Fable Verse Nuanthy(フェイブルヴァースヌアンティ)2

蒼焔(そうえん)@低浮上
@nuanthy

Story37:枯れた村【中編】

―深夜、地上ルフィニア、フェルニダ大陸東、フリジッド村:宿屋:男性部屋―

ヴァリニ:ターナ姉さんこんな夜中に何処に行ったんだ?

ケイン:こんな時間帯に無断で1人何処かに行く訳が無いでしょ?

ラフェート:……この探知機、かなり高性能の物の様だが何処で手に入れた?

村人3:……村人全員に領主から支給された物です。

    金を払えなければ希少な人間…レーヴェンを連れて来い。あいつ等は金になる…と

    [俯いて涙を流しながら]

ヴァリニ:な……なんで金になるんだ……?[恐る恐る聞く]

ケイン:本当に何も知らないんだね……レーヴェンって当たり前に一緒に生活してるけど

    レーヴェンそのものが持つ力はかなり強くてね?力や能力はまだ未知数なんだ。

    だから研究者とかレーヴェンを買い取って秘密裏に人体実験したり……

    力欲しさに無理矢理レーヴェンを襲って力を奪って行く奴だっている……

    非道な事を言えばレーヴェンは世界的に需要があるんだ。合法では無くても…ね

    [右手の平をヴァリニ達へ向ける]

フェスティ:!?………そんな……[両手の指を口に添える]

ヴァリニ:そんなのおかしいだろ……

     同じ人間が相手の命を勝手に好きな様にして良い訳が無い!

ケイン:………うん。それはオレもそう思うよ[両肘に手を添えて視線を下げる]

    でもそんな風に考えられない人間がこの世界にはいるんだよ

ジェルズ:それで……[ゆっくりしゃがんで村人3に目線を合わせる]

     ターナを何処へやったの?

村人3:………ごめんなさい。もう……

ヴァリニ:まさか……![眼を見開く]



―深夜、地上ルフィニア、フェルニダ大陸東、フリジッド村:???―

???:まさかこんな別嬪さんがレーヴェンなんて…ヌアンティ様も分かっていらっしゃる…

    [両手の指をわちゃわちゃする]

ターナ:ん………此処は……[眼を薄っすら開けて擦りながら上体を起こす]

???:やぁ…よく眠れたかね?[寝台の縁から乗る]

ターナ:!?貴方は……[眼を見開いて後ずさる]



―深夜、地上ルフィニア、フェルニダ大陸東、フリジッド村:宿屋:男性部屋―

ヴァリニ:クソッ!早く助けに行かないと!![慌しく壁に立て掛けてある剣を取る]

アーヴ:きゅーん[ヴァリニの肩に乗る]

ラフェート:[ヴァリニの肩を掴む]ヴァリニ、落ち着け

ヴァリニ:これが落ち着いてられるかよ!ターナ姉さん1人なんだぞ!

     [ラフェートの手を振り払う]

ラフェート:もう良いぞ[後ろをチラッと振り向く]

ターナ:私なら此処にいるわ、ヴァリニ[寝台から起き上がる]

ヴァリニ:え………?[聞き慣れた声にきょとんとする]

ターナ:………[寝台から上体を起こして髪を整え耳に掛ける]騒がせてごめんなさいね

フェスティ:ターナこんな所にいたのね!良かった……

ヴァリニ:でもどうしてターナ姉さんが此処に……?え、攫われたんじゃ…

ターナ:ごめんなさい、迷惑を掛けてしまったわね

ケイン:……[探知機の画面を見る](反応は2個しかない……)まさか



―深夜、地上ルフィニア、フェルニダ大陸東、フリジッド村:領主館:バルディの私室―

効果音:ゲシッ[領主の顔を踏み付ける]

バルディ:ぐぇ

ターナ(シュラト):近寄んじゃねーよこの変態[顔をグリグリする]



―深夜、地上ルフィニア、フェルニダ大陸東、フリジッド村:宿屋:男性部屋―

ヴァリニ:攫われたのはシュラト??

ラフェート:あぁ、此処の村人はどうも胡乱で見えてな…念には念をと

ターナ姉さんに事情を説明して入れ替わってもらった

ヴァリニ:そうかぁ?皆良い人達だったと思うんだが……

ジェルズ:表面上はそうだったかも知れない。でも今実際話を聞いてみてラフェートの希有は

     確かだった訳だ。それが他人に無理矢理捻じ曲げられてしまったとしても、

     僕達に害が及んだ事実は変わらない[両腕に手を添える]

村人3:…………[俯く]

ラフェート:シュラトなら1人でもある程度心配無いだろう

ケイン:少なくともターナよりは安心だね[腕を組んで壁に凭れながら窓を見る]

    でも、その領主がレーヴェンの力目当てならそんな楽観視しない方が良いよ

    例え……自分自身と言う絶対的な信頼を置ける…シュラトでもね[ラフェートを見る]

ラフェート:……どう言う事だ?[眉間に皺を寄せてケインを見る]



―深夜、地上ルフィニア、フェルニダ大陸東、フリジッド村:領主館:バルディの私室―

バルディ:[シュラトの足をどけて触れる]んふふ……強気なお姉さんも悪くないねぇ

     [ブーツをなぞって脱がそうとする]

ターナ(シュラト):触んなつーの![振り解き蹴飛ばす]

バルディ:ぐほぉ![顔を再び蹴られて倒れる]

ターナ(シュラト):[ジャンプして地面に着地すると振り向きながら領主を見る]

         ったく……気持ち悪ぃ………

バルディ:…全くぅ…素直じゃないんだからぁ…[のそぉっと起き上がってニヤニヤしてくる]

ターナ(シュラト):ヒッ……!








―深夜、地上ルフィニア、フェルニダ大陸東、フリジッド村:宿屋:男性部屋―

ターナ(シュラト):〔ラフェートぉーコイツ気持ち悪いー〕

ラフェート:………[右耳に手を添える]どうやら早めに助けに行った方が良い様だ

ヴァリニ:シュラトに何かあったのか?

ラフェート:まぁ……そうだな[呆れた様に眼を逸らす]

ターナ:なら早く助けに行きましょう。強いと言えどレーヴェンだもの、心配だわ

    [胸に手を当てる]

ヴァリニ:そうだな!早く助けに行って、ついでに領主の奴をぼっこぼこにしてやろうぜ!

フェスティ:えぇ、こんなの許せないわ

ヴァリニ:よっしゃ!んじゃしゅっぱーつ!![左手を掲げるとドアを開けて突っ走る]

アーヴ:きゅーん![ヴァリニの肩の上に乗ったまま鳴く]

ターナ:ヴァリニ待ちなさい!どうやって領主館に入るか解ってるのー!?

    [ドアから顔を乗り出して叫ぶ]

フェスティ:早く行きましょう?ヴァリニに無茶させない為に追いつかないと

      [ターナの手を引くと走る]

ターナ:あぁちょっとフェスティ…!

ラフェート:ったく………[舌打ちをしながら部屋を出る]

ケイン:騒がしいなぁもう[探知機をポケットにしまって後を追う]

ジェルズ:フフッ…本当、君達といると飽きないな

     [口元で人差し指を曲げて添え微笑みながら走る]





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