夕暮異形輪廻 黄昏町 -黄昏町の怪物-

るるいえ
@lyeh_dn

2日目・3日目




川沿いを歩いていると道の反対側の小さな公園が目に入ったので、思いつきで足を運んだ。

橙色の光が、錆びた遊具を映していた。

ここにも誰も居ない。

そもそも、今まで誰とも会っていない。…そもそもこの特異点に人は居るのだろうか?居るとしたらどこで何をしているんだろう?


木製の簡素な柵に囲まれた小さな池。

ビニール袋に入った何かが沈んでいた。

何だろう?紙のように見える…いや、これは…


「札束?」

「札束ですね」


背後から男性の声。

私は驚いて身構えて目の焦点を声をかけてきた人物に合わせ、そしてもう一度驚いた。


「ああ、これは驚かせてしまって申し訳ありません。私は、」

「ベディヴィエール…?」


控えめながらも人目をひく顔立ち、身長を際立たせる伸びた背筋、携えた細剣。

そして、白銀の右腕。

見間違えようもない。円卓の騎士、ベディヴィエールだ。


「何故私の名前を?」

「えっと……」


答えに詰まる私。

私のことを知らないということは、彼はカルデアのベディヴィエールではないのだと気付く。

そして、自分がカルデアのマスターだと名乗る前に彼は言葉を続ける。


「安心してください。人間には危害を加えません…我が王にそう命じられております」


名前を知っているから怪しいという理由で斬りかかられたらひとたまりもない。私は安堵し、それからひとつの事実に気付く。


「人間以外の何かが居るってこと?」

「……え?」


今度は向こうが絶句したようだった。


「もしや、一度も遭わずにここまで…?」


私は頷いて、人間以外の何かとは何のことか、何処に居るのか彼に尋ねてみた。

ベディヴィエールは難しい顔をしながら、


「人間以外の、有り得べからざるモノ全て……我々は『異形』と呼んでいます。彼らはこの街の何処にでも居る。」


禅問答のような答えだ、と私は思った。しかし、その後の彼の言葉は現実的な警告だった。


貴女のような人間を快楽のために殺します。出逢ったらまず逃げてください。戦ったり、話に耳を傾けたりしないこと」


ベディヴィエールはひときわ真剣な顔になり、私の両肩を掴んで目を合わせ、それから、と言葉を継いだ。


「絶対に心を許さないでください。同情しないでください。憐れまないでください。親愛の情を持たないでください。異形は異形であって我々とは何もかもが違う。同じモノだと思わないことです」



後に私は知ることになる。

彼は他の円卓の騎士と共に、アルトリア・ペンドラゴン率いる自警団に所属していること。

自警団は異形の存在を許さないこと。

そして、この街に居る限り、私と彼らは遠くない未来敵同士になるということ。



[町]溜め池の深くに、ビニール袋で密封された封筒が沈んでいるのを見つける。《水耐性所持のとき【アイテム:札束(診断結果に「住人」の文字が含まれる時、一度だけ結果を無視できる/死亡時に消失)】を入手》


[町]自警団は君を池に浸け引きずり出す。「水死しない奴もいるからな」倉庫では巨大な冷凍庫が君を待つ。《所持異形5つで凍死【魂-2/異形『凍息(力+3、探索-2)』入手】、異形4つ以下は見逃される【魂+1】》



《マスタープロフィール》

【名前】藤丸立香

【一言】「人理修復頑張ります。よろしくお願いします!」

【性別】FEMALE


【魂】11 /【力】0 /【探索】0


【異形】※表記は(力/探索/特記事項)で統一

なし


【通算探索日数】1日

【通算死亡回数】0