とらいあげいん

しぇるの@ship4
@acui_pso2

例えばそんなラッピーもいるかもしれないお話

A.P.238 6/10 惑星ナベリウス森林地帯


ラッピーという生物についてご存じだろうか。

ずんぐりとした体格をした黄色い鳥型のエネミー。

神出鬼没な超時空生命体で、アークス内でも熱狂的なファンがいるほどの人気者。


「特徴としては、死んだふりをすることでその場をやり過ごして逃げ出すこと……?」


フェイは、目の前でサングラスをかけたラッピーを眺めながら小さく呟く。

アークスの訓練校で学んだ知識とイメージを一瞬で打ち砕くラッピーがそこにいた。


「ぴぴっ?」


見た目とは、裏腹に渋い声でフェイに喋りかけるラッピー。

フェイには、何を喋りかけてきたのか分からなかったが、興味本位でラッピーとのコミュニケーションを取ろうとする。


「どうしたのー?」


「ぴぴぴっ、ぴぴぴーぴぴっ」


視線を合わせるために屈んだフェイ。

そんな彼女にラッピーは、黄色の羽根を一枚差し出すと、ゆっくりとその場から離れだした。

その場に残される一枚の羽根と少女。


「羽根……」


フェイは、ラッピーから渡された黄色の羽根を片手で弄びながら、

端末から現在地である惑星ナベリウスのラッピーに関する調査報告に視線を向ける。

彼女の目的は、先ほど遭遇したラッピーに関する情報であったが、

貴重なラッピーに関する報告を確認しても、サングラスをかけた渋声のラッピーという情報は確認できなかった。


「なんだろう、あのラッピー」


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