シュレディンガーの猫

📚🐓マデ子。🐓📚
@akaikiseki

序幕・落とし猫

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____ヨコハマ 郊外


静けさが広がる深夜にバリィン、と

一つ音が鳴る。

その後間を空けずにグシャ、と

厭な音が辺りに響く。

だが残念ながらこのビル街は

街中からは外れた側に近く、

ましてこの時間帯、

人一人っ子いやしない。

ひょい、と落ちたものを破れた

ガラス窓から覗く者が一人。

「…ぁあ〜、派手に飛び込みやがって」

ぐっ、と風で飛びそうな自慢の帽子を

抑える一人の男性。


中原中也。ポートマフィア。


彼が此処に来たのは言うまでもない、

仕事である。

内容はどうだったか、と思う程度の

小さな揉め事だったが、まさかの

自分らが訪問しただけで自ら

窓から飛びやがる奴がいるか。

とぼそりと呟く中原。

「めんどくせぇ、さっさっと

片してこい」

後ろに控えている部下連中に命令する。

部下たちは慌ただしく下へと降りていく。

「仕方ねえ、原因が口わる前に

おっ死んじまったんじゃ他当たるしか

ねぇか…ちっ」

破れたガラスを更に蹴りで割る。

すぐに片付くはずの仕事であったが

今晩は少々手間取るようだ。

(あーついてねえ…)

何となく破れた窓から外を見上げる。

夜空には気味が悪いほど綺麗な

満月が浮かんでいた。

その光は怪しく神々しく満ちている。

いつ見ても代わり映えのない景色。

今日はついてないだけで普段と

何も変わらない日々だと思っていた。


刹那、目の前に少女の顔が見えた。


唖然とする中原。

少女も唖然とする。

一瞬目が合ったと思いきや少女の顔は

下がっていく。

中原は咄嗟に気付く。

(いま餓鬼が飛び降りた_!?)

バッと身を乗り出して少女の落ちた方へ

身を乗り出す。

その瞬間、風が彼の自慢の黒帽子を攫う。

下に落ちていく彼女はその

落ちてきた帽子を拾う。

そして、そのまま____




「ぎゃふん!」

偶然通りかかった2トントラックの

荷台の布の上に少女は落ちた。

中原がはっ?!となっている間に

少女を乗せたトラックはそのまま

走り去る。

暫くしてまた再びの静寂が訪れる。

暫くぽかん、としていた中原であったが

我に返りそして気付き叫んだ。

「手前ー!!俺の帽子っーーー!!!!」



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