戦闘神パロ

もた@夢松熱中
@mota_aaa

3話

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彼らは普段、森の奥深くの神社のような場所に居を構えており、そこは普段結界が張られているため、人間には見えないらしい。


『神様にもお家があるんですね』

「まあね。まさか祠の中に住んでると思ってたの?」

『は、はい…』

「…まあ、実際に居るのかどうかすらわかんねーもんだからな。そのくらいの認識が妥当だろ」


神も人間と同じく衣食住を必要とし、寝る場所程度には屋敷を構えることもある。

大社などに祀られている神はその社に住み着き、そこを本拠地としていることが多いが、剣八のように小さな祠しか憑代を持たない神は場所を転々としては住居地を変えることもある。


名目上はやちるの遊び相手として、ここに住まわせてもらうことになった奏だが、事実上家事全般を任される奉公人のような役目を担うことになった。


『じゃあ私、夕餉の仕度をしますね』

「何か手伝うぜ?」

『本当ですか?有難うございます。それじゃあ、竈に火を焚いてもらってもいいですか?』

「おう」

「んじゃ僕も手伝うよ、一角」


薪を用意しに、二人は揃って土間を後にした。さて、と準備に取り掛かろうとした奏だが、そんな彼女の着物の裾を掴む人物が。


「あたしも何かお手伝いする!」

『うーん、そうですねえ…』


神様といえど、見た目は少女である彼女に調理を任せるのはまだ危ない。

そう思った奏は、『そうだ』と閃き、彼女を居間へと連れて行った。


『それじゃあ、お皿を並べておいてください』

「あいあいさー!」


やちるを居間に残し、奏は再び台所へ戻り夕餉の仕度に取り掛かった。

しばらくして、昼寝から起きた剣八が居間へとやって来た。


「…あ?何やってんだ、やちる」

「お皿並べ終わったからつまんないの」

「そりゃあ残念だったな」


机に突っ伏して暇を持て余すやちるはそのままに、剣八は炊事場へと向かった。芳しい香りにつられて足を踏み入れれば、勝手場に立つ小さな背中を見つけた。


「何だ、飯作ってんのか」

『あ、剣八様!おはようございます』

「あぁ」


おはようという挨拶が通じる時間帯かどうか分からないが、笑顔で振り返った彼女に思わず返事をしてしまった。手元を覗き込むと、慣れた手つきで野菜を刻んでいくのが見えた。


「器用だな」

『ずっと一人暮らしでしたから、ある程度は自分で出来るだけですよ』

「ふーん」


呟く間に野菜を切り終え、煮え立った湯の中にそれを入れる。忙しなく動き回る彼女だが、その横顔はどこか楽しげだ。


「楽しそうだな、お前」

『え?そうですか?』

「あぁ。料理が好きなのか?」


そう問うも、うーんと少し唸ってから『確かに好きですけど、』と米をとぎながら呟いた。


『誰かと一緒にご飯を食べられるんだって思ったら嬉しくて』


その言葉に、剣八は初めて彼女に会った時の台詞を思い出した。

自分にはもう失うものは何もないと、そう言っていた。その一言で彼女には身内がいない事がすぐに理解できた。


「…そうか」

『でも神様もご飯食べるんですね。ちょっと意外かも』

「別に食わなくても生きてはいけるが、食った方が力が出るからな」

『そうなんですか。それじゃあ皆さんが元気になるように、とびきり美味しいの作りますね!』


そう言って張り切った様子で笑う彼女に面食らった剣八も、「期待してるぜ」と笑みをこぼして奏の頭をそっと撫でてやった。