Mirrordoll

卯月姫@夏花
@hanahanasikihim

序章

『鏡人形』。

それは、人の手によって造られた生物。

人の姿をしたものならその姿を見るだけで誰にだって為れる。

声を聴く、肌に触れる、記憶を知る…情報を集めた分だけ、より完全な〝その人〟に近づくことができる。

鏡人形はある軍の研究所が造り上げたもので、歴代の中でも最高傑作であった。


ただ一つ難儀なことがあった。

鏡人形は誰かの姿を常に借りていなければ、生命力が極端に下がってしまう。つまり、自身の姿を持たないのである。

この不安定な生物をどう制御し、どう使いこなすか、研究者たちは考えあぐねていた。


著作者の他の作品

黒を纏った、雪のように美しい〝悪魔〟に、恋をしたのだと思っていた。

魚が泳ぐ教室で、『神様』と話したありふれた夏のこと。