体育祭

柳 鈴菜
@suzuna_renji

夢見(ヒロイン編)

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「蓮二さん♡:今週末に体育祭が開催される。もしよければ見に来ないか。」

という連絡が入ったのは一昨日。特に予定もなかった、というか、あったところで大事な予定でもなければそれを蹴ってでも行っていただろう。だから、『行きます!!』と返事をした。


目覚ましが鳴った。支度をして、玄関の鏡に微笑み、家の鍵を閉めた。今日も暑い。

蓮二さんから、合宿場は一般人が簡単には入れないようになっていると聞いていた。会場は別のところらしいし、体育祭だから、関係者であれば来てもいい、というスタンスにでもなっているのだろうか。

待ち合わせ場所の最寄り駅に近づく。蓮二さんにメッセージを送る。

「あと30分くらいで着きます!」


待ち合わせ場所に着いた。両腕を伸ばし体の前で組み、蓮二さんが来るのを今か今かと待っている。

「鈴菜」

「あ!蓮二さん!!」

ああ、会えたのはいつぶりだろう。聞けばきっと教えてくれるが、聞かない。

蓮二さんはわたしの手を引いた。

「行こうか」

「はい!」

そこはとてつもなく大きな会場だった。た、体育祭ってなんだっけ…

蓮二さんは、他の選手らしき人たちがいる場所に連れてきた。そして、キャンプで使いそうな、折り畳み式の椅子を出してくれた。蓮二さんが、こんな簡素な場所ですまない、と言うので、全く気にしていなかったわたしは、大丈夫ですよ、と言った。

蓮二さんが誰かと話している。

「蓮二、こいつは…もしや一昨日言っていた」

「そうだ、弦一郎。こいつは『俺の』彼女だ」

蓮二さんはやたらと、俺の、を強調した。そういうところ、好き。

弦一郎、ということは、蓮二さんがわたしによく話してくれる、『真田さん』という方だろうか。規律を重んじ、言葉遣いも現代人離れしていると聞いている。

「あっ、その…えっと、真田…さん?うんと、蓮二さんからよく聞いています、その、よ、よろしくお願い…ぃいたし、ます…?」

言葉遣いの件もあり、よろしくお願いします、と、よろしくお願いいたします、で迷った。お願い、まで言った時点で、い、の音が伸びてしまいその流れで、いたします、と言ってしまった。かなり間の抜けた挨拶になってしまった…

「ははっ面白い奴だな、鈴菜だったか?俺もお前のことは蓮二からよく聞いている」

えっ…えっ?蓮二さんがわたしのことを…?自分のいないところで蓮二さんがわたしのことを他人に話すなんて照れちゃう、と思っていると次第に顔が熱くなってきた。思わず手で覆った。


蓮二さんからもらったプログラムによると、そろそろ応援合戦が始まるらしい。真田さんが学ランを着始めている。学ラン…かっこいいなあ…。ちょーっとドキッとした。でも、蓮二さんが着てたらもっとかっこいいよなあ…かっこいいというか、見た瞬間倒れると思う…

「鈴菜」

はちまきも巻くんだよね?はちまきだって!!あ~~も~~蓮二さんかっこいい…すき…

「鈴菜?」

「は、はい!?」

急に名前を呼ばれた。びっくりした。

「どうした、ぼーっとして」

「えっあっ、その、学ランが…ぁいや!何でもないです!!」

ぼーっとしてたのかなあ…恥ずかしい…

蓮二さんは少しの間をおいて、

「鈴菜」

わたしの名前を呼んだ。

「はい?」

急に手を引かれ、近くの人のいない木陰に連れていかれた。


「お前は、さっき…弦一郎を見ていたな」

「はい!真田さんの学ラン、めっちゃかっこよかったですよね~」

蓮二さんにも着てほしい、そう考えると目が輝くのが自分でもわかる。

「…お前には…その…俺以外の男を見てほしくない」

眉をひそめる蓮二さん。

「あっ…そ、そうですよね、…ごめんなさい」

真田さんの学ランを見すぎちゃったかな…?

「よし、いい子だ」

頭を撫でられた。くらくらしてきた。熱中症かな?

「お前は俺だけ見てろ」

「………」

……んんんんんん!!!???!??!?えっえっうそ今何て言った!!?熱中症通り越して昇天しそうです蓮二さん!!どうしたの急に俺様系男子くんになって!ああ~~~好きだよぉ~~~~むり~~~~

いろんな感情が急に行ったり来たりして、しばらく言葉を失った。

「まもなく応援合戦が始まります。選手の皆さんは、集合場所に集まってください。繰り返します。…」


蓮二さんは走り出してしまった。

「あっ蓮二さ」

この声は届かなかった。後で「さっきのセリフめっちゃ萌えました…」って言っとこう。


鈴菜編:終