Fate/Recapture(二次創作)

夢夢夢
@eringi192514

Fate/Recapture ‬Day Ⅰ-6-

-北神グループ-2F会議室-


会議室に入ると、楕円の円卓に3つの空席と、4人の男女が待ち構えていた。


奥に座りこちらに目をやる男。


白くて長い髪をした中学生らしき少女。


ニット帽を被りイライラしているのか貧乏ゆすりが止まらない男。


こちらにちらりと視線を向け、小さく手を振る男。


「……貴様がアーチャーのマスター『浅葱詩乃』だな。話は聞いている。」


一番奥の席に立っていた男、北神恭佑が腰を上げ、詩乃を見やる。氷の矢のような、冷たく攻撃的な視線だった。



「は、はい。到着が遅れて申し訳ありませんでした。」



「……ふん。まぁいい、貴様ら3人そこに座れ。早速会議を始めるぞ。」



北神に促され、詩乃達は席に着いた、右には実穂、左には物腰が柔らかそうな男、保坂晶がいた。


保坂は詩乃に申し訳なさそうに笑いかけ


「…ごめんね、恭佑君言葉きついだけで悪い人じゃないから。びっくりしたかい?」


「あ、あぁ。大丈夫ですよ。こんな状況ですし。」


「ははっ、それもそうか。あ、軽く自己紹介しておくね。僕は保坂晶。担当クラスはキャスターだよ。よろしく。」


そう言って手を差し出す。


詩乃は少し安堵して手を差し出し握手を交わす。


北神が席に着いて咳払いをして、


「…ではこれより今回の聖杯生存戦にあたっての会議を始める。」


淡々と開始を宣言した。



「此度の議題もとい会議の目的は『状況把握』と『今後の方針の決定』だ。今7人のマスター全て揃った訳だが、改めて自己紹介を。私は北神恭佑(キタガミキョウスケ)。セイバーのマスターだ。


此度の聖杯生存戦の作戦の総指揮を務めさせてもらう。


他の者は会議が終わるときに自己紹介するなり、Mebiusのプロフィールでも見るなりしておけ。」


そうして北神は席を立つと、目の前のPCを起動させ、背後のスクリーンに映像を映し出す。


そこに映ったのは、見るも無残に変わり果てた東京の姿だった。


ビル街が崩れ落ちた写真、炎上している街。たくさんの死体が転がる街。


まさに地獄の光景に、詩乃は思わず息を飲んだ。



「ここに来る最中、貴様らも見た通り、東京は今凄惨な事態となっている。


我が社が確認しているだけで23区のうち16区が既にこのような状態にある。


まぁ、他も大方このようになっているだろうがな。


それに、各地で正体不明の敵が蔓延っている。


世田谷区ではグール、新宿区には機会人形。ほかにも様々だな。既に襲われて逃げてきた奴らもこちらで保護している。


加えて、東京は現在何らかの結界が張ってある。都外に助けを求めるのは不可能、結界の破壊も、はっきり言って得策ではない。」



「つまり…『逃げ道が無い』って言うことでしょうか。」


北神の淡々とした説明に美穂は言葉を投げかけた。



「その通りだ坪井美穂。


この絶望的状況の中で、私たちは完全に逃げ道が失われている。


それに我々7人のマスターだけでなく、人畜無害な人々も危険に晒されている。


そこで、我々がやらなくてはならないことをは我々の端末に組み込まれた『Mebius』の指示通り、『7日間生き残る』こと。


そしてもう1つ、特に被害が多い特定の全5つの危険区域を支配する『大敵を始末』することだ。」



「ちょっと待って恭佑君。確かに7日間生き残るのは分かるけれど、わざわざ危険区域に行くことはないんじゃないのかい?


ここで7日間籠って籠城すれば危険は少ないと思うんだけど…。」


そう言って保坂が立ち上がる。


「話は最後まで聞け保坂。


今東京中にいる敵は確認されている中では5つの危険区域から流れ込んできている。


つまり危険区域に敵を作り上げている大元が存在することだ。


その大元を放置してみろ、たちまち東京全域が敵の巣窟。この拠点も3日も持たない。」


「つまりダラダラ籠城してるヒマはねェ。大本をぶっ殺した方が早ぇってことだぜ晶。」


と、ニット帽の男、倉持隼人がかったるそうに補足する。


「……。」


保坂は納得はせど不安げな面持ちで改めて席に着いた。



「だが5つ全て1日に叩くという馬鹿な真似はしない。


我が社の情報網から分析し、敵の情報を把握し次第始末にかかる。


作戦は以上だ。本日は各自休養を取るように。


我々は選ばれた者だ。選ばれた者として、責務を全うすることだ。」


「けっ、気に食わねぇ言い分だな。まるで自分が上にいるかのような言動しやがって…。


作戦には賛成するぜ、テメェの指示に従うのは癪だがなァ。」


と言って倉持は乱雑に席を立ち、早々に会議室を後にした。


「ちっ…下賎な屑育ちが……。…話は以上だ。貴様ら会議室を出ろ。作戦はおって伝えよう。」



そうして詩乃達は半ば追い出される形で会議室を後にした。



……To be continued