春のパズル

✿*. 𝕟𝕚×𝕟𝕒✿𝕤𝕙𝕚𝕡𝟡.𝟜 ❀.*・゚
@solabell9601

成りかけの空


「…あ、リィン、来た。こっち」

「エミリィ先輩!」


私を手招きで呼ぶ美人さんは、紅茶部の3年生で部長のエミリィ先輩。

紅茶部(正確には同好会)は私とミーカ先輩とエミリィ先輩の3人だ。


「ひーっ!間に合ったー!」

「あ、ミーカ先輩お疲れ様です〜!」

「ひぇ…前の競技の集計したあとにこれってキツいなぁ…」


にへへ、と苦笑いしつつ合流してくるミーカ先輩。これで紅茶部の部員は全員だ。


「みなさん、集まりましたね?」


そこに似合わないスポーツウェアを着た紅茶部の顧問、ヴィンス先生がやってくる。


「…うん、みんないる」


…思ったんけど、先生はエレガントすぎてスポーツウェアを着てても優雅に来賓席で鑑賞してそうな感じがする。


「完璧です。…では、作戦の確認を致しましょう」


先生は今日の部活対抗障害物リレーが楽しみだったみたい。同好会だから出なくてもいいのだけど、先生がやりましょうと言うので私達も今日まで準備してきた。


「…まず、最初の仮装して走って足りないものを探してくるコーナーは、ミーカさんに」

「了解です!…ふふふ…!どんなのでもかかってこーい!」


ミーカ先輩はファッションに詳しくて、ハロウィンやらの仮装も大好きだしたまに演劇部の衣装係を手伝ってることもある。

だからなのか、気合いの入り方が違う。


「次の障害物のコーナーはエミリィさん」

「…任せて。…誰よりも早く突破してみせる」


エミリィ先輩は紅茶部所属なのだけれど、同時に色んな体育会系の部活から手伝いを頼まれるくらいに運動神経が抜群。私も運動は好きだけど得意不得意な種目が分かれてる。エミリィ先輩は運動なら本当に何でもできちゃうから、かっこいい。


「そして、最後の借り物コーナーはリィンさんです」

「はいっ!…うぅ、緊張します…!どうしよう難しい借り物が出たら…!」

「大丈夫ですよ、皆さんそれぞれの個性に合ったコーナーですから。…私の目に狂いはありません」


不安そうにする私にヴィンス先生が自信満々という笑みで返す。


「さあ、それではいってらしゃいみなさん。…私はゴールで皆さんをお待ちしておりますよ」


『いってきます!』



3 / 7

著作者の他の作品

アルヴァスライ=ストレンジの過去録。さらっと重い&シリアスなのでご注意を...

ニコラハルト=アイゼンシュタインの過去録。彼が昔関わった人達も喋ります。※...