春のパズル

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@solabell9601

繋いだピース


今日は、待ちに待った入学式。

今日から、晴れて高校生…!!

…この学校を選んだのは、好きな紅茶の同好会があること、幼馴染がいい学校だよ〜と言ってたこと、それと…


「やっほー!!リィンおっはよー!!」

「わぁ!」


校門の前で立ち止まって考え事をしていたら、後ろから飛びついてきたのは幼馴染のリズ。

リズがここの高校だから、文化祭に連れてきて貰った時に紅茶同好会があることを知ったんだった。


「も〜、おはよーじゃなくて、おめでとう!でしょ〜?リィンちゃん、おめでとう!」

「ありがとうございます!ミーカ先輩」


そんなリズを見て呆れつつも私に笑いかけてくれたのは紅茶同好会所属のミーカ先輩。

ミーカ先輩に、好きなら入学したらぜひと言ってもらえて嬉しかったんだ。


「そぉか〜!!私も今日から先輩ッ!いいね!先輩って響き!ちょっと先輩って呼んでみてよ!」

「リズはリズだよ」

「ひどくない!?」


…と、言われても幼馴染を今更先輩と呼ぶのはなんだか気恥しい。

それを察してくれたのか、ミーカ先輩がフォローしてくれる。


「リズは元気すぎて先輩としての落ち着きがないんだよ〜?私みたいに落ち着いて?」

「な〜!!ミーカだっておっちょこちょいのくせに!」

「おっ…おっちょこちょい…は…認めるけど…!」


ぐぬ…と難しい顔をして反論する言葉を探しているミーカ先輩。

リズとミーカ先輩は1年生の時クラスメイトだったらしくて、仲良しさん。

ふたりがいつも通りに元気に喋っているところを見てたら、なんだか微笑ましくなっちゃう。

すると、後ろから声をかけられる。


「あ、リィンちゃんだ。…おはよう、入学おめでとう」


少しだけ緑がかった優しい銀髪に、薄桃色の瞳を少し細めて優しく笑うそのひとは、…わたしのこの高校に来たもうひとつの…理由。

…自分の事ながら不純すぎる、けど。

去年の文化祭、リズに誘われて来たのにリズったら私を放ったらかして遊びに行っちゃって。

迷子になってた私を助けてくれたのがリュイくんだった。そのとき、一目惚れした。

…そもそも好きって思った人なんて今まで居なかったからわかんない、けど。


「…っ!リュ…リュイ先輩ッ…!おはようございましゅっ!!」


勢いのあまりおもいきり噛んでしまった。

…くぅ…!私のバカ…!肝心な時にこういうドジを…!


「あははっ!かわいいなぁ、あと、先輩じゃなくていいんだよ?」

「……リュイ、くん?」

「うん。…はい、これおめでとうの花」


今自分のドジでへこみかけたんだけど、花をリュイくんからもらって、嬉しくなってしまう。

…現金だなぁ、私の心。

よくある入学式の花も、リュイくんにつけてもらったら宝物になっちゃう。


「えへへっ!リュイくん…!」

「なぁに?」

「…はっ!嬉しくてつい口に出ちゃっ…ってうわぁ!話してたらこんな時間!」


知り合いに立て続けに会って喋っていたら、入学式開始までの時間が迫っていた。


「ごめんなさいっ!みんなありがとう…!これからよろしくお願いしますっ!」


…動機は若干不純だけど、ちゃんと入るために努力はしてきたからやっぱり嬉しい。

その入学をお祝いしてくれた3人に頭を下げて、新しい制服のスカートを翻らせて入学式の会場に向かう。


「(これから絶対、楽しくなる!)」


ちょっとだけスキップしたくなる気持ちで、私は桜並木を走り抜けた。


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