Fate/Recapture(二次創作)

夢夢夢
@eringi192514

Fate/Recapture ‬Day Ⅰ-5-

ビルの中はいかにも大手会社のエントランスのような雰囲気で、破壊の痕跡が何一つない。まさに安全地帯と言えた。



そして私たちを出迎える、2人の人影。



1人は私を見るなり笑顔を取り戻し、涙ぐみながら私に向かって抱きついてきた。



「しぃちゃぁぁぁぁぁん!!よがっだぁぁ!いぎでだぁぁ!!」



「んぐっ!?み、美穂!く、苦しい…!」



「はっ!?あ、ごめん!!」



私が美穂の背中を軽く叩くと美穂はすぐさま私を解放する。



そして後から残りの1人がこちらに向かってきた。


その人は美穂と同じく、私のよく知る人物だった。



「…詩乃。生きていて良かった。こっちから迎えに行けなくてすまない。」



「……やっぱり聡だ!そっちこそ生きててよかったぁ!!」



私のもう1人の同級生の友人。『桐生聡(キリュウサトシ)』だ。普段は口数が少なくてコミュニケーションを取るのが苦手な男。何故彼がここにいて私を出迎えたのかは、彼の右手を見れば容易に想像がついた。



「…俺も、マスターなんだ。サーヴァントはランサー。美穂と一緒にここへ来た。」



彼は右手を私に向けて話す。やはり赤い令呪がくっきり刻まれていた。



「そっか、マスターになったんだ。そのランサーは?」



「ランサーはアサシンと同じく待機している。これは殺し合いじゃないようだし、詩乃だから警戒する必要も無いから。」



「なにそれあたしがチョロい人間みたいじゃん!」



「いや、そういうつもりで言ったわけじゃ。」



「……ぷっ!なにそれ(笑)」



久しぶりの友人同士の会話に花を咲かせ、こんな崩壊してしまった日常にも、まだ希望があると思わせてくれる。


不意に美穂がアーチャーに視線を向ける。



「…しぃちゃんがアーチャーのマスターだったから、彼が『アーチャー』?」


美穂の問いかけに、アーチャーはにこりと笑みを浮かべる。


「ええ、如何にも。私が彼女、浅葱詩乃のサーヴァントです。」



「うわぁかっこいい!あ、すいません!私、アサシンのマスターの坪井美穂です!アサシンは…今は別の所にいて…そのうち会えると思います!よろしくお願いしますね!」



「ええ。こちらこそよろしくお願いします。」



2人は丁寧に握手を交わす。




続いて聡がアーチャーに向かい手を差し出す。



「名前は桐生聡。さっきも言った通りランサーのマスター。よろしく。」



「…よろしくお願いします。」



そして手を握り、握手を交わす。


その後、美穂はパンと手を叩き言った。


「よし!紹介も終わったところで、マスター全員揃ったし、会議室行こう!ほかのマスターもそこにいるから!」



「マスター達が揃って今後の方針を決める会議を行うらしい。一緒に行こう。」



「…え?あ、うん。分かった。」



そして私は2人に連れられ、会議室に向かった。





___さっき、聡と握手した時、アーチャーの顔が一瞬歪んだのは、気のせいなのだろうか__?






……To be continued