空白の守護者

莉咲@グリノと創作
@apk_qjg

二度目のキスはなんの味?(リトシャリ)

「………バレンタイン、ですか?」

リベラトール教団本部、厨房にて。

シャリテはきょとんとした顔で首をかしげた。

「えっ、シャリテちゃん、バレンタインを知らないの!?」

手伝いをしていた背中に翼の生えた青い髪の少女、レイが意外そうな顔でシャリテをまじまじと見つめる。

その隣には黒く長い髪を持った幼い少女であるクレメルがおやつのクッキーを頬張っていた。

レイ曰く、バレンタインデーとは2月14日に女性が行為を寄せている男性や恋人にチョコレートなどの贈り物をする日だそうだ。

ちなみに、最近では仲間に配る義理チョコや友達に贈る友チョコなどもあり、種類も豊富らしい。

「えぇ……、私の村にはそのような慣習はなかったわ」

皿の片付けをしながら彼女は答える。

「へぇ、意外。シャリテちゃんの故郷の想区、チョコレートとかいっぱいありそうなのに」

レイは手伝いが終わると椅子に座りながら足をパタパタさせていた。シャリテは皿を棚に置くと振り向いて苦笑する。

「カカオが貴重だから高かったのよ。チョコレートだって、たくさん食べられるようになったのも旅に出てからだったし。」

「そうなんだ〜!それでなんだけど…」

「ん?」

レイは少し気まずそうに、しかしどこかワクワクしたような表情で口を開いた。

「シャリテちゃんには誰かチョコレートをあげる人がいるの?」

「へ?」

突然の質問に間抜けな声が思わずシャリテの口から漏れる。

「だってなんか最近ソワソワしてたし…どこか楽しそうだしもしかしたら彼氏でもできたのかなって」

レイは視線を泳がせながら早口でブツブツと言っている。シャリテはと言うととある人物を思い浮かべて頬をみるみる紅くさせていった。

脳裏に浮かぶのは綺麗な白い髪の毛に夕焼けのように赤い瞳を持った優しい表情を浮かべる青年。

つい先日、成り行きとはいえ彼とキスをしてしまい、ここ最近はそれを思い出しては我に返る、ということが続いていた。

彼女の様子に思わずクレメルは彼女に人差し指を向ける。

「あーっ!シャリテお姉さんのほっぺが赤くなってる!!」

「えっ!?えーっと…気のせい、よ?」

シャリテは慌てて笑って誤魔化した。



1 / 8

著作者の他の作品

2019/01/14から。自己満その5空白っ子ユリアの過去のお話です。文章の拙さは御...

2019/01/14から更新開始。自己満