ご注文はお兄ちゃんですか?

保登ラテ@ごち兄ゆっくり執筆中
@ReD_AnD_BattleR

一日目:お兄ちゃん襲来

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「・・・・・・どちら様ですか?」


ココアは、間の抜けた声でそう言った。

「だあァ!」

思いっきりすっ転ぶ青年。

頭から地面に突っ込む見事な転倒は、どこかのギャグ漫画のワンシーンのようだ。

「あああ!もう!オレだよオレ!レオだよ!忘れたのか!?」

がばっと起き上がった青年は、やけくそ気味に叫びながら黒パーカーを脱ぎ捨て、ヘッドフォンを剥ぎ取った。

「・・・・・・・・・え?え?ええぇ!?レオお兄ちゃん!?」

ココアは一瞬思考が処理落ちしかけたが、ゆっくりと目の前の光景を理解し、驚いて叫ぶ。

「え、お兄ちゃんって、もしかしてココア、この人がココアのお兄さんなのか!?」

リゼは、今まで詳細が語られてこなかったココアの兄が突然登場したことに驚愕し、あろうことか手に持っていた皿を落としてしまった。

「うぁっ・・・あぶなっ・・・」

・・・チノがギリギリでキャッチしたため破壊は免れたが。

「お兄さんまで来るなんて!聞いてないですよ!」

チノも同じように驚きの声をあげる。

今までずっと謎のままだった兄が突然登場したのだ、驚くのも無理はない。

「おう!オレが噂のココアのお兄ちゃん、レオだ!よろしくな!」

黒パーカーを脱ぎ捨てた青年、レオは、ぐっと親指を立てて笑った。

“噂の”という部分が若干引っ掛からなくもないが、たま~に話に出たりはしたので、まぁ間違ってはいない。・・・多分。

「お兄ちゃんに会うのも久しぶりだね~、何か月ぶりだろう?いち・・・にぃ・・・さん・・・」

「“お兄ちゃんも来るの”って言おうとしたんだけど、先を越され・・・」

「そんなことより!君たちがチノちゃんとリゼちゃんだな!」

ココアは指を折って数え始め、モカはまたも少しだけ残念そうな顔をするが、レオはそれを全て遮ってチノとリゼに詰め寄った。

「えっ・・・あっ、はい・・・。」

「え、えぇ、まぁ・・・。」

突然話題を振られて言葉に詰まる二人。

と、レオが突然チノの方へ向かうと


むぎゅっ


「!?」

「ん〜!話に聞いた通り、チノちゃんもふもふだなぁ~♪」

レオが突然チノをもふもふし始めた。

こういう所はやはり兄弟姉妹揃って同じのようだ。

「駄目だよ!チノちゃんは私の妹なんだから!」

謎の理論で止めに入ろうとするココア。

「そういう問題じゃないです!」

抵抗できないチノが渾身の思いで必死に叫ぶ。

この状況を事情を知らない人に見られたら、色々と勘違いされかねない。

流石にそれだけは避けたいのだろう。

チノとリゼは改めてこの家庭の“習性”を思い知った。

「ココアの妹ってことは、お兄ちゃんであるオレの妹でもあるってことだよな~♪」

そんなココアとチノの静止を聞かないどころか、更に謎の理論で対抗し出すレオ。

言われてみればレオの理論の方が正くないこともないが、今はチノの言う通りそういう問題ではない。

というかレオは、そもそもチノがココアの妹になったと認めていないことを分かっているのか?

「もう!そういうことじゃなくて~!」

ココアも負けじと言い返そうとする。

一方、

「じゃあ私はリゼちゃんをもふもふしよっかな~」

チャンス到来とばかりにリゼに詰め寄るモカ。

「う、うわあああああ!」

それを聞いたリゼは、前回のトラウマ(?)によって逃げ出そうとするが


むぎゅっ


「つかまえた~♪」

モカの速度には遠く及ばなかった。

「う・・・うっ・・・うわあああぁぁぁぁぁ!!」

顔を真っ赤にして叫ぶリゼ。

普段の凛々しい姿とのギャップもありその顔はとても可愛らしいのだが、残念ながらそれに気づく者はいない。

たった五人で話し合っているだけのはずなのに、店内はかなりの騒がしさだ。


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