トライアングル

コトドリ
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怖がりな僕

断末魔が聞こえる。いつも通りの街だ。人が勝つことが出来ない恐怖に立ち向かうのはとてもつらく、ましてや僕が行かなきゃ行けないなんて、でも僕は、「能力」を持ってしまったから。怖い。

「おい!ぼさっとしてんな!死にてぇのか!!」

相棒の言葉で現実に戻される。こいつには言えない、こいつは自ら望んで、街を、人を救いたくてこの道を選んでるやつだ。そんな奴に、怖い、逃げたいなんていえない。

「おい!いまさら怖いなんて思ってんじゃねぇよ!」

「へ?なんで分かったの!」

「なんで分からねぇと思ったんだよ!顔に書いてあんだよ!前を見ろ!あの子が見えねぇのか!」

あいつの指さすほうを見ると、そこには、必死に逃げながら僕達に助けを求める、少女がいた。

「っ!」

「あの子を救うことが今1番大切な事だろ!おめぇの恐怖と、あの子の命を天秤にかけれんのかよ!」

怖い、帰りたい.........でも!

「あいつの気を逸らしてくれくれ!」

「! 任せろ!」

やるしか、やるしかないんだ!!

「今だ!」

「やるしかない.........お前は元の世界に、戻れ!」

断末魔で溢れていた街に、鈍い音が響いた。

今日も終わった。

悪鬼とは、この世の死人の魂と怨念のの化身である。これを倒すための唯一の手段が、「能力」である。

これは、遺伝による継承手段しかない。そのため、能力を持つものは、世界のほんの1握りである。その能力を持つものを育成する場所が、「戦闘員育成学校」である。

「って、書いてありますが。これが僕達となんの関係があるのか、分かりません。」僕の名前は白鐘 緑夜(しろかね りょくや)。生まれつき色素が薄く、髪も白く、目の色も違うため、よく勘違いされるが、純粋な日本人である。

ほんの10分前、艦長室に呼ばれた僕と相棒の垢目 皐月(あかめ さつき)は、つくなり学校の説明をされ、些か戸惑っていた。

「なんで、俺達が学校の説明を聞かされているのか。説明してもらえますか。」そして

「ん?分からんかね?君たちにはぜひ、この学校に行ってもらいたい!もちろん、教師として。」

この無茶振りをしているのが、悪鬼殲滅用特集組織の艦長。白鐘 夜鳥(しろかね やちょう)。僕の実の父である。

「は?やっ、ちょ、意味わかんない!」

「おや?いつもの口調に戻っているぞ?緑夜。」

「ぐっ、いやあの、ですから!」

「なんで俺達が学校に、しかも教師として行かなければならないのか、理由を聞きたいのです!」

ナイス!皐月!

「なぜか。うむ、実は最近その学校の教師が失踪する事件が多発し、教師の数が、圧倒的に足りないとの申し出を受けてな。そこで、教員免許の持っている君たちにこの学校の教師不足を補うのと、もう一つ、謎の失踪事件の調査をお願いしたい。」

「犯人の目星は付いているのですか」

「いや、何せ謎が多いあの学校の謎となると......なかなか調べにくくてね。というわけで、一刻も早く種発してもらいたい。10分後、出発する。早く身支度を整えてくるんだな。」

「え!10分?いや、いくら何でも早すぎでは!」

「時間はどんどん過ぎていくぞぉ、まぁ、気おつけて行ってこいよ。緑夜。」

そこからはあっとゆうまで、海の上にある基地から飛行機で陸まで行き、そこで待ち構えていた謎のリムジンに突っ込まれ。あれやこれやで......

「ついてしまったー」

おそらく日本最大、いや、世界最大とも言える敷地面先をほこる、この学校へ。

「うわぁ、こんなの道覚えられるかなぁ。」

「ご心配には及びません。」

僕がぼやいていると、隣にいた黒服のお兄さんが話しかけて来た。

「この学校には、生活に必要なものを扱うお店がいくつも集合し、学校内に一つの街を併設してあります。ですので、門までの道を覚えておらずとも、学校から出る必要がございませんので、大丈夫です。」

「へ、へぇー」

とっても不安だ。つまりは、学校内から出すつもりは無いって事か…。

「つまりは、学校から出す気はねぇってことか。」

えぇー、ゆっちゃったよこの人!

「はい、あなた方は、わが校の大切な教師なので。早速ですが、教師用の寮に案内させていただきます。」

ほんとに出してくれないのかぁ。これから不安だ。


「着きました。」

そこには物凄く豪華で大きな、ヨーロッパの古城の様な建物が建っていた。

「ここが、教師寮ですか?」

「はい、こちらがとう学校の教師の方専門の寮になります。お2人のお部屋は2号室と3号室となります。」

その後部屋に案内された僕達は、互いの部屋に入り、疲れから来る脱力感ですぐに眠ってしまった。


「今日から教師かぁ。よし!がんばるぞ!」

すぐに身支度を整えて、部屋を出る。すると、丁度に皐月も部屋を出てきたところだった。

そういえば、ずっと気になっていたことがある。

「なぁ、なんで皐月は教員免許なんて持ってたの?」

朝一番に嫌な質問してくんなよ!みたいな顔している。

「はぁ、話したら今日の昼飯奢れよ。」

「え?いや、まぁ、良いけど。」

「.......好きなやつが教師で、その姿見てたら俺も同じ場所に立ってみてぇ、って思ったから取った。はい、おしまい。約束、守れよー」

「え?短くない?ちょっと」

そのまま皐月は行ってしまい、あとを追いかけたが、もう何も喋ってはくれなかった。

朝ごはんを済ませていよいよ学校に行こう!とした時、ふと、視線がくらむ。

「あれ?かぜかなぁ」

念の為今日はマスクをしていくことにし、そのまま学校へ向かった。


緊張する!あんまり人の前で喋るの得意じゃないし....。よし!頑張ってみるか!


ガラガラガラ

「おはようございます!」

ドサドサ!例をしたと同時に、足元に書類が散らばる。

「ぷっ」

「あははw」

あちらこちらで響き渡る笑い声。何ともいたたまれないスタートだ。でも、気お取り直して

「おはようございます!今日から君たちよ担任になる、白鐘です!よろしくお願いします!」

い、言えた!

「ぷっはは」

一人の生徒か笑い始める。

「先生おもしろすぎ、何そのマスクデカすぎだし、ダサすぎw」

その言葉で、クラス全員が合図でもあったかのように、笑い出した。

「うけるー」

「ダサすぎ」

正直心折れるし、マスクださいって言われても.........。てか、あの一際目立つ子は一体?

「あの、君名前は?」

「ん?俺の名前は 倉橋 柳也(くらはし りゅうや)。よろしくね!面白い先生」

何はともあれ、生徒には受け入れられ、授業も何とかなりそうだが。倉橋 柳也、この子は何か嫌な予感がする!


案の定、そう思った矢先。次の日からあいつによる僕へのからかいはエスカレートしてゆき、ついには昼休みに人の準備室までやって来て、勝手にお弁当を取られるしまつ.........。ほんとにどうしよう。なんとかなんないかな、どうにかあの性格を落ちつかせることは出来ないだろうか。