【短編集】日常【恋愛】

天晴@占いツクール
@amate_uratuku

エプロン(方言男子×イケメン女子)


「…疲れてるんじゃない?少し休んでみなさい。」


「はい…本当にすみませんでした。」


「すみませんでした!」



「ほんとにすみません…。」


「まぁ、仕方ないよ。あとはどうにかするから先に帰って休みな?」



部下のミスを庇いきれなくて残業。帰ってきた時にはもう11時だった。



「おかえり。今日は遅かったやん、心配したんよ?LINE気付かんかった?」



ただいまって言いたいのに、ごめんねって謝りたいのに、どうしても言葉が出ない。



「ん?どうしたん?」



身体に力が入らなくなって、君に倒れ込むと、察してくれたのか静かに頭を撫でてくれる。



「…よしよし、お疲れ様。」



暖かくて優しい君に安心してしまって、涙が出る。



「泣いとるん?今日はもう休もっか。」


「ご飯食べる。」


「ふふ、そっか。じゃああっためるな。」



そう言うとキッチンの方に行ってしまう。

寂しいからさっさと靴を脱いで家にあがる。

君に会えただけでだいぶ元気が出た。



「もうちょっとかかるし着替えておいで。」


「…君のこと見てる。」


「なんやそれw 照れるわぁ〜」



キッチンに立っている君を見ていると、やっぱりイケメンだなぁと思う。エプロンすっごい似合ってるよね、某オリーブオイルの人より似合ってる。



「これ、エプロン。使っとるんよ〜」


「え?」


「え、これくれたやつやん!」


「…そうだっけ?」



紺色のシンプルなエプロンをひらひらさせる君はちょっと拗ねているのか子供みたい。



「私めっちゃセンスいいね。」


「でも覚えてなかったんやろ。」


「じゃあもっと分かりやすい物にしなきゃな〜」


「例えば?」


「うーん、指輪とか?」


「…ばか。」


「君は可愛いなぁ〜」


「そういうこと冗談で言わんといてや…。ほら、出来たよ。」



料理を2人分テーブルに並べている君。もしかして待っていてくれたのかと思うと本当に愛しい。



「いただきます。…冗談じゃないよ?さっきの話。」


「え…?」


「失敗してから帰ってきて、君の顔みた時、ほんとに安心っていうか、もう大丈夫だなって思えた。」


「うん」


「落ち着かせてくれて、ご飯一緒に食べてくれて、こうやって話聞いてくれる。これが日常になったらいいなぁって思ったから、言ってみました。」



ずっと俯いている君の顔を覗き込もうとすると、バッと顔を上げる。



「それって、違ったら恥ずかしいんやけど」


「プロポーズだよ。」



君が言い終わる前に言ってしまうと、複雑な表情をする。



「なんで言うてしまうん…。」


「えぇ?ごめんなさい…?」


「俺から言いたかったのに。」


「じゃあ、言ってください?」



口を尖らせてしゅんとする君がかわいすぎて、少し意地悪な言い方になる。



「もう…。俺と、結婚してください。」


「よろしくお願いします!」


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