春のパズル

✿*. 𝕟𝕚×𝕟𝕒✿𝕤𝕙𝕚𝕡𝟡.𝟜 ❀.*・゚
@solabell9601

隠したピース


今日は入学式。空は晴天、桜は満開。


「いい入学式日和だね」


誰にいうわけでもなく、教室の窓から空を見上げて呟く。

今日から僕も3年生…最上級生だ。

新しく入学してくる子たちに、お祝いの花をつけるのは僕達3年生の役目だ。

僕たちも2年前はあんなかんじだったのかと思うとなんだかくすぐったいような気分にもなる。

配る花の数を数え終わると、廊下から先生に声をかけられる。


「やぁおはよう☆」

「あ、おはようございます、ニコ先生」

「いい入学式日和だねぇ〜?」

「そうですね、晴れてよかったです」


そのまま早く行けと促されるかと思って席を立とうとした時、ニコ先生がこっちに来てしゃがんで僕の机に手をついてにやっとして言う。


「……それで?気になるあの子はここ受かったんだったよね?」

「…なっ!先生には言ってな…!…あっ」

「ほぉ〜☆やっぱり☆」


にやにやが止まらないといった様子で口を手で覆って目を細めている先生。


「……誰から聞いたんですか…」

「ふふふん☆僕の恋バナネットワークを舐めたらいけないよぉ☆」

「…ミーカですね?」

「……☆」


何も言わないよ☆みたいな顔でウィンクしてくるけどほとんど答えを言ってるみたいなものだ。

ミーカに口止めこそしてなかったけど、ニコ先生に言うとは…。


「……なんですか、文句ありますか」

「ううん☆恋はいいものだからね〜☆」


ちょっと不満げに返してみる僕に、ニコ先生は立ち上がって笑顔で返す。

そして廊下に繋がるドアを開けて振り向きざまに指をぴしっとこちらに向けて、


「少年よ、恋心を抱け☆」


とかよく分からないことを言ってご機嫌そうにいってしまった。


「…それだけ言いに来たの?…相変わらずだなぁニコ先生は…」


ため息をつくけど、あの先生には別にバレてもいい気がする。

1年の時に担任で、それからは気に入られたのかちょいちょい関係ないことでも呼び出されては喋っている。僕の悩みなんかも聞いてくれるから、ちょっと変わってるけどいい先生ではあるんだ。


「あ、いけない、もうそろそろ行かなきゃ」


入学式に向かう新入生がそろそろ登校してくる時間だ。

花の詰まった段ボールを抱えて校庭へ急ぐ。



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