さて、その傷跡に薬はいるのか

IKU@ナマモノ注意/薬研推/白山難民
@Y0ayFxY5X1qwpfT

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爆豪 勝己、性格は暴君、発言も暴力的なものが多い自尊心が天より高い雄英1年A組ヒーロー科。

―――私とは幼馴染になる、リアル暴君だ。



「おい、英和辞書貸せや朱鷺トキ


「またぁっ!?爆豪あんた自分の辞書あるでしょ!?」


「うるせえ、さっさと貸せっ!」


「あーんーたーはーっ!」



と、まぁこんな感じで中学の時は売り言葉に買い言葉とよくあるやり取りで口喧嘩は日常茶飯事で絶えることはなかった。一部には漫才だとかよく言われてたけど、全くもって遺憾である。


ヒーローを目指し雄英高校に通うようになってから、彼はA組で私はB組に分かれてしまって。すれ違うときは中学の時のような会話をすれども、昔と比べればそれもめっきり減ってしまった。それが少し寂しいと食堂で溢すと、拳藤は不思議そうに瞬いた。



「それだけ喧嘩してるのに、随分と落ち込むんだね」


「そりゃまあ片想いだし?」


「それが不思議だよ、爆豪って結構乱暴じゃないか」


「否定はしない」



プレートの上に並ぶ皿から生姜焼きを箸で取り口に放り込む、程良い塩分と薬味の味が舌に広がる。湯気が立ち昇る豆腐の味噌汁も美味しい、雄英の食堂にあがるメニューはどれも美味しいけど私はこれが一番好きだ。ゴクリ、よく噛んでから呑み込んだ。



「爆豪ってさ、あれで結構柔い部分があるんだよ。そういうとこ守るためにトゲトゲしてるんだよね」


「へえ?」


「だからといって甘ったるくしても駄目なんだよ、調子に乗るから。腹に貯めずに言わないと本人の為になんないし」


「難しいねえ」



そう、難しい。柔いところっていうのは所謂弱いところ、でも爆豪は周りに賞賛されてきた影響で他人に甘えたりしない、弱みを見せないと言ってもいい。でもそんな風にしてたらいずれダムが決壊するみたいにボロボロになる日が来る、発散させる必要があるのだ。私は長いこと幼馴染であったおかげで、あいつの暴言には耐性がある。それに、と添えてあったサラダを平らげて続ける。



「爆豪って懐に入れた奴は早々傷つけないんだよ、分かりにくいけど。そういうとこも含めての片想いなんさ、奴ァヒーローになることしか頭にないから知らないだろうけどね」


「なるほど」



その懐に私も入ってる自覚はしている、それに気付いたのはいつだったかは忘れたけどもそれくらいは分かる。出久に対してもそれくらい素直(と呼べるかわからないが)になればいいのに、変に意識し過ぎて意地の張り合いみたいになってるし、やれやれだ。

話し終えると生姜焼き定食も平らげたので手を合わせて“ごちそうさまでした”とプレートを下げる、次の授業なんだったっけなどと拳藤と話しながら食堂から出ようとする、と。



「おい、朱鷺トキ


「んぁ?」



そこで噂されていた爆豪に呼び止められました、相変わらずの仏頂面だ。しかし、呼び止めたにも関わらず中々話し出さないのでどうしたのかと拳藤と顔を合わせる。すると、彼は“こっち来い”とちょいちょいと指先でジェスチャーした。



「なあに、なんの用?」


「……左手出せや」


「え?何で?」


「はよしろ」


「何なのよ、もー…」



用件の中身を言わないとか何なの、ぶつくさ言いつつ後々やかましくなりそうなので左手を爆豪の右手にのせた。皮膚が硬い感触がする、中学の時とは違う男の子から男の人に成長してる手だ。爆豪は私の手をにぎにぎと確かめるように触れた後、それの手首を掴んだかと思いきや。



「…あ"だぁっ!?」



五本の指のうちの一指に噛み付いた、しかも指の付け根部分にしっかりくっきり歯型がついた。思い切り噛むから、喉が痛くなるくらいの悲鳴を上げてしまった。おいコラ、何すんだ!



「うるせえ」


「うるさくもなるよ!?何なんなの!?虫の居所でも悪いの!?」


「だからうるせえ、マーキングだマーキング」


「はい?」



掴まれてた左手を乱暴に振ることで払う、ねぇちょっとすごいヒリヒリすんだけど何してくれんの!と続けて文句を言うはずが爆豪の顔が目の前に迫った、呼吸を忘れる私の左手に再び触れながら爆豪は不敵に笑う。



「ココに歯型つけられた意味、正しく理解しろよ朱鷺トキ。俺はそんなに鈍くねえ」


「は、」



少し指を絡めながら、するりと名残を残すように離れる爆豪の手。“バァカ”といつもの悪態を置き去ったあとで、拳藤の呼び声を遠くに感じながら私は改めてつけられた歯型を見返す。



「……………嘘でしょ」



これ、薬指についてんですけど。





今度こそはかっちゃんらしく!と意気込んだら謎になった←←←

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