笑止千万 人の欲

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「「「「与太丸先輩!!!」」」」


保健室の戸を開いた途端に下級生が勢いよく此方を向いた



『伊作は…いないか』


そう呟けば、下級生は俯いてしまった


『軽い怪我だしな、誰か手当してはくれないか?』


「では僕が…」


「伏木蔵が与太丸先輩を慕っているのはよく分かるけどまだ無理だろう。先輩は軽いと言っているが、傷は深そうだ」


「そうだな左近、伏木蔵。与太丸先輩の手当は僕がやるよ」



そう言って三反田は手当の準備を始め、乱太郎と伏木蔵はその手伝いを川西は水を汲みに部屋を出る。



『しかし人が多いな?』


「…伊作先輩がいないと、やはり厳しいです」


「だから僕たち四人寄れば何とかなるかと思いまして〜」


「それは三人寄れば文殊の知恵だよ…さあ、与太丸先輩傷を見せていただけますか?」



ほのぼのとするやり取りをしつつ三反田が丁寧に手当をするが、少し苦戦しているようだ。

水汲みから戻った川西はいつの間にか茶を入れてくれていた。



「すみません…伊作先輩の様にはまだいきませんね」


そう言ってまた俯く三反田はとても精神が疲弊しているようだった。



『いやぁ、僕なんて六年にもなって包帯も綺麗に巻けない程不器用だからな。三年生にしてはこの手当見事だと思うよ』


「ありがとう…ございます!」


『そんな泣きそうな顔をするなよ。たった一人の上級生が委員会を放棄して、疲れているんだろう?』



「ご存知なんですね」


『ああ。だが先生から聞いた情報しかないからな…お前達後輩の視点からも話を聞かせてくれないか?』



天女様が来た日からの出来事を聞けば聞くほど、目の前の下級生達の疲弊ぶりに納得した。


が、不可思議な話だと思う。



『その天女様とやらはヘイセイという世からおいでなさったと言ったが…』


「はい。話を聞く限りではまるで別世界のようで」


「鉄の塊が沢山、人を乗せて風の様にびゅうびゅうと駆け抜けているらしいですよ〜すっごいスリル〜!」


「いやまあ、スリルは置いといてだな…」


「何より、天女様の暮らしていた周辺では戦なんて無いそうです」


『戦が無い…のか。それはまたすごい話だな』



そんな世の中が本当にあるのだろうか?


それなら誰が国の頂点に立つのだろうか?


僕は戦に慣れすぎているのかこんな発想にしか行き着かない。


とりあえず天女様の元いた世界の事について調べてみようか。



「川西、お茶ありがとう。三反田も乱太郎も伏木蔵も手当ありがとうな。


お前達はよく頑張ったよ。僕が、僕が絶対に学園を元に戻すから!」