ご注文はお兄ちゃんですか?

保登ラテ@ごち兄ゆっくり執筆中
@ReD_AnD_BattleR

一日目:お兄ちゃん襲来

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ガチャン


店の扉が開く。


「いらっしゃ・・・おかえり〜!」

ココアがいち早く二人に反応し、声を掛ける。

「いや、おかえりではないだろ。」

ラテはココアの発言を無表情で訂正した。

「まあいいじゃん!それより、何でお兄ちゃんが行くのー!私の方がこの街の道には詳しいのに!」

ココアは話を切り換え、ラテがほとんど何も言わずに店を出て行ってしまったことを言及する。

「え?いや、お前仕事中だっただろ?仕事放り出すわけにもいかないだろうと思って・・・」

その理由は、案外筋の通ったものだった。

「あ、そっか。でも、そんな細かいことは気にしなくていいよ?ね、チノちゃんリゼちゃん」

「まあ、お客さん少ないですし、二人でも何とかなりますから・・・」

「そうだな〜。ココアのお兄さんなら特に、道に迷われたら困りますから。」

ココアがチノとリゼに尋ねると、二人は平然と答えた。

「そうか、この街じゃその手のルールは緩いのか・・・。」

ラテが意外そうに呟く。都会では違うのだろうか?

そんなことを話していると、

「あ、っていうか姉ちゃんに頼めばよかったんじゃねえの?」

突然、後ろにいたレオが疑問を挙げた。

確かにその通り。モカは一度この街に来たことがあるので、ラテよりは道に詳しいはずだ。

「そうよ?私に頼めば・・・まっ、まさか、お姉ちゃんを信じてないの!?」

モカがそれに答・・・急にあらぬ心配をし出す。

確かに弟に信頼されていないとなれば、“姉デンティティ”へのダメージは計り知れないが、何というかそういうことじゃない。

「いや、姉さんはココアと一緒に居たいだろ?手紙でもココアのことばっか書いてあったし。」

ラテはそう答えながら先程と同じ席に座る。どうやら、ただの気遣いだったようだ。

しかし、何か・・・何か違う気がする。

「そっか・・・。うん。それならよし。」

モカは、その小さな違和感を払うように頷き、ラテの頭を撫でようと腰を浮かしかける。

(そっか・・・。もう大人なんだもんね・・・。)

が、すっかり大人びてしまったラテを見て、子供扱いするのはもう嫌だろうと考え直したモカは、再び席に腰を下ろした。

「・・・お姉ちゃん・・・・・・?」

モカの複雑な表情に不穏な何かを感じたココア。

「ん?どうかしたの?」

「・・・・・・いや、なんでもない・・・。」

しかし、モカの顔にはすでにいつも通りの微笑みがあり、深く追求することはできなかった。

「・・・あ、そろそろ閉店ですね。」

チノがふと時計を見て呟くように言った。

それは、このどことなく悶々とした雰囲気を少しでも変えようと気を遣ってくれたように見え、ココア、モカ、ラテの三人は、少し申し訳ない気分になった。


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