ、あぅ…あの、すみません…人見知り…で』だと?!嘘つくなぁああああ!それも人間を操るためのトラップや!!裏ではめっちゃクソ喋りまくってる!ってか色んなやつの悪口言いまくり!しかも酒癖が酷い!いびきも酷い!!口も悪い!清楚やない!!」


「う、うわぁ…」


「そんでこっちの女は『うふふ、私だってやる時はやるんです』やとぉ?!うふふって笑い方なんや!!裏で笑ったらゲヒャヒャヒャヒャアヒヒヒヒッ!って笑うくせに!やる時やるんやったらさらけ出せやぁああああ!」


「……う、うぅ」


「まだ見た事あるやつおるで?!」


「も、もういいよ!!もうやめて!!もう男の人の夢を壊さないで!」


「ったく…人間ってホンマに愚かやわ…嘘に騙されるなんてな…まぁ、真実を知って去ってくやつも俺は嫌いやけどな…応援するなら、好きと思うなら真実を知っても応援したるのがファンってもんやろ…」


「…僕にはよくわらないや」


「ちなみにこいつらが清楚じゃないことを晒した場合、清楚好きなファン八割が消滅してそういう性癖が好きなやつが八割増える…つまりまぁプラマイゼロや!おめでと!」


「それ…喜んでいいの…かなぁ」


「ちなみにホステスの考えは『うわぁ、こいつ金払わん癖にまた来た』『やっぱりブスだなぁ…俺以外の奴につけよ』『こいつ金払ってくれるから好きだわぁ〜』『最高!もっと俺のために金払えよォ〜?俺のATM♡』」


「やめて〜!!!もう辞めたげて!!誰得情報!?」


「まぁ、夢を売って夢を買ってる…それだけの話しやろうけどな…俺には人間の娯楽がよくわからんなぁやっぱり」


「やっぱり人の心がわかる…から?余計にわからないとか、好きになれないの?」


「せやな、それに誰かに利用し利用され騙し騙され…汚いものを見すぎたからかもしれんな、他の死神はどう思ってるか知らんけど少なくとも俺はそう思っとる」


「…そっか」


「まぁ、夢を売るのも悪いことではないけどな!良い子にしてたらサンタさんがプレゼントをくれるよぉ〜とか!いやぁ〜子供のしつけにうってつけやなぁ!うんうん、よく考えとる…夢を持たせ子供をしつける…」


「……え」


「ん?」


「…………。」



「……お、お前!!!!!」






(こ、こいつサンタクロース信じとるんやぁあああぁあああ!!早速夢ぶっ壊してもたぁああああああ!!今だけ心読めたん感謝するわ!!!まじ卍!!こ、こいついつもなんかいつもあれやん!!大人っぽいっていうかなんていうか!!し、信じとると思わんかったんや!!やばいやばいやばいやばいやばい…ど、どないしよォおおお…やばい…人間のサンタクロースってどんなんやっけ?!死神界のサンタクロースしかお、思い出されへん!!テンパりすぎて思い出されへん!!)


「し、死神さん……サンタさんって」


「いるいるいるいる!!いるで?!いるでいるでいるで?!凄いいる!うんうんいるいる!!!」


「本当に?!」


「ほんとほんとほんと!!いるいるいるいるいる!!」


「もしかして死神さんサンタさんにあったことあるの?!」


「あるあるあるある!!あ……え?」


「本当に?!」


「あ…あ……アルヨ、ウン( ´ㅎωㅎ`)」


(やばい、テンパりすぎて考えてなかったぁ〜!!ち、違うねんあったことはあるねん……死神界のサンタクロースに)


「どんな人?!どんな人だった?!」


「エ…」


(えっとねぇ〜★死神界のサンタクロースはねぇ〜?骸骨でねぇ〜?凄く骨が白いんだ〜★)


「お腹は?!」


(お腹ガリガリだよ★骨だもんね★)


「少しお腹出てた感じだった?!」


「そ、ソウダネ…いい感じのお腹ダッタヨ」


「髭は?!」


(あ!大丈夫!髭は付けてたで!!…真っ赤なふわふわの…白だと骨と同化しちゃって見にくいもんな★それと赤になった意味は返り血で真っ赤になったっていうので赤になったんやって★)


「白くてふわふわで髭長かった?!」


「…ウン!」


(ふわふわはあってたやん!すげぇ!ふわふわ偉大やわ!!)


「喋り方は?!」


(しゃ、喋り方〜?!普通に喋るで?!え?!…ええ?!なんなん?!え?!普通に喋らんのサンタクロースって!!どこまで子供に夢植え付けてんの?!)


「ほっほっほぉお!って言ってた?!」


「イッテタ!イッテタヨォ…何言ってるかわからんけど」


(ほっほっほってなんやぁあああ?!わからん…わからんんんんんんん!!サンタクロースってほっほっほっしか喋れんのかぁあああ!!うわぁあああ!!)


「空飛ぶトナカイとソリは?!大きな袋とかは?!どんな感じだった?!ソリを引くトナカイ見た?!サンタさんにあったんなら見たんだよね?!ね!」


(ソリ?棺桶の間違いやろ、トナカイがソリを引く?サンタが棺桶引いてやって来てたけどなぁ〜棺桶の中は大きな袋…袋の中には死神の仕事に就くための大切な鎌と服が入ってるんや…その日から死神見習いになれるんや…ちなみに骸骨サンタの正体は俺の友達★鎌の整備とか服を整えてくれる…それがそいつの仕事や★)


「あ、あれや…なぁ…そ、それはサンタの商売道具やから見せてもらえんかったわァ〜いやぁ〜ザンネンやったわぁ〜スゴク、ウン」


「そっかぁ…死神さんでも見せてもらえないんだ」


「せやなぁ〜うん!凄く難しいわァ!本当に…それはどうしようもないなぁ!うんうん!!」


(……なんとか切り抜けられたわ)


「ちなみにサンタさんの心の中はどうだった?」


「あ〜…綺麗な心やったで」


(知らんけど…)


「そっか…良かった」


(ほんまに嬉しそうやなぁ……。………。俺の作り話がバレたら落ち込むんやろな…後が怖いわ)
































その後、公式のサンタクロースがいるということを知り、死神さんは少しホッとしたようだ。


ちなみに僕は雑誌を返す時に感想などを聞かれたが、裏のことを知っていたため。「良かったよ」とだけ言っておいた。この子が好きなのはホストクラブに通ってる清楚アイドルだった。……死んでも言えない…一生黙っとこうと心に誓った。

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