黒と白

ルーフス@低浮上を極める
@Seto_Kurona

もうひとり

やばっ、全然解けないんだけどッ!

なに?お姉さん怪力だな!?

っていうか、もうハウス出ちゃうし!

だっ、誰かっ助けてぇ〜っ!


ガチャ


お姉さんが手を伸ばしたドアノブがひとりでに動く。

(よっしゃ、お客さん…!)

明らかに俺が可哀想なこの状況。変だと思って声をかけてもらえればこっちのもんだ…!

って…。

「っきいちゃん?!」

「え、りょう…?

どしたの、その、お連れさん…」

おい、引くな。そんな「お前ってそういう趣味持ってたんだ〜」って顔やめろよ…っ!

「あれ?知り合いの方ですか〜?」

「ちょうど私たち、これから一緒にお茶しようと思ってて!一緒に行きませんか?」

あっ、食いつきやがった、風俗嬢!まぁ当然ですよ。だって顔はいいもん、コイツ。

あーあ、俺のときより顔赤くなってるし声高いし。女子ってみんなコイツみたいなの見るとキャーキャーするよな…。

「ごめんね、俺らこれからやらなきゃいけないことがあってさ…。」

「え〜、ちょっとくらいいいじゃないですか〜!」

「お兄さんと一緒にお喋りできたら、私嬉しいな〜、なんて…」

「チッ…」

ほらきた。

「え、今舌打ち…」

「やだ、こわーい…」

お姉さんたちの顔が一気に青くなった。赤くなったり青くなったり、忙しいなぁこの人たち…。

かわい子ちゃんをなんとか保ってるけど、心の中ではドン引いてるだろうな。

それもそのはず。きいちゃんはただいま絶賛イライラしております。なんてったって、大のブリっ子嫌いですから。男はブリっ子って分かってても、そういうやつ好きになっちゃうもんだ。とかって良く聞くけど、そんなの大間違い。ブリっ子嫌いな女子よりも全然キレる。余裕で怖い。

って事で、お姉さんたちは今、そんなきいちゃんに目の敵にされている訳で。

あーあ、かわいそ。

っていうか、そろそろ手、離して欲しいんだけどな〜…。イライラを微塵も隠そうとしないきいちゃんに真正面と少し上から睨みつけられて、俺の腕を握る手にはより一層力が入っている。本当に怪力なんだけど…。

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