それでも、私じゃだめですか。

たかこ。
@zonnderera

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「ねえ、三成。」


寒い。時期的にもそろそろ雪が降るんじゃないだろうか。

だから、これは本当に人肌寂しくなって言ってしまったようなものだ。

そんな突拍子もない言葉は、もしかしたら知らぬ間に私の中で少しずつ不安として積もっていたのかもしれないけれど。

それでも、この言葉を飲み込んでいたら良かったと思う。


「私のこと、まだちゃんと好き?」


「…好きだ」


私は期待してた。なんでそんな聞き方をしたのかと、きっと聞いてきてほしかった。

私の中でせめぎ合う、不安で仕方ない自分と面倒くさい女にはなりたくないというプライド。

それは結局どっちも飲み込んで、自分の中で無かったことに何度もして来た。

聞いたところで、結局不安は解消されないことも分かっていたけど。

それでも、欲しい言葉を求めて唇から溢れた言葉は、私たちの関係を後押しする。

溢れて、流れて。

ギリギリを保っていた関係が、耐えられるはずがなかった。







「三成聞いてよ!今日さ、学校でまた仕事押し付けられたんだけどさ!!グループワークで、私リーダーでも無いのにデータまとめて、それなのに評価とかコメントとかいいとこ取られて、本当無理つらい。」


「もちこは頑張りすぎではないか。まったく…俺が手伝えたらいいんだがな。今日はもちこの好きなものでも食いに行くか。」


ぶっきらぼうながらも、私の愚痴を聞いてくれて支えようとしてくれた三成に、私は甘え過ぎていたのだろうか。

一足先に社会人になった三成と大学生な私では、少しずつ時間のズレも生まれすれ違いも増えてきた。

私が学校や家の辛いことを溢すと、すごく疲れた顔をするようになり、段々と返事も減って来た。

そんな三成に気づき、私も頼ることは無くなり少しずつ距離はできていた。


「悪い。今日は刑部たちと食いに行くことになってる。」

「すまんな。昨日は仕事で疲れてしまって返事できなかった」


そんな明白な距離の取られ方をされて、ぶつかることも増えていった。

けれど、もはや話し合うというより一方的に私が気持ちを伝えるばかりだ。


「私は三成のこと好きで、もっと知りたいと思ってる。でも連絡も意図的に減らされて、正直辛いよ。前みたいに一緒に思い出作りたい」

「…すまん。今正直もちこをちゃんと好きかと聞かれると答えられん。少し距離を置かせてもらえないだろうか。これ以上お前のことを中途半端に不安にさせないために。」


一ヶ月間。お互いに連絡を断つ。

けれど、三成が気持ちが早く固まれば連絡をくれる。そんな約束をするしかなかった。気持ちが離れていると分かっていて、すがることなんてできなかった。

何が原因だったとかはない。しかし、積もっていたものがあったのは確か。

それでも、これからもやっていけるものだと疑わずにいた。

一か月だけ。一ヶ月だけ我慢すればいい。

これから、クリスマス。正月と控えている。何年も一緒にクリスマスを過ごしていた。毎年どこに行こうかと話して、お互いプレゼントを贈り合おうとこっそり用意して…

お正月になれば、真っ先に伝えたくて。

けれど、それができない。

それがどれだけ辛いことか、あなたは分かっていますか?気づいてもらえますか?

ただ、一緒にいるだけで良かったのに。

私のことを支えられるか分からないと、自分に自信がないと三成は言ったけれど…



一ヶ月後、三成から思い出したかのようなLINEがきた。

携帯を見た瞬間、三成の名前が表示されただけで私は嬉しくて、すぐにメッセージを確認する。

もちこのことをこれ以上好きだと思うことが難しくなった。


たった二行の言葉は、私の心を壊すのに十分すぎた。

それ以上の説明もなく、話したくもないと拒絶された私のこの気持ちはいったいどうやって捨てたらいいのだろう。

愛しているというこの気持ちは、どこにぶつけたらいいのだろうか。

これからも、楽しいことも悲しいことも共有するのは三成が良かったよ。

人生で一番愛した人は三成でいたかった…

三成がこれから、私以外の人と幸せになるなんて許せない。

でも、私が生涯愛した人だから笑顔でいてほしい。

そんな矛盾を抱えていて、辛いのは私なのに。

別れを切り出したのは三成なのに、どうしてあなたが悲しそうな顔なんですか。



私は、三成がいてくれるだけで良かった

よ。だからどうか、

それでも私じゃだめですか。