好きな人の好きな奴

おもち(元あずき)
@azuki_3298

ずっと初恋

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「治くん、なにしてるの?」



真新しい制服と、見慣れない顔ぶれ。

中学生になった俺たちは飽きもせずに入れ替わっていた。



「ちょ、シー!シー!」



俺は右手の人差し指を口に当てて、優の腕を引っ張った。


廊下に連れ出して、俺は声を忍ばせる。



「今ツムと入れ替わっとんねん!お前も合わせろや!」



優はため息を一つ漏らして、口を開いた。



「まだそんなことやってるの?」

「誰も気がつかへんて!親以外で見分けられるのなんて優くらいやわ」



そんな俺の言葉にパチパチと目を瞬かせ、そしてふにゃりと笑った。



「それはなんか嬉しい」



そう言って目を細めた優のほっぺたは薄く色づき、みるみると紅く染まっていく。


俺はその林檎のような頰に手を伸ばしてしまいそうになって、慌ててその手を引っ込めた。



「おま……」

「あ、わりい」



"お前"と発せられるはずだった俺の声は、優にぶつかった男子生徒の声に遮られた。



「え!?」



優の間抜けな声と、その小さな体がこちらに倒れこんできたのはほぼ同時だった。


抱きとめようと伸ばした腕はしっかりと優の背中に回され、その華奢な体は俺の腕の中にすっぽりと収まっている。


ふわりと香った甘い香りが鼻孔をくすぐり、俺の耳がカッと熱くなるのがわった。



いつのまにか男子生徒は姿を消していて、俺は言葉に詰まらせる。



そんな中、先に口を開いたのは優の方だった。



「ご、ごめん!重くなかった!?」



パッと上げられた顔は不安そうに、心配そうにこちらを伺っていた。



「…お、お前なんか重くもなんともないわ」



やっとの事で絞り出した声はなんとも情けなかった。



白い肌に、細い腕。

甘い香りに、ふわふわの髪の毛。

華奢な足に、小さい手のひら。



優を形作るその全てにこいつは"女の子"なのだと改めて感じさせられた気がした。




俺は今、どんな顔をしているのだろうか。





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