呼吸(全27話)

ゆき@A5158
@y01_k25

それは、虚実か真実か

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「…っ」


頭に響く痛みで気が付いた


まだ薄らとしか見えない


動こうにも動けない


何故なら手枷、足枷で拘束されていたからだ


…思い出した


千彩をアイツの病院まで


迎えに行って帰ろうとした時に


…そうだ、千彩は?


視界がはっきりしてきた


辺りを見渡す、牢屋みたいな部屋だった


そして少し離れた所に倒れている


千彩が見えた


「千彩!」


「お目覚めですか」


機械音と共に男が現れた


男は車椅子に乗っていた


「ポートマフィアの幹部と聞いて呆れる…刺客に気が付かぬとは」


俺が誰かを知ってでか…しかし


確かにあの時気配も何も感じなかった


俺の背後なら千彩が気付く


千彩の背後なら俺が気付く


その両方がなかった


「ポートマフィアに因縁でもあんのか」


「いや?私はただ」


『っ…』


千彩が目を覚ましたらしい


「千彩!」


『中也…?ここ…』


男が千彩に近づく


クソッ、んな枷がなけりゃ


「ああ、なんと美しい…まるで生き写しのようだ」


『来ないで』


「愛おしい、間違いない」


私の、娘だ


『…今、なんて?』


「君の母、明美と私は愛し合っていた」


私は明美を愛し、明美は私を愛した


そして明美は私の子を孕んだ


それに気が付いたのは私が事故で


下半身不随となり明美から


離れてしまっていた時に風の噂で聞いた


「んな話、誰が信じる」


「私が言うんだ、父たる私が」


『…嘘』


「長い年月が経ってしまったが、ようやく見つけた…私の、愛しい子」