お菓子なブラック本丸

さくら餅
@Sakuramoti_0307

元ブラック本丸に就任

「ここが例の元ブラック本丸、ね。」

「割と綺麗じゃのう。」

「そうだな。もっと禍々しかったりするのかと思ったぜ。」

「まぁここにいる奴らは堕ちて居ないらしいからな。」

「・・・まぁ、安全とは言えないがな。」

「確かにな。気をつけていこうぜ。」

「主、気をつけてね。」

「何が来るか分からねえしな。」

「主、大丈夫か?(汗)」

「うん、大丈夫。とりあえず準備をしてからだね。」

「そうじゃのう。」


とある少女・・・審神者名葵と八振の刀剣は、とある本丸へと来ていた。

そう、ここは元ブラック本丸なのである。


「何か持っていくものがないと失礼だもんね。お菓子で良いかな?」

「良いと思う。」

「・・・・あんたの手作りの菓子は、プロ並みに美味い。」

「えっへへ〜、ありがと。ちょちょいっと作ろうか!」

「手伝う。」

「わしも手伝うぜよ!」

「ありがとー!助かるー!」






同時刻、母屋では。


「む・・・・また人間が来たか。」

「それに他の刀も居るようですよ。」

「・・・っ、鶴さんと伽羅ちゃんだ!」

「骨喰・・・薬研・・・っ!」

「日本号も居るようだな。」

「蛍・・・っ!」

「まさか・・・会える日が来るとは思いまへんでしたわ・・・」

「静形・・・・」

「・・・・っ!?・・・陸奥守も居るようだな。それなら好都合だ。いずれ全員奪還してやる。」

「き、切国・・・」

「切国、少し落ち着こう?折る気なら斬れば良いんだから。」

「・・・そうだな。悪かった。だが俺は、絶対に人間を許さないぞ。」

「兄弟・・・・」


そんな事を話していると、突然こんのすけが現れた。


「皆様、お待たせ致しました!審神者様がこちらへと参られます!」

「・・・・・こんのすけ、もう俺達は人間など要らんと言ったはずだが?それに来るなら来るでいつまで待たせるつもりだ。」

「・・・っ、申し訳ございません!少々準備に時間がかかってしまったのです!でも来られましたのでご安心下さい!さあ、審神者様、おいでなさいませ!」


そして障子が開け放たれ、審神者が姿を表した。


「なっ・・・!!?」

「お、女の人ですか?」

「マジかよ(汗)」


刀剣達がどよめいて居ると、


「主!もうちっくとゆっくり歩いて欲しいぜよー!」

「大将早過ぎるぜ・・・」

「柔道でそんなに早くなるか?(汗)」

「後ろの奴らが既に疲労付いてるぞ。」

「うひー・・・驚きだじぇ・・・」

「主早いよー!」

「流石の俺でもキツイぜ(汗)」

「主ぃー(汗)」

「ごめんごめーん!ついいつものペースで歩いちゃった!」


がやがやと刀剣達が来た。

そして姿勢を正す一行。


「この度、この本丸に就任しました。審神者名『葵』と申します。こんな若い小娘で驚いたかもしれませんが、私は貴方方を折るつもりは一切ありません。人間を直ぐに信じろとは言うつもりもありません。ですが、私は貴方方とぜひ友好的に接したいのです。これは貴方方の為に作って来ましたので、よろしければ食べて下さい。」


「・・・・何だこれは。」


切国が前へ出る。


「これは『シュークリーム』というものです。とても甘くて美味しいものなので、ご賞味下さい。」


葵が箱を差し出した瞬間、


ザクッ


切国が箱に刀を刺した。


「はっ、何故遅いのかと思ったらこれを準備していたとは。どうせこれに毒でも入っているのだろう?こんなもの、易々と俺達が信じると思うか?」

「や、山姥切様!これは審神者様が貴方方の為に準備したものですよ!?」

「それがどうした。俺達は幾度も人間に裏切られ続けた。こんなものを易々と受け取る気は無いし、あんた達を信じる気もある訳がないだろう。」

「・・・・っ!」

「な、」

「は?」

「何で貴方方の為に一生懸命に作ったものを駄目にするんですかーーー!!!!」

「ちょっ、待っ・・・!!?」


ドンガラガッシャーンッ


次の瞬間、審神者が切国を綺麗な一本背負いで投げ飛ばした。


「主ーーー!!?!!?」

「大将、それは一番やっちゃいけねえやつだって言っただろう!?(滝汗)」

「あばばばば・・・・(滝汗)」

「余計に信用を無くすようなことをしてどうするんだあんたは!!!!(滝汗)」

「主ーーー!!!!後で説教だからな!」

「もうアウトだよ!!!!余計に信用無くなるって!!!!(滝汗)」

「あんたの菓子への愛は分かるが、やり過ぎだーーー!!!!(滝汗)」

「主ぃ・・・やり過ぎだ・・・(滝汗)」


刀剣達の叫び声が飛び交う中、切国はというと。


「もうやだこの審神者・・・(泣)」


涙目になっていた。






その夜。


「ふむ。あの審神者、中々に面白い者だったな。少しばかり手を貸してやるとするかのう。んふふ・・・」

「小烏丸、俺も行こう。お前、どうせ明日離れへ行くのだろう?」

「おお、鶯丸か。良いぞ、共に行こうではないか。んふふ・・・」

「そうだな。ははは・・・」


彼らの小声は、蝉の声に掻き消されたのであった。




続く

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