銀魂 〜雪魄氷姿〜

夢小説書き隊
@Lr6Ra

No.6

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とある夏の暑い日。あたし達はかぶき町駅前にいた。



神楽はビーチボール、ぱっつぁんは浮き輪を持っている。



(銀)「というワケでオメーら、気合いいれていくぞ!」



(銀&あ神&新&妙&長)「「「「「「おおー!!」」」」」」



なんでも海にえいりあんが潜んでいて、そのえいりあんに懸賞金がかけられているらしい。



その懸賞金目当てでこれからえいりあん退治に行くのだそうだ。



メンバーは定春含む万事屋メンバーにお妙ちゃんと、それから…



(あ)「こちらのサングラスの人は…?」



(長)「あ、どうも。長谷川です」



(あ)「初めまして。『まるでダメなおっさん』、略してマダオさんだね」



(長)「え、何で?何でそうなった?何でわかった?俺言ってないよね?」



(あ)「あたしはあやの。よろしくね」



長谷川さんのツッコミはスルーして、あたしはニッと笑ってみせた。



すると銀さんが急に叫び出す。



(銀)「いいか、俺達は遊びに行くんじゃねーんだよ! 戦いに行くんだよ! こんな時になんだオメーら。遠足気分ですか!? おやつは300円までって、今の子供は300円じゃ何も買えねーんだよ! 分かってんの!? ホント!」



(あ)「何で遠足のおやつにキレてるんだ…」



(神)「隊長! んまい棒なら400本買えるであります!」



(長)「え、マジ!? そんなに買えるの!?」



(新)「神楽ちゃん、地味に計算違うし! 長谷川さんもそこで驚かない!」



(妙)「新ちゃん、あんな事言ってる銀さんの格好にツッコんであげなくていいの?」



(銀)「うるせーな! ツッコミなんかハナから期待してねーから!」



確かに、今日は全身水色の着物というより…確か甚平って言うのだったかな?



(銀)「てかてめーこそなんでここにいるんだよ!」



銀さんがお妙ちゃんを指さして言う。



(妙)「だって海に行くんでしょ?」



(銀)「何度言わせるんだ、バカヤロー。俺達は仕事しに行くんだよ!」



(妙)「だって海に行くんでしょ?」



なおも笑顔を崩さないお妙ちゃん。その笑顔が逆に怖かった。



(銀)「はぁ…。だからよォ……」



銀さんががっくりとうなだれる。



(長)「オイ、銀さん。無意味に噛み合わない会話をしてても埓が明かねェ。とっとと海へと向かおうや。誰に先を越されるかわかりゃしねーからな」



長谷川さんが改札に向かって歩き出す。



(神)「ええー!? 車じゃないアルか? 銀ちゃん…」



(銀)「そんな金どこにある」



(神)「ええー!? 私徹夜でカセット編集してきたアルのに…」



神楽ちゃんが『マイベスト』と書かれたカセットテープを取り出す。



(銀)「…っていうか幾つだよ! 三十代免許取り立ての初デートじゃねーんだからよォ…」



(新)「カセットデッキなんてもうこの世に存在しないってば」



(神)「折角作ったのに、マイベスト…」



(あ)「そんなに落ち込まないでよ神楽。あんたが元気ないとあたしまで元気無くなっちゃうよ。歌が聴きたいならいつでもあたしが歌ってあげるから☆」



(銀・新)「いや、それはいいです」



(神)「マジアルか!?あやの男前でカッコイイアル!」



とりあえず、神楽の元気は戻ったようだ。



(銀)「時間がない、急ぐぞ!」



銀さんが改札とは反対方向に歩きだす。



(新)「…って銀さん、切符切符!」



(銀)「だから、切符買う金すらねーんだよ。それ位察しろや」



(あ)「え」



(新)「それじゃあどうやって…」



(銀)「仕方ない。だったらタクシーで…」



(新)「それもっと金かかるよ、オイ!」



(妙)「ホントにもう…揃いも揃って世話が焼けるわね。私みたいな常識人がいた事に感謝なさい」



お妙ちゃんがにっこり笑いながら言う



(銀)「まさか…オメー!」



(神)「お金持ってるアルか!?」



(妙)「心配しないで。未だに家計は火の車よ。だからお金をかけずに海に行く方法を探しましょうね」



(あ)「心配しないでって…」



心配になるよ、逆に…。



みんなはお妙ちゃんの方を見て固まってしまった。




ーーーーーーーーーーーーーーー


駅から少し離れた所で、私たちは歩道に並び立つ。



(銀)「なんだよ…。偉そうに啖呵切った割にはヒッチハイクかよ」



(神)「私知ってるアル! お色気やウインクで車を止めるヤツアルネ!」



(あ)「えっ、そうなの!?どうやらあたしは18年間ヒッチハイクを勘違いしていたようだ…」



(銀)「いや、違うから…。間に受けないでね、あやのちゃん」



(長)「よっしゃ! 俺の太ももが火を吹くぜ!」



(新)「やめましょうよ、長谷川さん。そのすね毛じゃ止まるもんも止まりませんから…」



(妙)「はぁ…仕方ないわね。まずは両腕で頭を挟み込むようにして…」



銀さん達は言われた通りにやる。あたしと神楽ちゃんはそれを見つめる。



(妙)「下っ腹に力を入れて…」



と、今度は少しお尻を突き出す。



(妙)「前かがみで胸の谷間を強調する感じで…」



みんなが強調するように…って男の人に谷間はないよね…。筋肉のってこと?



すると、お妙ちゃんの目が光った。



(妙)「逝ってこいや、オラァァァァァ!!」



通り過ぎようとする車に、お妙ちゃんに蹴られたぱっつぁんが突っ込んだ。



(新)「あわわわわ!」



続いて銀さん、長谷川さんもお妙ちゃん蹴られ、最後に定春が蹴られて車の前に転ぶと、やっとの事で車が止まった。



お妙ちゃんと神楽が有無を言わさずその車の扉を開ける。



(妙)「よいしょっと」



(神)「冷房強くしてくれヨロシ」



二人が遠慮なく車に乗り込む。



みんなは顔から血が流れている。みなさん御愁傷様です…。



そしてあたしも車に乗り込んだ。








               


(妙)「スイマセンね…。でもよかった。たまたま、通り道で」



銀さん達も乗り込み、中はギューギュー詰めになりながらも、車は高速道路を走る。



(神)「ねェねェ、カセットかけてヨ、オッちゃん!」



神楽が前にのり出すと、その前にいたぱっつぁんが押し潰される。



(新)「か、かか神楽…神楽ちゃん、痛いってば…! 傷口、傷口押してるから!」



(銀)「なあ、身体張ってこの扱いってどーよ!」



(長)「ていうか暑っ! 暑くて臭っ!! あんたポマードつけすぎだよ!」



みんなが一斉に騒ぎだす。



(神)「マイベストかけるヨロシ!」



(妙)「細かい事は気にしないの、新ちゃん」



(あ)「いたたた押さないでよ!」





すると車内に異臭が漂った。



(神)「定春、しっこしたアルか?」



(銀&あ&神&新&妙&長)「「「「「「うわああああああああ!!」」」」」」



その騒ぎで車があっちこっちに動く。



(銀)「くっせ! 窓開けろ!」



(神)「マイベスト!」



すると運転手さんがその騒ぎにハンドル操作を誤ってしまい…



ドカァァァァァァァン!!



…そのままガードレールにぶつかり、

車は半壊してしまった。



「ヒ、ヒドイ…」



あたし達はさっさと降りて、そのまま高速道路を歩いていく。



(銀)「なんだよ、使えねー車だな…」



(神)「ホントアルヨ! 今時カセットかけられないなんてクソアルヨクソ!」



(新)「それは違うだろ…」



(妙)「はぁ…折角苦労して乗せてもらったのにみんながはしゃぐから……」



(銀)「まるで自分が止めたような言い方だな…」



(あ)「ごめんよ、運転手さん…」




ーーーーーーーーーーーーーーー


どれ位歩いただろう。周りは山や畑ばかりで、一向に海の見える気配はない。



太陽がギラギラと照りつけ、私達の体力をどんどん奪っていく。



(あ)「ぎ、銀さん…そろそろあたし、限界かも…」



(銀)「お前、いっつも長風呂じゃねーか…熱いの好きなんじゃねーのかよ…」



(あ)「あたしは雪国生まれの雪国育ちよ…暑いのに強い体質なんて無縁よ…ちなみにお風呂はぬるま湯が好きです」



(銀)「聞いてねーよンなこと」



(妙)「文句言わずに歩きなさい。ちなみにまだ3キロも歩いてないわよ」



(新)「はぁ…はぁ…。水をください…」



(神)「水なら定春の首の樽に入っているアルヨ」



定春の上に乗ってて悠々としている神楽がそう言う。



樽の方へ向かったぱっつぁんだが、その樽を見た瞬間、さらに死にそうな顔になる。



なんと樽は厳重に蓋が閉められていたのだ。



(神)「ああ、生水は身体に毒だから飲めないようにしてるアル」



(新)「ああ…飲めない…。はははは、あああああ!! み、水をください…」



新八君がその場にがっくりと崩れ落ちた。



(銀)「減量中のボクサーギャグか…。こんな所でやってても何も面白くねーぞ…。暑い時に暑いって言った所でどーにもならない事くらい分かんねーのかよ、オメーはよォ…」



(長)「そうそう、この位の普通のコメント出してるなら余裕でしょ…。ヤバいのはこーゆう時、呂律が回らない…○△※□%」



バタン…



長谷川さんがマンホールの上に倒れる。すると、顔からじゅわ…っと湯気があがった。



(銀)「いやぁ、流石だねェ、長谷川さん。どっかの社長が倒れるときは前のめりって言ってたっけ…」



(神)「焼けたアスファルト~焦げたほっぺが香ばしい匂いだね~♪」



と神楽ちゃんが歌う。



銀さんももうじき倒れてしまいそうな足取りで歩いていた。



みんな今にも倒れそうだ。



が、その時、青いものが見えた。



(あ)「あれは…海!」



あたしが叫ぶと、みんながワッとはしゃぎ出す。



(銀&神&長)「「「「わぁー!!」」」」



(銀)「オメーら、行くぞ!」



「おおー!!」と言ってみんなは海めがけて走り出したのだった…。




ーーーーーーーーーーーーーーー


海につくと、まずえいりあんの事について情報収集を始める事にした。



『危険 遊泳禁止』と書かれた札が立つ海に一つだけ海の家があったので、あたし達はそこの店員さんに聞いてみる。



「あ? えいりあん退治? え? ホントに来たの? あっ、そう…。ははは。いやぁ、助かるよ。夏場はかき入れ時だってのにさ、あのえいりあんのせいで客が全然こなくて参ってたのよ」



(銀)「あの、もしかして…」



(長)「えいりあんに懸賞金懸けたのって…」



「ああ、オジさんだよオジさん。いや、でもホントに来てくれるとは思わなかったよ。オジさんもさ、酒の席でふざけ半分で発言しただけにまさか本当に来てくれるとは…」



じゅわ…



「あっちィィィィィ!!」



銀さんが店員さんの顔を焼きそばを焼いていた鉄板の上に押し付ける。



(銀)「酒の席でふざけ半分? オジさーん、こっちは生活がかかってんだよ。男は冗談言う時も命がけ。自分の発言には責任を持て!」



すると店員さんが顔を上げて言う。



(店)「待ってェェェ! 落ちついてェェェ! 大丈夫! 金ならちゃんと払うから! ちゃんと用意してるから!」



すると神楽が焼いていた焼きそばを食べ始める。



(神)「はむ……ウソつけよ。こんなもっさりした焼きそばしか焼けない奴、金持ってるワケないネ。どうせお前の人生ももっさりしてるんだろ? ホラ言ってみろヨ、もっさりって…」



とか言いつつも次々と焼きそばを頬張る神楽。



(店)「ちょっと! なに売りモン勝手に食べてんの!? オジさんだって海の男だぞ! 確かに金はないが、それ相応の品は出すって!」



(あ)「ていうかお金はないんだ…」



(銀)「ほう、じゃあ見せてもらおうじゃねーか。えいりあん退治はその後だ」



みんなはうんうんと頷いた。




ーーーーーーーーーーーーーーー

結局その品とは、『ビーチの侍』と書かれたTシャツだった。



懸賞金が無いためやる気を無くしたあたしらは砂浜に座っていた。



あの海の家の店員さんは縄で縛られている。



すると、お妙ちゃんが傍にきた。



(銀)「オメーら、どこ行ってたんだ?」



(妙)「ちょっとここの町内会に行ってきたんです。そこへ行って話をつけてきました。そのえいりあんを倒せば多少のお礼はするって」



途端にあたし達の目の色は変わった。



(銀)「だったらきばってやるしかねーな。よし、行くぞ!」



(新)「よし!」



(あ)「おー!」


長谷川さんが何か言いたげだが気にしないであたし達は海へと飛び込んだ。



ーーーーーーーーーーーーーーー


(あ)「見当たらないねー」



あたしは浮き輪に捕まりながらキョロキョロと辺りを見回した。



ほかの女性群は砂の上でこちらを見ている。



(あ)「にしても海って気持ちいいね、冷たくて!あたしね、初めて来たの」



あたしはパシャパシャと足を動かして、浮き輪を付けて空を仰いでいる銀さんの隣に行く。



(あ)「でもあたし泳げないから、戻る時連れて行ってね?」



そう言ってあたしは銀さんの腕に掴まった。



(銀)「バッ…おまっ…(近い…あやのの体が近い!水着だから余計に!)」



(あ)「?どうしたの?」



(銀)「なっ、なんでもねーよ!」



そう言ってぷいとそっぽを向く銀さん。


どうしたんだろ…?


あたしが首をかしげた時だった。




(長)「おいみんな、逃げろー! ダブルパンチだ! 二つの恐怖が今まさに!!」




(銀)「?なんだァ?」



(あ)「なんか叫んでるね」



(新)「ダブルパンツ?パンツ忘れてきたんですかね…?」




(長)「後ろォォォォォ!志村後ろォォォォォ!!」




(あ)「何か"後ろ"って言ってない?」



一体どうしたんだろう?と、あたしとぱっつぁんが振り返ったその時だった。



「ぎゃあああああああ!」



という叫び声。



囮として十字架に張り付け海に立てられたオジサンの声だ。



それと同時に目に入ったのは、



ーーーその十字架をくわえた、巨大なえいりあん…



(銀)「出たァァァ!マジで出たよオイ!」



(新)「うわあああああ!!」



(あ)「うわぁっ…!?」



巨大なえいりあんがジャンプして水中に潜り込んだせいで、あたしは銀さんから引き離される。



(あ)「ケホッ、ぎ、銀さんっ…」



(銀)「っ!あやのっ!!」



あたしは銀さんが伸ばしてくれた手につかまろうとするが、




ドパーーーーーンッ!!




何故か巨大な岩が銀さんとぱっつぁんの上に落ちてきた!!



(あ)「ぅわぶっ…」



間一髪であたしには当たらなかったものの、岩が落ちた衝撃で起こった波にあたしは呑み込まれた。



浮き輪をしているものの、泳げないあたしはバランスを崩してしまい、顔が海面に出ない。



やばい、苦しい!! けど…



うぬおおおおお!こんな所で死んでたまるかああああああああ!




(あ)「ーーーぷはぁっ!!!」



じたばたと夢中で足を動かしていたせいか、奇跡的に顔が海面に出た。



(あ)「…た、助かった…」



ホッとあたしは息をついた。


が、それも束の間、



ーーー目の間に居たのは、巨大なアイツ。



(あ)「え"」



助かってなィィィ!!

全然助かってないっ!

むしろ死にに行ってる!!


てゆーか目合った!今こいつと目合った!



(あ)「ひえっ!…た、た、た、食べたきゃ食べなさいよ!ああああたしはそう簡単に死なないんだからねっ!おおおお腹の中でめちゃくちゃに、あああ暴れてやるんだからっ!」



噛み噛みのツンデレのような発言をし、あたしは、身構えた。



…だけど、えいりあんは一向にあたしを襲ってこない。



(あ)「…ん?」



不思議に思ってえいりあんをよく見てみると、あたしはあることに気づいた。


それは、えいりあんの背中に乗っている、



(あ)「銀さん!ぱっつぁん!」



ぐったりとした二人だった。



…もしかしてこいつは、あたし達を食べようとしたんじゃなくて、



(あ)「助けようとして、くれてたの…?」



あたしをじっと見ているえいりあんの瞳には、優しさの色がにじみ出ていた。




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あれからあの海水浴場は『怪獣と海水浴ができる海』ということで客が殺到しているらしい。



あのえいりあんは長谷川さん曰く、遊びたかっただけだとか。



結局懸賞金は貰えなかったけど、何だかあたしは清々しい気分だった。








(…あやのの水着、可愛かったなぁ…)