からくり世界と銀鼠

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@AraPerfu_pink

#6 - 械姫編 -






それから彼と少し話をして、


落ち着いて色々考えてみた…というか、この体と向き合ってみた結果。





様々なことがわかった。








まず、この体…頭の話をしよう。






私は、さっきわかった通り「ヒューマノイド」だ。

アンドロイドとほぼ同義と思ってもらって構わない。


つまり、頭どころか身体中電気回路で出来ている。

正真正銘の機械だ。





けれど私はこのように物事を考えられるし、感情だってある。

まるで人間。





それはなぜかというと、どうやらこの私には大量の「記憶」がデータとして与えられているらしい。

様々な人間の記憶をデータ化して読み込ませ、学習させるのだ。



確かに、前の世界でコンピュータの学習機能みたいな話は聞いたことある。

ニュースを読み上げるAIが、何度も何度もニュースを読み上げるうちにイントネーションを学習していく、みたいなやつ、テレビでやってたはずだ。




多分これもそういう感じなんだと思う。

それを2年かけて行うことで、感情や人間的な思考を「学習」させ、

生まれてきた時には「嘘……!!まるで人間じゃない……!」みたいな出来にするようだ。




ちなみに記憶のデータは、此処50年くらいの記憶データから数百個ランダムに選んでいるらしい。

つまり数百人の人生が頭の中に入ってるってこと…だと思う。すごいなあ。







その「記憶」のデータとは別に、私にはもう一つデータが搭載されている。

それはさっき潤と名乗った男性が入れ忘れたといっていた「知識プログラム」だ。



この知識プログラムというのは、文字どおり膨大な知識のデータで、

それを文章として組み立てるまでがプログラミングされている。

これはさっき言った「学習」とはまた違くて、なんていうかな、

インターネットが自分の脳内にある、みたいな感じだ。




例えば私が「械姫の歴史が知りたい」とか思ったとする。

するとほぼ自動的に私の知識プログラムが、膨大な知識の中から械姫の歴史を検索し、

それを文章にして私の意識に届ける。

その文章を読んで理解したとき、私は知りたかった知識「械姫の歴史」を得ることができる、というわけ。



これのインターネットとの違いは、でてくる知識が100%信用できる正しい知識であるということと、

ヒットする情報に被りがない___つまり同じような情報がいくつもヒットしてしまうということがないことかな。


あとスピード。めっちゃくちゃ早い。




まあ、簡単にいうと、

インターネット・進化版≒知識プログラム、ってことよ。

いや、マジでめっちゃ便利だな?!






ただちょっと「ん?」って思ったのは、

この知識プログラムとやらのシステムだと、私が疑問に思わない限り、

検索にかけない限り、その情報を得られないってことだ。


それはつまり、知りたいって思うきっかけがないと、いつまでも私は知らないわけで。



それがなんとなく不便に感じるのは、

私はがもともと人間だからだろうか。


そんな好奇心任せの情報収集で本当に大丈夫なのかな。

そう思ってしまう。



ああ、でも、結局必要に駆られれば物凄いスピードで情報は降りてくるわけだし、あんまり困らないのかな?




…なんて疑問に思っているけどなんの情報も降りてこないあたり、本当に問題ないのかもしれない。

なら、いっか。











そのほかの話をしよう。











まずはこの世界のことだ。


この世界はそもそも、めちゃくちゃ狭い。



それは、決して某ネズミランドで歌われる「世界は狭い」の意味ではなく、

物理的に狭いのだ。


そう、つまり土地が狭いのだ。





地球の半分もないと思う。


なんていうか、ユーラシア大陸のみで収まっちゃうくらいの狭さ。




いや、もっと狭いかな…

如何せん地理に弱いからなあ…正確にはわからない。


前の世界のことは当たり前だけどデータに入ってないし。








とにかく、そんな世界を「治めてる」のが、この国「械姫」。

「かいき」と読む。


械姫は、その技術力の高さと高水準の人材育成により国力を高め、

83年前起こった「第5次世界電力大戦争」において圧勝した、らしい。




____いや待って………、、世界電力大戦争って、名前ダサくない???

____そんなダサネーム戦争が過去に5回も起こってるって、やばくない??






まあいいや。



その戦争で勝利した械姫は、他国が持ってる独自の技術や優秀な人材を全部回収して独り占めすることで、他国の報復を防いだ。

その名残か今でも、この世界のテクノロジーはほぼ全て、此処「械姫」にある。





そしてどうやら、この世界のテクノロジーとやらは、前の世界よりも発達してるようだ。


確かに、此処までしっかりしたアンドロイドとかまだなかった気がするし、

ほかの点を取ってもだいぶ発達してるっぽい。





こりゃ〜〜〜〜、ちょっと楽しみだなあ。











そうして私は、おそらく異世界であるこの世界での未来に思いを馳せながら、眠りについた。





眠気はなかったけど。


どうやら私の脳___コンピュータは、夜12時になると静止状態になるよう、プログラミングされているらしい。







……夜更かしできないのはちょっと寂しいかなあ。