小ネタ

癒麒@創作用
@yuki_2805_801

けんやさん1

「いっつ・・・」

その日の私はお腹が痛くて廊下でうずくまっていた。そんな時に話しかけてくれたのが彼だったのです。

「そんなとこでうずくまってどないしたん?」

部活に行く途中、廊下でうずくまってる子がおった。そのまま通り過ぎても良かったんやけど、なんとなくほっとけんくてその子に声をかけた

「・・・・え?」

ずっと俯いてたその子の顔を見たら、片想してる子やった。なんで最初に気付かなかったんや!オレのアホ!!

「だ大丈夫か?具合悪いん?」

いやいやいや明らかに具合悪い子に具合悪いんておかしいやろ。具合悪いから声かけたんちゃいますのなんて後輩の声が聞こえたような気がした。ってそれどころじゃないんや。

「へいき・・・だから・・・」

「どう見たって平気じゃないやんちょっと待っててな」

ジャージを彼女の肩にかけてオレは走り出した。目指すは保健室や!浪速のスピードスターは伊達やないんや!

保健の先生をつれてさっきの場所に戻ろうとしたら、前から白石が歩いてきた。その腕の中にはオレのジャージがかかってる彼女がおった。

「謙也ー、ジャージかけるとこまでは正解やったと思うけど、そのあとがよくないちゃう?」

普通保険のセンセ呼びに行くんやなくて連れてくやろーなんて言いながら保健室に入ってそっと彼女を寝かせた。

「部活いくでー」

呆然と見とることしかできひんかったオレを白石が引きずるようにして部活に連れてった。


次の日彼女にジャージと一緒によかったら、とクッキーを渡されて顔を見ることすらできずに「お、おん」としか言えなかったオレは財前にほんまヘタレっすわーって言われたけど、そんなことも気にせずいい匂いのするジャージともらったクッキーを握り締めていた。