平凡くん。構成員A+B+要

小日向 奏
@kohinata_kanade

皆でご飯は

要「水島会直系長瀬組若頭・大崎 真琴──俺はそんなご主人様の直属の部下だ。それはもちろん身にあまる光栄なこと…だけど。

古参からヒロさんを慕っている構成員の方々にとってみれば、俺の存在は異質であり、目ざわりに違いない。


じろじろ見られてることは分かってるけど……自分からは声かけられないし。

未だにちゃんと兄貴達とは話ができたことはない。



要「あの……頼んだ出前、届きました。お納めください」



構成員B「ああ飯だ!腹が減っては戦はできねぇってな」


構成員A「今日は唐揚げ弁当か。お前、鳥は苦手だったよな。俺に寄越せ」


構成員B「やめてくださいっす…!誰がいつそんなことを」


構成員A「よ…っと。ん〜…美味いな」


構成員B「ああぁ…!兄貴のろくでなし!…………って、何俺らをじろじろ見てんだ、てめぇ」


要「あぅあ…っ、いや、その…」


構成員A「……野上要、だよな。お前、言いてぇことあるなら、口に出さなきゃ伝らねぇぞ。

……ヒロさんを思い出せ」


構成員B「そうだぜ。ヒロさんの、真琴の兄貴に対する赤裸々な発言を思い出してみやがれ。あれくらい自己中にならねぇと伝わらな…」


構成員A「おま…っ!?口をつつしめ!ヒロさんに殺されてぇのか!」


構成員B「ひ…ッ!」


構成員A「で、どうなんだ、お前。腹、決まったか?用がねぇならさっさと尻尾巻いて失せろ。…落ちついて飯が食えやしねぇ」


要「…………」



”真琴「俺は。お前の正直でまっすぐなところが好きだよ、要。バカなところが、お前の取り柄だ」”



要「……若…」


構成員B「んぐんぐ……んあ?何か言ったか?」


要「俺は……俺は、弁当の取り合いでケンカする兄貴達を見たくないです……!だから……だから、俺の唐揚げあげますから!

仲良く食事をしてください……!


前に…若が、”食事は、命をいただいて感謝しながら、皆で楽しくいただくものだから”……って、言ってたから……」


構成員B「……」

構成員A「……」


構成員B「………ぶは…っ!お前、バカだろ!可愛い奴」


構成員A「黙れ、てめぇ」


構成員B「ぶふ…ッ」


要(ああ…!?何故か俺の発言で、兄貴がもう一人の兄貴に殴られて、口の中の米を撒き散らしてる…!)


構成員A「弟分が真剣に物言ってんのに、笑ってんじゃねぇぞ」


構成員B「す、すんません…」


構成員A「…おい、お前」


要「は…はい……!」


構成員A「兄分にでけえ面するなら、てめぇの発言に責任持て。

”皆で楽しく食事”?言いだしっぺであるお前は、いつも一人屋上で飯食ってるじゃねぇか」


要「……すみません」


構成員B「ちゃんと行動に移せよ、おら」


兄貴はそう言うと、足で誰も座っていなかった椅子を俺に向けて蹴り飛ばし、顎をくいっとして見せる。



要「……?なん、ですか……?」


構成員B「な…っ、ばか、言わせんな」


構成員A「……食事は”皆で”楽しくいただくもの、なんだろ?早く座れ……要」


要「……!〜〜…っ、ありがとう、ございます…!兄貴…」


構成員B「おい…!泣くな!真琴の兄貴に俺らがいじめてるって感違いされるだろーが!」


構成員A「はっ…兄貴がこっち見てるぞ!要、唐揚げ一個やるから泣きやめ、な!?」


要「すびばせん……うぅ」


構成員B「俺の唐揚げもやるから…!な!?ほんとやめてくれ…兄貴には嫌われたくねぇよぉ」





宮城「……ほらな。心配しなくても、飼い犬は勝手に成長していくもんだぞ。まこちゃんは過保護すぎ。つーわけで一個唐揚げもーらいっ」


真琴「……。そうだな」


千尋「……?なんでにやついてんだ、真琴」


真琴「ふふ、なんでもないですよ。それより千尋さん、口の端にご飯粒ついてますよ」


千尋「……」


宮城「真琴〜俺にも付いてるんだけどぉ〜〜…って痛い!!ごめんってヒロ!冗談だから!」


千尋「てめぇのケツ穴に唐揚げぶち込むぞ」


宮城「やだーー上の口に頼むわー」


真琴「……やれやれ」



要「んんぅ〜〜、兄貴達からいただいた唐揚げ美味しいです」



真琴「……やっぱり皆との食事は…」


要「すっごく、楽しいです」

著作者の他の作品

BL小説「平凡くんのオトし方。」原作の後日談です。原作読まないと分からない...