異形のサーカス

ルーフス@低浮上を極める
@Seto_Kurona

異形ノ双子ト2つノ約束

「オカ…ァ、サン……」

恐怖で引きつる声に呼ばれた母は、残っていたもう片方の手で弟の頬を優しく撫で、そして姉の頭を撫でながら言った。

『大丈夫ヨ、オトーサンは絶対にオカーサンが連れて帰るカラ。

だからネ2人共、ココから走って逃げるノ。お家のウラを通って、お池ノ方へズゥット走りなさい。転ぶマデ止まっチャぁダメよ?』

「イヤダ!オカーサンはっ?」

『後からオトーサンと一緒に迎えニ行くワ、絶対に。だから逃げるノ、大丈夫。オトーサンとオカーサン2人いれば、どんな奴にダッテ負けないッテ知ってるでショ?』

双子は顔を見合わせる。

姉は母の言葉を信じきった期待に満ち溢れた表情で、弟は不安に怯える弱々しい表情で尋ねた。

「「ホントに?」」

『モチロン!ちゃぁんト待っていられるわヨネ、良い子タチ?』

「ウン!」

「…ウン」

『フフッ、ソウ、良い子ネ。』

母はそう言って名残惜しそうに双子を少しだけ撫でると、すぐに手を離した。

『サァ、お行きナさい、私の可愛い子タチ。

…、“マタネ”。』

母の手に軽く背中を押されて、双子は走り出した。

地面を蹴り蹴り、母も父も恐怖も、無い方へ。

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