どうやったってお前が最強。

ナッツ小豆@2周年過ぎてた
@NutsGomusic

その少年、相棒なり。

7月、期末試験も乗り越え、夏休みを目前とした放課後。


「ハァ、着いた〜」


海常高校の校門前にひょろりとした少年が1人


「みっちゃんいるかな〜」


ふんふんと鼻歌を歌いながらポケットに両手を入れて校内へと向かう少年に、海常の生徒達は不思議な視線を向けていた。





「城本っち〜!!」


「うぜぇくっ付くな駄犬」


「ヒドッ」


こんにちはみなさん、お久しぶりの城本ですよ。


「このくそ暑い中抱きつかないでくれる?タダでさえあっついのにお前のせいで10倍暑くなるし汗臭いのうつるからやめて」


「えっ!?お、オレ汗臭いっスか!?」


「臭い。だから近寄んな半径5m以内に入んな」


「そんなぁ...」


だいたいあんだけ嫌ってたのにこの懐きようおかしいでしょ??前も言ったかもしんないけど天変地異かよこえーよ。


「それになんか今日は変な感じがするから余計近付くな」


「え!?風邪!?風邪っスか!?」


オレが看病するっス!!とかなんとか言ってる黄瀬を放置。お前に看病なんかされたらむしろ悪化するし風邪の時までなんでお前の顔なんか見なきゃ行けないのが謎すぎるしそもそも風邪なら悪寒とかしてるからとりあえず黙って?


「あ〜、みっちゃんはっけーん!」


「ん? グハッ」


突然懐かしい呼ばれ方されて振り返れば腹にとてつもない衝撃。

てゆかそんな呼び方するやつなんか世界に一人しかいないけどなんでお前がって言うかほんとなんで


「イッキ...?」


「いえーす、みっちゃん久しぶり〜」


視界に映る人物は中学卒業以来会っていない人で、誰かは認証するのになんでここに居るのか全く頭は追いつかなくて...


「えへへ、会いに来ちゃった!」


語尾にハートがつきそうな勢いで言い出すこいつは斎宮純。中学の同級生にして私の相棒だ。


「いや、えへへ会いに来ちゃったじゃねーよ」


あざとさ抜群の仕草や言葉はもちろん計算のうち。こいつ周りの人間たぶらかすプロだからな。ところが私にはきかないのだなこれが。それを分かってやってることからしてふざけてやがるので躊躇うことなくすねに蹴り。


「いっ〜〜〜〜!?!?!?」


「ったく、なにやってんのお前」


「ちょっと、みっちゃんゴリラなんだから加減してくんない?俺人間だから簡単に骨折れちゃうんだけど。ほんとゴリラなの自覚して?」


「うるせーよヤリチンが」


「し、城本っち?その人は...??」


「あ?こいつ?こいつは...」


「初めまして海常高校バスケ部の皆さん、みっちゃんと同中の斎宮純です。いつもみっちゃんがお世話になってます」


「城本の」


「城本っちの」


「城本さんの」


「「「同級生...」」」


そこでなぜハモる必要があるのが全くもって理解できないがその通り。斎宮純ことイッキは私の中学の同級生であり相棒だ。あれ、これさっきも言った?それは失礼。


「んで?なんでイッキがここにいんの?」


「んー?みっちゃんと夏休みの予定立てようと思って」


「いや、ここまで来る意味」


「だってみっちゃん携帯繋がんないんだもん」


「なわけ」


確認のために一度送ってみろといい、携帯を互いに取り出した。


「そーしん」


「「「...」」」


"ブブブ"


「ほら、戻ってきた 」


「ほんまや、すまんかった」


今度はこちらから送信し、無事に交換完了。

携帯を買い換えた時にどうやら自動送信されてなかったようだ。


「そうか、だから最近パイセン’sから迷惑メール来ないんだ!!」


一つ疑問がなくなり私は非常に満足だ。


「その代わりの被害請け負ってる俺の身にもなってくれる?みっちゃんと連絡がつかないからちゃんとそのように伝えとけとか言われても俺も通じないしさー」


ブツブツと愚痴をこぼすイッキにすまんすまんと謝った。

そして私はこいつが来てからの異変にようやく触れることにした。


「あのな?いつも以上に外野がうるさい。」


「ほんとだね〜」


「テメーのせいだっつってんだよ」


体育館を取り囲むように集結する女子の群れにここはアイドルのコンサート会場か何かと頭を抱える。


「えー、でも仕方なく無い?俺かっこいいから女の子ついてきちゃうんだよ」


( ´∀`)ハハハと笑うイッキに先輩方は:(´◦ω◦`):ワナワナ状態。


「オレだって!!!オレだってついて来るっス!!!」


「あー君はたしかモデルの黄瀬涼太クンだっけ?」


「え、知ってるんスか」


「知ってる知ってる〜、むしろ知らない方がおかしいでしょ。あんなに雑誌とか特集されてるのに」


私の方を見てぷぷぷとわらうイッキに再び蹴りをひとつ入れて置いた。


「どうでもいいけどちゃんとあの塊を除去して帰れ」


「俺今日帰んないよ?」


「は?なんか用事あんの?」


「みっちゃん家に泊まってくー」


「まじか。まあいいけど」


「ちょちょちょちょっと待ったー!!」


「「??」」


黄瀬のストップにイッキと2人で顔をかしげる。なんだよ突然。


「泊まるって城本っちの家に!?」


「いやほかにどこがあるのよ」


「いやいやいやいや、だって城本っち女の子ッスよ!?!?そんな男女がひとつ屋根の下、1晩過ごすなんて...」


「...」


「...」


「「オエッ」」


「気持ち悪い事言うな駄犬」


「そうだよー、みっちゃんなんか抱けるわけないでしょー。裸見ても俺の息子は無反応だよ」


「てか、勝手に人をビッチにすんな」


「そーそー、みっちゃん体はキレイなんだから」


これだから恋愛脳は...ハァと深いため息をつく。それとキレイなのは体だけでは無いことはちゃんと言っておくように。体も心もピッカピカだわ


「ま、そーゆーわけだから俺ここで練習みてるね」


「いや外野がうるさいから時間まで適当に遊んでこい。連絡するから」


お前がいるとキャーキャーキャーキャーうるさいんだよほんと。わかる?練習中にうるさくされる気持ちわかる??殺意しか湧いてこないからほんと。

イッキをシッシッと追い返し、練習に戻った。とんだトラブルメーカーの登場に今日はいつもよりざわついた時間となった。

ちなみにうるさくなった原因としてなぜか私が笠松先輩から拳骨を脳天にくらったので帰ったらイッキに飛び蹴りをかますと心に決めた私は絶対に悪くない

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